菅 麻衣子 院長の独自取材記事
母里歯科医院
(北九州市小倉南区/城野駅)
最終更新日:2026/07/14
北九州モノレール城野駅から徒歩約5分。大きな窓から光が降り注ぐ、木のぬくもりあふれる「母里(ぼり)歯科医院」は、1985年の開院以来、地域のかかりつけとして愛されてきた。昨年、父からその信頼を受け継いで院長に就任したのが菅麻衣子(すが・まいこ)先生だ。やわらかな表情と穏やかな語り口が印象的で、初めて訪れた人も安心して相談できるような温かさがある。九州歯科大学大学院で小児歯科を専攻した経験を持ち、自身も子育て中の母親として保護者の気持ちに自然と寄り添う。父が築いたアットホームな雰囲気を守りながら、審美歯科や訪問歯科診療にも取り組み始めた同院。「ご家族皆さまのお悩みを丸ごと解決したい」と語る菅院長に、進化を続けるクリニックの今を聞いた。
(取材日2026年7月2日)
父が築いた信頼を受け継ぎ、新しい視点で進化を続ける
まずは貴院の成り立ちについてお聞かせください。

当院は1985年に父が開院し、この地で40年近く診療を続けてまいりました。昨年私が院長を引き継ぎ、現在は父との2人体制で日々の診療にあたっています。父が長年かけて築いてきたアットホームな雰囲気や、患者さまとの信頼関係という「大切な色」はそのまま受け継ぎつつ、父の確かな経験と私の新しい視点を融合させている、まさに進化の真っ最中です。診療もこれまでの一般歯科やメンテナンスに加え、審美歯科や小児矯正、さらには通院が難しくなられた方のための訪問歯科診療まで、より幅広いニーズにお応えできるようになりました。
先生が歯科医師を志されたきっかけを教えてください。
小学校の将来の夢に「歯医者」と書いていたくらいで、何か特別なきっかけがあったわけではなく、気がつけば自然とこの道を歩んでいました。父の母校でもある九州歯科大学に進学し、卒業後は同大学の大学院で小児歯科を専攻しました。子どもの顎がどのように成長するかを研究テーマとして取り組んだのですが、この分野を選んだきっかけは、幼い頃から「第二のお父さん」のように慕っていた恩師に「うちにおいで」と声をかけていただいたことでした。大学院の傍ら、訪問歯科診療や一般歯科の現場でも幅広い臨床経験を積むことができました。その後、出産を経てライフスタイルが変わる中で父のクリニックに本格的に戻り、現在に至ります。
どのような患者さんが通われていますか?

父の代からの患者さまを中心にメンテナンスに長く通ってくださっている方も多い印象です。皆さまとてもお元気で、つい年齢を忘れてしまうほどなのですが、趣味のお話で盛り上がったりと、通院そのものを楽しみにしてくださっています。一方で、最近はホームページをリニューアルしたこともあり、若い世代の患者さまも少しずつ増えてきました。院内にはキッズスペースも設けており、子ども好きなスタッフもおりますので、小さなお子さま連れでも安心です。私自身、幼稚園の園医も務めておりますので、お子さまやご家族にもっと気軽に足を運んでいただけるよう、力を入れているところです。
子どもから高齢者まで、家族の口腔環境を守りたい
お子さん連れでの来院も歓迎されているのでしょうか。

