妊娠中の不安から産後の悩みまで
助産師が継続的にサポート
鷺沼産婦人科
(川崎市宮前区/鷺沼駅)
最終更新日:2025/02/14


- 保険診療
出産のサポートをする助産師は、医師や看護師と同じように国家資格を有する専門職であり、深い知識をもって妊娠した女性に寄り添う存在だ。漆畑博信院長率いる「鷺沼産婦人科」には20人以上の助産師が在籍し、妊娠中、出産時はもちろん、産後の卒乳時期まで継続的にサポートをしているという。産前は、出産準備を心身ともに手助けし、産後は育児相談と併せて、母親になったばかりの女性たちの母乳や体のケアを行っている。さらに、助産師による外来を設け、より相談しやすい環境にも配慮。「出産育児で誰もが孤独を感じないように、できる限りサポートしていきたい」と語る同院の助産師の野道さんに、サポートの内容や母乳育児などについて話を聞いた。
(取材日2021年6月25日/更新日2024年10月11日)
目次
産前のケアから、産後のケアまで。それぞれ得意分野を持つ助産師が、継続的なサポートを行う
- Qこちらのクリニックの特色を教えてください。
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A
▲地域で長年多くの出産や妊娠を支えてきた医院
20人以上在籍する助産師が、産前から出産、産後の卒乳の時期まできめ細かいサポートをしています。外来と病棟のどちらにも助産師がいますので、特にサポートが必要な方を中心に、毎日情報共有を行い継続したケアができるよう努めています。また、病棟に入院した場合、出産後の入院期間はとても短く、その中で体と心に起きた変化に向き合い、母乳をはじめとした育児に慣れていかなくてはなりません。情報共有することで、その方に応じたサポートを的確にできるように努めています。また、スタッフも経験豊富なベテランのスタッフが多く、それぞれが専門や得意とする領域があるため、スタッフ間でも積極的に意見交換や勉強会も行っています。
- Q妊娠中のサポートはどのようなことを行っていますか?
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A
▲病棟と外来のスタッフが日々コミュニケーションを取り連携
現在はオンラインで、母親学級を開催しています。母親学級では出産準備のお話をする中で、体の準備と心構えをしていただいています。助産師による外来では、産前から助産師のアドバイスを受けられることで、より安心感を持っていただけるのではないかと考えています。また、専任の助産師による「姿勢と骨盤のケア」も実施。妊娠中は、さまざまな体の不調が現れますが、日々の生活の中で実践できる負担の少ない動作の方法などの運動指導を行っています。
- Q母乳育児にも力を入れているとお聞きしました。
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A
▲出産後は授乳のサポートも受けられる
母乳育児はお母さんと赤ちゃんの心身にとって大事なこととして推奨していますが、一人ひとり置かれている状況や考え方もさまざまですので、まずは入院する前にお母さんのお考えを伺い、そこで思い描いた母乳育児ができるように助産師がサポートしています。例えば当院では母子早期接触や母子同室などを取り入れていますが、お一人で授乳が難しい方は毎回の授乳の練習をナースステーションで行えます。少子化ですし、赤ちゃんを抱っこすることすら初めてという方が多く、そんな中で授乳となると時間がかかるのは当然です。入院中は24時間体制で授乳のサポートを行い、妊婦さんそれぞれに合わせたサポートができるように努めています。
- Q産後の支援にはどういったものがありますか?
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A
▲入院施設も充実
当院では、「家で育児を手伝ってくれる人がいないから心配」「もう少し母乳をあげる練習がしたい」「産後の体調が優れないため休息がしたい」など、退院後の生活に不安を感じている方や休息が必要な方向けの産後ケア入院を行っています。状況に応じて、出産後そのまま入院を継続していただいてもいいですし、いったん退院後に再度入院し、ケアを受けていただくことも可能です。入院中はお母さんの心身の休息を図りながら、適宜、育児相談や授乳相談、沐浴指導、赤ちゃんの発育状態の確認などをしていきます。また、当院でご出産された方に対して、助産師による2週間健診も行っていますので、ぜひご活用いただけたらと思います。
- Q出産をサポートするために、どんなことを心がけていますか?
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A
▲20人以上いる助産師が妊娠中から出産までサポート
当院では自然分娩でのお産をはじめ、無痛分娩、和通分娩を行っておりますので、妊娠中からお一人お一人に寄り添ったサポートを心がけております。そのためには何でもお話ししていただけるような雰囲気をつくり、その方を理解し、寄り添ったケアを提案していきたいと考えています。また、当院ではご主人、お子さまの立ち合いが可能です。ご希望されれば、ご主人と協力して思い出に残るお産になるようにサポートしていきます。そして出産後もできる限り継続したサポートをめざしています。皆さんが退院した後も、「私たちはいつでもここにいますよ」とお伝えしたいですね。