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こちらの記事の監修医師
佼成病院
耳鼻咽喉科部長 中村 健大 先生

がいじえん(がいじどうえん)外耳炎(外耳道炎)

概要

耳は周りの音を集める役割を持つ耳介から外耳道を通って、鼓膜にたどり着き、薄い3層の膜でできている鼓膜から中耳へと進む。中耳の中にある音を増幅する役割をもつ3つの小さな骨を経て、さらに奥にある内耳に位置する蝸牛にて音の強弱や高さ・低さを分析・認識し、前庭・三半規管によって平衡感覚が保たれている。外耳道炎は耳介から鼓膜までの通り道である外耳道の皮膚に起こる感染症のこと。主な症状として痛みとかゆみが挙げられる。外耳炎は水泳などで泳いだあとによく発症することからスイマーズイヤーと呼ばれることもある。綿棒などを使用した耳かきによって外耳道を傷つけてしまうことが原因となることが多い。

原因

外耳道炎は外耳道の皮膚が炎症を起こした状態のことで、原因として耳かきや指の爪などで外耳道をかいて傷を作ってしまい、その傷口に細菌などが感染して炎症を引き起こすことが挙げられる。またアレルギーや乾癬、湿疹や皮膚炎などの疾患を持つ患者は外耳道炎にもかかりやすいといわれている。綿棒や、綿棒の代わりにマッチ棒や楊枝を使って耳かきをして外耳道を傷つけるほかにも、ヘアスプレーや毛髪染料などの刺激物が外耳道に入った場合にも発症しやすくなる。また外耳道に水が入ったときにも炎症を引き起こすことが多く、特に水泳など水の中で泳いだ後に外耳道になる患者は多い。

症状

主な初期症状は痛みとかゆみ、赤みである。かゆみが気になって、強く耳かきをしてしまい、それがさらに外耳道を傷つけて症状を悪化させてしまうという悪循環に陥る患者も多い。症状が進むと、耳から白もしくは黄色のひどい匂いがする分泌物が出てくる場合もある。患者によって腫れない場合もあるが、腫れがひどかったり、膿や耳だれなどの分泌物が外耳道に詰まったりしてしまうと耳が聞こえにくくなる患者もいる。一般的に、耳たぶを引っ張ったり、耳を押したりすると痛みを感じることが多い。傷口からアスペルギルスなどの真菌が感染した場合には、灰色がまざった黒や黄色の点々ができ、カンジダ菌に感染した際にはねばねばした乳白色の分泌物が出てくることが多い。また外耳道にできたできものが潰れると血が出てくることもある。

検査・診断

外耳道の視診によって診断が下されることが多い。診断の際には患者に問診して症状を確認したり、外耳道と鼓膜を診るための器具で外耳道を診察したりして、状態を確認する。黄色ブドウ球菌などの細菌やアスペルギルス、カンジダ菌といった真菌など炎症を引き起こしている菌を特定する場合には膿や分泌物などを採取して培養して増殖し、病原体を調べることもある。その際に外耳道炎と同じく外耳道に炎症を引き起こす悪性外耳道炎との違いを見極めることが重要。悪性外耳道炎は緑膿菌による感染症で、周辺の組織に広がり、頭蓋底部にまで進行する強い感染症である。

治療

治療については感染した耳だれや耳垢などの分泌物やかすを取り除いて清潔にして、耳の中が乾燥した状態を保つことが大切である。外耳道炎の原因が細菌で、患者の症状が軽い場合は酢酸を含んだ点耳薬と、コルチコステロイドを含んだ点耳薬が処方されることがある。重症の場合は、抗菌薬を塗ったり点耳薬が処方されたりする。また内服薬として抗生物質などの抗菌薬が処方される場合もある。さらに患者が痛みを訴える場合は炎症が治まり始めるまで、痛み止めを処方して対応する。外耳道炎の原因が真菌の場合は、外耳道にある分泌物やかすを取り除いたあと、抗真菌薬を塗ったり、点耳したりして治療する。外耳道の傷が化膿して膿が出そうな場合や、薬の処方では取り除けない場合には直接切開して膿を取り除く処置を行う。

予防/治療後の注意

外耳道の傷口から細菌や真菌に感染することが外耳道炎の原因のため、外耳道を傷つけない日常生活を心がけることが大切。耳かきをし過ぎない、刺激物となるヘアスプレーや毛髪染料が外耳道に入らないように気をつける、など。耳垢自体にも外耳道を細菌感染から守る働きがあり、外耳道を傷つけるような無理やりな耳かきや綿棒を押し込む掃除は避けることが有効。

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こちらの記事の監修医師

佼成病院

耳鼻咽喉科部長 中村 健大 先生

2006年杏林大学卒業。同大学医学部付属病院耳鼻咽喉科を経て、2014年より現職。日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医。専門分野は耳鼻咽喉科一般。