江原 弘二 院長、江原 弘剛 副院長、江原 妃奈子 先生の独自取材記事
江原歯科医院
(行田市/持田駅)
最終更新日:2025/01/17

30年以上地域住民の歯の健康を見守り続ける「江原歯科医院」。江原弘二院長と息子で地元歯科医師会の活動にも熱心な江原弘剛副院長、副院長の妻の江原妃奈子先生が、それぞれの得意分野を生かして幅広い診療を行う。衛生管理は欧州の厳しい基準をクリアしたクラスB滅菌器を導入。検査や治療のために遠くの大学病院まで行かなくても済むよう、歯科用CTやセファロ型エックス線撮影装置なども備え、マイクロスコープやCO2レーザーなど先進の機器も導入。身近な歯科医院で高水準の治療が受けられるよう体制を整えている。互いに尊敬し合う弘二院長、弘剛副院長、妃奈子先生の3人に話を聞いた。
(取材日2022年5月17日/再取材日2024年11月29日)
3人の歯科医師が異なる専門性を発揮
3人の先生方が得意分野を生かして診察しておられます。

【弘二院長】私は虫歯や歯周病などの一般歯科と予防などを広く診ており、副院長は大学病院で入れ歯などの補綴治療やインプラント治療を専門的に担当していた経験を生かした診療を、妃奈子先生は自分自身の子育て経験と都内の小児専門歯科医院での勤務経験を生かしながら小児歯科を中心に担当。三者三様の得意分野を生かしながら、小さなお子さんから高齢の方まで幅広い年齢層の地域の患者さんの多種多様なニーズに応えられる歯科診療をめざしています。また歯科医師が3人になり時間に余裕ができたことで、今まで以上に丁寧に患者さんの希望や不具合の状況を聞き、適切な治療ができる体制になりました。
診療の際に大事にされていることは?
【弘二院長】私の父は私に「医は仁術。医療は患者さんを思いやる気持ちが最も大切」との言葉を贈ってくれました。それが当院の理念ですし、その思いが少しでも伝わった患者さんたちが通い続けてくれて、今ではそのお子さんやお孫さんまで来院してくれています。例えば、なかなか通院が難しい高齢の患者さんが、かぶせ物が外れてわざわざ来院されたとき、検査で根の治療が古い状態だと判明したら、若い頃ならすぐに根の治療を始めていました。しかし今なら根の先に病気がなく患者さんに自覚症状がなければ、よく相談した上で根の再治療より一日でも早くかぶせ物を入れて食事ができるようにすることも考えるように。教科書的な理想の歯科治療ではなく、患者さん本位で最善の道を考えるのも「医は仁術」だと思います。
副院長が診療に加わり変化はありましたか?

【弘二院長】大学病院から戻り「一緒に診療を」と言ってくれた時は本当にうれしかったですね。副院長はとても勉強熱心で、新しい知識や技術の導入に貪欲。私自身にも刺激になりますし、最近は学ぶことも多いんです。副院長はよく話を聞く診療姿勢ですので、私も初心に立ち返り話をよく聞くよう意識しています。妃奈子先生は母であり小児歯科のベテランなので、子どもの接し方が上手。お子さんが私や副院長には見せてくれないような笑顔を見せてくれます。近年、長年通院されていた方の訃報に接することが多くなり、その度に歯科医師としてお役に立てただろうかとわが身を振り返り、お口の健康から全身の健康を守る歯科医師の仕事の大切さを痛感しています。副院長と妃奈子先生も地域の健康づくりに高い意識を持って取り組んでいますので、今後も通いやすく安心して治療が任せられる歯科医院として認めていただけるよう頑張ります。
患者のQOL(生活の質)の維持を考えた治療
副院長は入れ歯などの補綴やインプラント、矯正を主にご担当だとか。