もちろんです。ただ、実は「小児歯科の看板がないので、子どもは専門のところに行かないといけないと思っていた」とおっしゃる保護者の方が少なくありません。当院ではお子さまの診療にもしっかり対応しておりますし、親子での同時診療も可能です。子育て中はどうしてもお子さま優先になって、ご自身のケアは後回しになりがちですよね。だからこそ、虫歯の予防も含めて早い段階から親子で一緒に通い始めていただけたらと思っています。お子さまのことだけでなく、保護者さまご自身のことも遠慮なくご相談ください。
お口の機能面でのケアについてもお聞かせいただけますか。
当院ではお子さまと高齢の方、それぞれに応じた口腔機能の検査を保険適用で行っています。お子さまの場合、問診で「食べるのが遅い」「お口を開けたまま噛む」といった項目にチェックがつくと、口腔機能発達不全の可能性を詳しく検査します。高齢の方には、加齢に伴うお口の機能低下、いわゆるオーラルフレイルの兆候がないかを調べています。検査結果は数値で「見える化」できるので、ご自身では気づきにくい弱点が客観的にわかり、楽しみながら取り組めると思います。結果をもとにしたトレーニング指導も行っており、特にお子さまの場合は小さいうちから良い口腔機能を習慣づけておくことで、将来の負担が大きく変わると考えています。気になることがあれば、お気軽にお声がけください。
持病のある患者さんへの対応で工夫されていることはありますか?

当院には長く通ってくださっている患者さまも多く、高血圧症や糖尿病、心筋梗塞といった持病をお持ちの方も少なくありません。お口の治療であっても常に全身のリスクを想定しながら、安全第一で診療にあたる必要があります。そのため、リスクの高い外科処置や口腔内の粘膜疾患・腫瘍といった専門性が求められるケースでは、歯科口腔外科の先生に月に1度来院いただき、緊密に連携を取れる体制を構築しています。かかりつけの内科の先生とも情報を共有しながら診療を進めていきます。さらに高度な精密検査や治療が必要な場合は、九州歯科大学附属病院や戸畑総合病院へのご紹介も可能ですので、持病があって歯の治療に不安を感じている方もご相談ください。
心の声に耳を傾け、「ここに来てよかった」を届けたい
診療において大切にされていることを教えてください。

何よりも大切にしているのは「患者さまの心の声に耳を傾ける」ことです。例えば、かぶせ物が取れたとおっしゃって来院された方でも、丁寧にお話を伺っていくと、実はほかにもさまざまなことを気にされていたとわかることがあります。お口の症状は人それぞれですが、抱えている不安や「こうなりたい」という思いも千差万別です。だからこそ、まずはじっくりお話を伺い、納得していただける説明を大切にしています。お一人お一人の体調にもそっと気を配りながら、「ここに来て本当によかった」と心から笑顔になっていただけるよう、ご家族皆さまのお悩みを丸ごと解決できる体制を整え、より満足していただける診療を心がけています。
これから先、どのようなクリニックにしていきたいですか?
これまで長く通ってくださった患者さまとの関係をしっかり守りながら、お子さま連れのご家族にも「ここなら安心して通える」と感じていただけるクリニックにしていきたいですね。お子さまの予防から保護者ご自身のケアまで、世代を超えて頼っていただける場所でありたいと思っています。また、通院が難しくなられた方のための訪問歯科診療も、少しずつ広げていきたいと考えています。大学院時代から訪問の現場で経験を積んできましたので、その学びをこれからの地域医療にしっかり還元していくつもりです。診療の幅もスタッフの体制も一歩ずつ充実させながら、どの世代の方にも寄り添い続けられるクリニックをめざしてまいります。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

当院は開院より40年あまり、地域の皆さまに温かく支えられてきました。長年培った「地域のかかりつけ歯科医」としての信頼を大切に受け継ぎながら、これからは若い世代のご家族やお子さまたちにも、ここがかかりつけの歯科医だと感じていただけるよう、時代に合わせた快適な環境づくりにも力を入れてまいります。お子さまの健やかな成長を見守りながら、ご年配の方のお体にもしっかり寄り添い、お口のことで少しでも気になることがあれば気兼ねなくご相談いただける、そのような身近な存在でありたいと思っています。「毎日をもっと楽しく、もっと笑顔に」をモットーに、今後も皆さまに幸せをお届けできるよう、日々の診療に真摯に向き合ってまいります。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/4万5000円〜、ホワイトニング/2万5000円〜

