忙しい子育て世代をサポート
小児から育む正しい予防ケア
なかとみ歯科医院
(福岡市東区/箱崎九大前駅)
最終更新日:2022/12/16


- 保険診療
共働き世帯が増え、子どもの歯磨きや食習慣に細かく気を配る余裕のない子育て世代が多い今、「お子さん自ら、歯を大切にする習慣を身につけてほしい」。そう語るのは、小児の予防歯科に取り組んでいる「なかとみ歯科医院」の中富貴大院長だ。自身も女児2人の父親であることから、日々の生活で時間も精神的にも余裕がない子育て世代の気持ちがよく理解できるという。だからこそ、少しでも力になりたいと注力しているのが、「小児から育む正しい予防ケア」。早い時期より予防を身につけることで、親の負担が軽減するだけでなく、子どもの生活習慣や健康への良い影響が期待できることから、同院では小児が通いやすい環境を整えているのだそう。その内容や予防の重要性、詳しい診療の流れについて詳しく解説してもらった。
(取材日2021年2月23日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q子どもの予防はいつ頃から始めるのが望ましいでしょうか?
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A
小さい頃から歯の正しい磨き方がしっかり身についているのとそうでない場合では、大人になってからの虫歯リスクが大きく変わってきますので、早い段階で予防に取り組むことが重要です。お勧めは乳歯が生えてきたタイミング。虫歯になってからだと、どうしても歯科医院は「怖い」「痛い」というイメージがついてしまいがちですが、予防として歯磨きやフッ素を塗るだけなら、怖い場所にはなりません。まずは予防ケアで通って歯科医院に慣れること。そして、早い段階から正しい歯の磨き方や磨くタイミングを身につけ、自ら予防に取り組むことで、虫歯を防いでいきましょう。歯の健康を自分自身で守ること。その意識づけが最も重要だと考えています。
- Qこちらで実施されている予防の取り組みについて教えてください。
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A
お子さんに関しては年齢に応じたアドバイスをしています。生まれてすぐの頃は虫歯菌がいません。虫歯になるきっかけは親や身近な人からの感染ですので、最初は親御さんに同じ箸を使わないといった基本的なアドバイスをし、それから予防処置としてフッ素塗布を行います。3歳くらいになると来院に慣れてきますので、すでに虫歯のあるお子さんは簡単な治療から始めることも可能です。歯ブラシが届きにくい6歳臼歯が生えたら、歯の溝に歯科用樹脂を埋めて虫歯を予防するシーラントのご提案もしています。大人の患者さんに対しては、それぞれのお悩みに耳を傾けるため、個室のカウンセリングルームでしっかりお話を伺うところから始めます。
- Q忙しくて子どもの歯に気を配る余裕がない親御さんも多いのでは?
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A
私自身子どもがいますので、歯磨きをする際、大人による仕上げ磨きが必要なのはわかっているものの、状況によっては難しいこともすごく理解できるんですね。歯磨き一つにしても親御さんにとっては大きな負担です。その負担を少しでも軽減するためにも早い段階からお子さん自身が正しい歯の磨き方を身につけることができるよう、歯科で指導を受けることをお勧めしています。段階に合った教育プログラムも準備していますので、親御さんの負担軽減、そして何よりもお子さんの歯を守るために来院いただければと思います。なぜ歯磨きが大切なのか、磨くタイミング、虫歯になりにくいおやつの食べ方など、基本からしっかり指導いたします。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1口腔内の状態をチェック
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染め出しを行い、プラークのつき具合をチェック。子どもの目線に合わせて、画像を見ながら磨けていないところがあればわかりやすく説明してくれる。染め出しの結果問題がなくても、それが偶然なのか、正しい磨き方が身についているからなのかを確認するために、必ず歯磨き指導も実施。前後で写真を撮り、実際に見比べながら上手に磨けているところはしっかりと褒めるなど、成功体験を重ねて正しい磨き方が習慣づくことをめざす。
- 2カウンセリング
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事前に撮った口腔内の写真を見ながら、今の歯の健康状態について詳しい説明が行われる。虫歯がない場合でも、写真は今後どのように口の中の状態が変わっていくか見比べるための大事な資料になるのだそう。親の食習慣が子どもにも影響しているケースが多いことから、親の生活や食習慣の見直しが子どもの歯の健康への第一歩であることを理解してもらうために、丁寧かつわかりやすい説明を心がけているとのこと。
- 3予防ケアの案内。虫歯があれば治療計画を説明
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虫歯がなければ定期的なメンテナンスや歯磨き指導を案内。虫歯治療が必要な場合は、カウンセリングでの内容をもとに作成した治療計画が提案される。同院では、親子のライフスタイルをもとに無理のない回数で治療計画を立てることを重視し、同時にできるだけ削らずに済む治療をめざし、その理由もしっかりと伝える。しかし、状態によっては削らなければならないこともあるため、そうなる場合、原因も時間をかけて説明するのだそう。
- 4治療スタート
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ここで一番注力するのは「痛み」に対する配慮。子どもは痛くて怖い思いをすると、後々までトラウマとして残ってしまうため、そうならないよう、必要な場合は表面麻酔をして治療を行うとのこと。そして、何をされるかわからないといった恐怖心を与えないために、事前に「今日はこういう道具を使って治療をするからね」と、わかりやすく伝え、治療を1つずつクリアするごとに、しっかりと褒めて自信につなげることを重視している。
- 5治療後のメンテナンス
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定期的にメンテナンスを行うのは、家庭で行っているブラッシングが正しく行えているか否かを確認するため。歯科医院は虫歯になってから来るところではなく、虫歯にならないために来るところ。そのことをしっかりと子ども自身が認識できるように、同院では早い段階から予防に取り組める体制づくりに取り組んでいる。メンテナンスの有無で、10年後、20年後が変わってくることを親子で理解してもらえるようにも努めているという。