【弘剛副院長】小さい時から自然と父の後を継ぐと考えており、将来の夢は何の迷いもなく「歯医者さん」でした。ですので地域でニーズの多い入れ歯などの補綴分野を専門的に学びました。徐々にインプラント治療を希望される方も増えてきて施術件数も多くなってきましたね。インプラント治療は天然の歯に近い噛み心地と安定性が期待できる治療法ですが、万能ではありません。患者さんごとに向き不向きがありご要望も違うので、患者さんのQOLも含めてよく検討して患者さんと一緒により良い治療法を考えていきたいですね。これからも患者さんの主訴をしっかりと聞き、その原因をさまざまな角度から検査して見つけ、対応していく姿勢を大切にしていこうと思います。
小児の筋機能矯正にも対応していると伺いました。
【弘剛副院長】当院では小児期からの矯正として、口腔筋機能療法を取り入れた筋機能矯正にも力を入れています。体の発達を利用してより良い発育をめざすこの方法は、噛み合わせを整えることだけでなく、口呼吸や睡眠時無呼吸症候群の予防、正しい嚥下、健全な舌の位置に導くことを目的としていて、お子さんへのメリットは非常に大きいと思います。抜歯矯正やブラケット矯正を避けることが望めるのと、筋機能が充実し一度正しい習癖を覚えると後戻りしにくく保定装置の必要がない点もメリットです。
マウスピース型装置を用いる矯正も導入されたとか。

【弘剛副院長】前歯の歯列を矯正するためのマウスピース型装置を用いた矯正を行っています。標準矯正期間が20週と短く、装置が透明で目立ちにくいのが特徴です。矯正前に最終的な歯列の予想がシミュレートできるのも利点。これまで矯正に興味があっても期間の長さや費用の問題で躊躇されておられた方にも、短期間で比較的手軽に取り組んでいただけます。この矯正方法導入に伴い口腔内スキャナーも導入。歯の型採りのストレスが軽減できますし、お口の中の状況をデジタルデータで保存し3D画像でわかりやすいので、矯正の経過をたどったり、説明したりするのにも役立ちます。奥歯を含む全顎の矯正が必要な方は従来どおりのワイヤー方式です。
新たにマイクロスコープとCO2レーザーを導入されましたね。
【弘剛副院長】マイクロスコープは圧倒的によく見えますので、患部をきちんと見て確認しながら精密な治療につなげられるようになりました。加えて私が治療中に見ている画像を録画し患者さんにお見せできるので、歯の状態を説明するのにもとても役立っています。やはりご自分のことはわかっていていただきたいですからね。CO2レーザーは、徐々にインプラントの難しい症例の患者さんが増えてきたこともあり、より良い治療を行うために採用しました。主に歯茎の治療も必要な方に対して、治癒の促進などこれまで以上にきめ細かな治療ができるようになり、今までは大学病院などへご紹介する必要があった患者さんも当院で治療を受けていただけるようになりました。
母として実感のこもるアドバイス
妃奈子先生は3人のお子さんのママだとか。

【妃奈子先生】以前は都内の小児専門歯科医院に勤務していました。小児だけでなく歯科医院に抵抗感の強い中高年の方も来院されていました。子どもの頃に歯科医院に強い抵抗感を持つと払拭できません。私はそういった抵抗感をお子さんが持たないようにしたいと思っています。まずはお子さんと信頼関係を築くことが大切。治療をせず、お話しして、危なくない器具を触ってもらい説明しておしまいにすることもあります。保護者の方はぜひ遅くとも1歳半を目安に歯科デビューをお考えください。その後はフッ素塗布、6歳臼歯が生えたらシーラントがお勧めです。一緒に歯科医院を治療のためではなく予防のために通う場所にしましょう。
母親になり治療スタイルは変わりましたか?
【妃奈子先生】以前は、こうあるべき、と教科書的なアドバイスをしてしまっていたように思います。もちろんそれが理想ですし、できるに越したことはありません。例えば仕上げ磨き。隅々まできちんと毎食後にできれば完璧。でもぐずったり、予定があったり、できないこともありますよね。そういうときはその子の弱点だけ磨いておくとか、次のチャンスでリセットとか、そういう臨機応変さがあっていいと思います。理想論ばかりでは疲れてしまいます。ですから当院では、お口の中を見せていただいて、虫歯になりやすいところがあればお伝えして、ここだけは磨いておいてという箇所をお教えしています。何かお悩みがあれば気軽にご相談ください。
読者へメッセージをお願いします。

【弘剛副院長】私の一番の理想は、地域から歯で悩む方をなくすこと。それが「町のかかりつけ歯科医院」の使命だと思っています。小さい頃から定期的に通い、必要なら筋機能矯正なども行いながら、良い習慣とお口の環境を手に入れて一生歯の悩みと縁のない人生を送っていただきたいんです。そのためには患者さんにご自分のお口の中について理解していただくことも大切。先進の機器を駆使して丁寧にご説明しますので、一緒に取り組んでいきましょう。
自由診療費用の目安
自由診療とはワイヤー矯正/55万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/38万5000円~、小児矯正/44万円~、小児の筋機能矯正/33万円~、インプラント治療/38万5000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。