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上林 毅 院長の独自取材記事

エルムの杜デンタルクリニック

(札幌市北区/北24条駅)

最終更新日:2021/10/12

上林毅院長 エルムの杜デンタルクリニック main

北24条駅から歩くこと約8分。大通りに面した大型商業施設の2階に「エルムの杜デンタルクリニック」がある。上林毅(かんばやし・たけし)院長は1992年に歯科医院を開業。2006年にクリニック名を改め現在の場所に移転。診療内容は一般歯科、歯科口腔外科、インプラント治療を主軸とし、診療室は半個室で周囲を気にせず診察を受けられるようにしている。歯科用CTやレーザー治療器のほか、セラミックのかぶせ物をコンピューター制御で製作するシステムも導入。水曜以外の平日は午後8時まで、土日も午後5時まで診療に対応する。駐車場は400台分と車でのアクセスも便利だ。インプラント治療の専門家として後輩の育成にも力を入れているという上林院長に、クリニックの診療内容について話を聞いた。

(取材日2021年6月23日)

歯科医療のゴールは「噛めること」

土曜・日曜も診療されているとのことですが、どのような患者さんが多いですか?

上林毅院長 エルムの杜デンタルクリニック1

やはり平日は忙しくてなかなか来られないという方が多いですね。あとは以前からずっと通っている患者さん。もう30年以上診療しているので、患者さんもだんだん高齢化してきています。インプラントは、半年に1回はメンテナンスが必要なんです。そのためインプラントを入れた方はその後も定期的に通ってこられるので、患者さんの数はどんどん増えていきます。近くからいらっしゃる患者さんが多いですが、インプラントの患者さんの中には遠くから来られる方もいらっしゃいます。

診察する上で大切にしていることは何ですか?

シンプルに「自分の家族だったらどうするか」ということを第一に考えて選択するということです。どうしても抜かなければいけない歯があれば、変にごまかしたりせずに、率直に抜くという決断をします。私は全部逆算して考えるんです。その人の人生の終末点から逆算して、最期まで食べられるようにするにはどうすれば良いかを考え、そのために必要な判断をします。そう考えるようになったきっかけもシンプルで、自分がどうされたいかを考えた結果です。自分がされたくないことは他人にもしないということですね。

診療方針などでポリシーがあれば教えてください。

上林毅院長 エルムの杜デンタルクリニック2

ポリシーのようなものは特にありません。でも単に仕事だと思っていたら続けていられなかったかもしれません。自分が60歳になったこともあり、今後は自分の治療よりも若い世代の歯科医師を育てることに力を入れたいですね。昔は人生50年と言われていましたが、現在も60歳以上はボーナスみたいなものだと思っています。その時間を使って、若い人を育てたいですね。そのために自分から言えるのは「たくさん勉強して、たくさん経験しなさい」ということです。歯科医療のゴールは「噛めること」で、そのためにやるべきことは建築と同じです。基礎をちゃんと固めて、しっかりした土台の上に“上もの”を建てるという、それだけの話です。でもどこかの過程で失敗すると、全部が台無しになってしまいます。その基礎になるのが、現在はインプラントだったりするのかな、という気はしています。

インプラントは歯科医療全体をつなぐような存在

インプラント治療に力を入れるようになったきっかけを教えてください。

上林毅院長 エルムの杜デンタルクリニック3

ある時、自分の歯が割れちゃったんです。それ以前からインプラントという異物がどのように口の中でほかの歯と調和していられるかが知りたいと思っていて、その機会に入れてみたのがきっかけです(笑)。また、インプラントについて初めて学んだ先生が、インプラントの臨床家としてたいへん経験豊富な方で、その先生の後押しもありました。インプラントというのは、解剖学から医療法規まで含めたトータルな知識が必要で、その意味では歯科医療全体をつなぐような存在だと思っています。だからと言ってインプラントが特別な治療方法だと考えているわけではありません。保険適用外なので費用が高額だということはありますが、位置づけとしてはいろいろな治療法のうちの一つだと捉えています。

インプラント治療でこだわっているところはありますか?

