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こちらの記事の監修医師
東邦大学医療センター 大森病院
瓜田 純久 病院長

じゅうにしちょうかいよう十二指腸潰瘍

概要

胃と小腸を結ぶ十二指腸の粘膜が胃酸によって傷つけられて炎症を起こす病気。胃にピロリ菌などの細菌が感染した結果、胃酸の分泌が過剰になり、十二指腸へ胃酸が流れ込むことで起こるといわれている。十二指腸は胃酸から壁を守るための機能を持っているが、これが弱まり、胃酸の攻撃を防ぐことができないようになると十二指腸潰瘍になる。胃から流れる胃酸のバランスが崩れると、十二指腸の粘膜が傷付き、炎症が起こる。胃潰瘍と異なり、若年者に多い。

原因

胃酸の中でも生きられるピロリ菌が関係していると考えられている。ストレスや喫煙、薬剤などの影響によっても十二指腸の粘膜は胃酸を防御する機能が低下すると考えられている。胃潰瘍ほどNSAIDsの関与は強くない。

症状

みぞおちの痛みが特徴的な症状で、空腹時に起こることが多い。また胃がもたれた感じがする、胸焼けがするといった症状が現れるほか、重症化すると吐血や下血することもある。自覚症状がまったくない場合もある。進行し、粘膜に穴が開くと、強烈な腹痛が突然出現する。また出血しているとタール便といわれる黒い便が出ることが多い。胃潰瘍と異なり、萎縮性胃炎を伴わないため、胃酸分泌は亢進していることがほとんどである。

検査・診断

問診や診察で十二指腸潰瘍と疑われる症状が認められた場合、胃カメラや上部消化管エックス線造影検査(一般的にいうバリウム検査)を行う。また、急性膵炎、胆のう炎など、十二指腸潰瘍と似た症状の疾患との鑑別するため、血液検査や腹部エックス線検査、腹部超音波(エコー)検査などを行うこともある。胃カメラで十二指腸潰瘍が確認されたら、ピロリ菌検査を行う。

治療

胃酸の分泌を抑える効果のある薬を服用し、炎症が治まるのを待つ。胃酸を中和する薬剤、粘膜を保護する薬剤を併用することがある。また、ピロリ菌に感染している場合は、その除菌を行う。潰瘍からの出血があるときは、上部内視鏡を用いて止血する。安静にすることが大切で、たばこやアルコール、辛いものなど刺激が強い食べ物を避け、消化の良いものを食べるようにする。

予防/治療後の注意

発症に密接な関係があるといわれているピロリ菌を除菌することが予防につながる。また規則正しい生活を送り、なるべくストレスをためない生活を心がけることも大切。潰瘍を放置してしまい出血を起こすと緊急手術が必要になるケースもあるため、十二指腸潰瘍が疑われる症状が出た場合は早めに医療機関へ行くことが重要となる。ピロリ菌を除菌できない場合には非常に再発が多い疾患のため、治療後は医師の指示に従って安静に過ごし、脂肪分の多い食事や刺激の多い食べ物を避けるなど、胃や十二指腸に負担をかけないことが再発防止につながる。

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こちらの記事の監修医師

東邦大学医療センター 大森病院

瓜田 純久 病院長

1985年、東邦大学医学部卒業。関東労災病院消化器科を経て、地元青森県で瓜田医院を開業。東邦大学医療センター大森病院総合診療・救急医学講座教授、院長補佐、副院長などを経て2018年より現職。専攻は内科学、総合診療医学、機能性消化器疾患、内視鏡医学、超音波医学、栄養代謝など。