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理想的な歯並びや噛み合わせをめざす
乳⻭列期の咬合育成

いわた歯科クリニック

(坂出市/坂出駅)

最終更新日:2023/12/25

いわた歯科クリニック 理想的な歯並びや噛み合わせをめざす 乳⻭列期の咬合育成 いわた歯科クリニック 理想的な歯並びや噛み合わせをめざす 乳⻭列期の咬合育成
  • 保険診療

乳幼児期の子どもの歯並びや、上下の歯の噛み合わせを見て、「治療を受けるべきだろうか」と悩む保護者は多いのではないだろうか。子どもを何歳から歯科医院に通わせるべきか、検討中の人もいるかもしれない。「当院では、小さな子どものうちから、理想的な歯並びや噛み合わせをめざす咬合育成を行っています。気になる方は、一度ご相談ください」と話すのは、「いわた歯科クリニック」の岩田和久院長。岩田院長は地元小学校の歯科検診を20年以上担当する中で、歯並びや噛み合わせの悪い子どもたちに対する早期介入の必要性を痛感してきたという。「子どもたちを助ける方法があるのであれば、できるだけ早く介入させていただきたいと考えています」。優しい笑顔でそう話す岩田院長に、咬合育成の概念や治療のメリットなどについて詳しく聞いた。

(取材日2023年5月29日)

保護者だけでなく、子ども自身の納得を得た上で、無理のない治療を進める

Q咬合育成とは、どのような考え方を指しますか?
A
いわた歯科クリニック 乳⻭列期からの咬合育成を提案する岩田院長

▲乳⻭列期からの咬合育成を提案する岩田院長

近年は時代とともに食生活が変化したことで、人間の顎の形や大きさが変わり、細く小さな顎の方が増えてきました。ところが、人間の歯の大きさは変わらないため、歯と顎のバランスが崩れて、歯並びや噛み合わせが悪くなりやすくなっています。さらに「態癖(たいへき)」と呼ばれるような、日常生活における姿勢や癖も歯列に影響を与えることがわかっています。そこで幼少期のうちから口腔環境に介入し、理想的な歯並びや噛み合わせとなるよう、誘導・管理を行うのが咬合育成という考え方です。お子さんの歯並びや噛み合わせが気になる親御さんには、ぜひ咬合育成の概念を知っていただき、必要であれば咬合誘導治療を検討していただきたいです。

Q治療の対象となる子どもについて教えてください。
A
いわた歯科クリニック さまざまな対象例がある

▲さまざまな対象例がある

乳幼児であれば、発音の悪さや食事の遅さが気になる場合などに治療を検討します。そして診断に応じて、正しい舌の位置を覚えるための訓練や発音訓練、口呼吸ではなく鼻呼吸を促す訓練などを行います。また永久歯が生え始める5〜6歳頃に、下顎が前に出ていたり、逆に後ろに下がっていたりする反対咬合の兆候が見つかれば、改善のための装置を導入することもあります。装置を導入する際は、お子さんに頬杖や横向き寝、うつぶせ寝、食いしばり、指しゃぶりといった態癖がないかどうかも聞き取り、あれば親御さんの協力を得て、改善を指導します。咬合誘導治療に年齢の上限はありませんが、小学3年生以上は、矯正治療も選択肢の一つになります。

Q咬合誘導治療を行うメリットは何でしょう?
A
いわた歯科クリニック 遺伝性でない反対咬合は、装置によって治療できる可能性が高い

▲遺伝性でない反対咬合は、装置によって治療できる可能性が高い

私は20年以上、小学校で歯科検診を行っていますが、歯並びや噛み合わせの悪い子どもたちを見るたびに、「もっと早くアプローチできる方法があれば」とずっと考えていました。遺伝性の反対咬合は、装置を使用しても治らないことが少なくありません。しかし遺伝性でない場合は、装置によって骨格の成長をコントロールできる可能性が高く見込めます。咬合誘導は矯正の前段階に行うものですので、実践できれば、将来的な抜歯を含めた矯正治療も、顎の骨を削るなどの大がかりな外科矯正も避けられるかもしれません。お子さんの健康な口腔環境を育成するためには、虫歯を予防するとともに、骨格の正しい成長を促してあげることが必要だと思います。

Q治療の流れについてお聞かせください。
A
いわた歯科クリニック 装置を装着する場合は、2〜3年の治療期間を要する

▲装置を装着する場合は、2〜3年の治療期間を要する

通常の歯科治療と同様に、まずはトリートメントコーディネーターと呼ばれるスタッフがカウンセリングを行い、その上で歯科医師が現状の問題点や必要な治療を詳しくご説明します。基本的には親御さんと一緒にご来院いただきますが、初回のカウンセリングは親御さんだけでも構いません。治療の期間は症例によります。装置を装着する場合は2〜3年を要し、経過観察と虫歯予防のため、3~4ヵ月に1回の通院も必要となります。咬合育成、咬合誘導を進めるためには、親御さんだけでなくお子さん自身が現状を理解し、その必要性を理解していることが大切です。私はお子さんの疑問や意見を聞き入れながら、無理に治療を進めない姿勢を心がけています。

Qこちらで行う咬合育成に、特徴などはありますか?
A
いわた歯科クリニック 子ども自身に自分の口腔環境を理解してもらう

▲子ども自身に自分の口腔環境を理解してもらう

当院では患者さんが治療を希望される場合、必ず最初にお顔や口腔内の写真を撮影しています。歯列の動きの変化は、パッと見ただけではなかなかわかりませんので、タブレット端末も活用しながら視覚的に変化をお伝えしています。また丁寧なコミュニケーションによって、親御さんとの信頼関係を構築している点も特徴です。装置を導入する場合は特に忍耐力が求められますし、お子さんの態癖を改善する際にも、親御さんのご協力は不可欠だからです。お子さんに対しては絵本やお絵描きセットなどを用意し、帰り際には簡単なお土産もお渡ししていますね。咬合育成を通じて、子どものうちから口腔環境と向き合う大切さを認識していただければと思います。

ドクターからのメッセージ

岩田 和久院長

100%とは言えませんが、子どもの成長期は、骨格へのアプローチが可能となる重要な時期ではないでしょうか。大人になれば骨格は変えられませんので、診査・診断の上で有用と判断できれば、積極的に咬合育成に取り組んでいくべきだと感じています。大人になってからの矯正治療は時間も費用も発生してしまいますが、乳歯列期から歯並びや噛み合わせを正すことができれば、そうした負担も軽減できるかもしれません。小さな子どもを持つ親御さんには、お子さんの口腔環境にしっかりと関心を持って、骨や歯の正しい成長・発育をサポートしていただきたいです。お子さんの歯並びや噛み合わせが気になる方は、お気軽にご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

小児矯正(1期)/48万9500円程度(検査・診断料、基本料、保定料、調節料【月3300円×20回の場合】)、小児矯正(2期)/42万3500円程度(基本料、保定料、調節料【月5500円×30回の場合】)、歯列矯正用咬合誘導装置を用いたトレーニング/6万6000円程度

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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