「こだわっていないことがこだわり」かもしれませんね。ほかの人から見たらこだわっているように見えても、自分としてはごく普通なんです。一番大切なのは「噛めるようにする」というゴールを決めること。そしてその人がなぜその歯を失うことになったか、原因を見つけること。歯というのは犬歯をベースに移動していくものなんですが、現代人の犬歯は、ストレスによる歯ぎしりなどで先端が削れてしまっていることが多いんです。インプラントを入れる患者さんがそうなっていたら、まず犬歯を元の形にする必要があります。インプラントには顎の力がダイレクトに伝わりますが、天然の歯は歯根膜がクッションのようになっています。インプラントと自分の歯が擦れ合うと、本物の歯のほうが負けて、壊れていってしまいます。そういったこともわかっていないと、良い結果は得られません。インプラントにトータルな知識が必要だというのはそういうことです。

難しい親知らずの抜歯も得意にされているそうですね。

上林毅院長 エルムの杜デンタルクリニック4

親知らずの抜歯は、歯茎を切開して抜きますが、開いた箇所が小さく、開いている時間も短いほど、痛みや腫れが軽くて済みます。なのでパズルを解くように、最小範囲・最短時間で済むように切開して抜いています。歯というのは、簡単に抜けないような形状をしていますが、経験を積むと、どの方向に力をかけると抜けやすいかがわかってきます。ですから研修医が30分かけても抜けないような歯でも、1分以内に抜く自信があります。患者さんには、抜くと痛くなる可能性はあるが、ある程度は仕方ないことだとお話をします。「歯を抜くのが速いのは私の日頃の行いが良いからだけど、その後どの程度痛むかは患者さんの日頃の行い次第だから」なんて言いながら(笑)。あらかじめ最悪のことを全部お話ししておけば、あまり不安を感じずに済みます。通常は2日目が炎症のピークで、1週間後に抜糸する頃には、たいていの患者さんの機嫌は良くなっているものです(笑)。

自宅の近くで良い歯科医院を見つけてほしい

毎日お忙しいと思いますが、オフの日は何をしていますか?

上林毅院長 エルムの杜デンタルクリニック5

何もしていません(笑)。北海道大学の先生に来てもらっている土日は講習に出ることが多いので、完全な休みは1年で10日くらいです。歯科診療とは別に札幌スキー連盟でスキースクールの指導員と検定員もしています。大会ではスタートの審判をすることが多いんですが、4時間くらい寒空の下にいるのは結構大変です。健康のためにしていることも特にありません。運動しなければいけないことはわかっていますが、時間がありませんね。

クリニックとして今後の展望はありますか?

まず後継者を育てることが目標です。自分が歯科医師になったきっかけは、父が歯科技工士だったことで、姉も歯科医師をしています。私にも子どもがいますが、私のしていることを見てきたせいか、別の道に進もうとしています。それはそうですよね、だって休みがないんですから(笑)。インプラントをやっているとメンテナンスの患者さんは増え続けるので、私がリタイアした後もそういった患者さんを診ていく人が必要です。後継者としてクリニックを任せられる良い人材を見つけたいですね。

最後に、読者に向けたメッセージをお願いします。

上林毅院長 エルムの杜デンタルクリニック6

皆さんそれぞれのご自宅の近くで、良い歯科医院を見つけてほしいと思います。ホームページなどで見つけて良さそうだと思っても、遠いところまで通うのはだんだん面倒になってきます。それならお近くで通いやすい歯科医院を探したほうが良いでしょう。またインプラントについていろいろお話ししましたが、こちらから患者さんに勧めることはありません。希望される患者さんだけに治療を行っています。インプラントを入れて自分の歯のように噛みたいという方もいれば、入れ歯で十分だという方もいらっしゃいます。どうするかは患者さん次第です。もしインプラントを入れたいという方がいらっしゃったら、しっかりした対応はできますので、ご希望の方はぜひいらしてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療費 30万~35万(目安)

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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