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的野 良就 院長の独自取材記事

的野歯科医院

(福岡市中央区/薬院大通駅)

最終更新日:2021/10/12

的野良就院長 的野歯科医院 main

薬院大通駅から徒歩1分、大通りから1本入った場所に立つ流線型の印象的な建物が「的野歯科医院」。1950年の開業以来、地域に根差したクリニックとして親しまれている存在だ。院内は明るく清潔感があり、アットホームな雰囲気が漂う。開業当初から技工室を併設しており、専属の歯科技工士が補綴物を製作している。3代目院長である的野良就先生は、九州大学病院で長年、補綴・インプラント分野の臨床と研究、双方の経験を積んできたスペシャリスト。2015年に院長に就任し、子どもから高齢者まで幅広い世代の歯と口の健康を守ることに尽力している。「地域の皆さんと生涯にわたってお付き合いできるパートナーでありたい」と語る的野院長に、これまでの道のりや診療にかける思いについて聞いた。

(取材日2020年12月24日)

創業70余年の歴史を携え、地域の歯科医療に尽力

まずは、こちらのクリニックについてご紹介いただけますか?

的野良就院長 的野歯科医院1

当院は1950年に私の祖父が長崎県佐世保市から移転創業したクリニックで、1977年に前院長である父が建て替え改装を行い継承しました。2015年に先代から引き継ぎ、私で3代目になります。創業以来70年以上、地域に信頼される歯科医療を提供するよう努めてまいりました。私が引き継いだ時はさすがにあちこちが古くなっていたので、いい機会だと思って全面リニューアルをしました。院内はベビーカーや車いすでも移動しやすいように段差を少なくしています。また、白と木目を基調とした温かみのあるデザインに変えて、患者さんにリラックスしていただける空間をつくりました。診療室には大きな窓があるので、木々の緑を眺めながらゆっくりくつろいでお過ごしいただきたいと思っております。

これまでのご経験について教えてください。

大学を卒業後、大学院に進み、インプラント材料であるチタンの研究をしながら、大学病院で臨床も行っていました。そこで、患者さんとお付き合いしながら臨床をしているほうが、黙々と研究するより自分に合っていることに気づき、臨床の現場に身を投じることを選択しました。九州大学歯学部補綴科で入れ歯やかぶせ物の治療を学んだ後に、同大学病院の再生歯科・インプラント部門へ移りました。インプラントは当時から一般的な治療にはなっていましたが、まだ途上の段階にあり、一から勉強したいという思いがあったからです。そこでさまざまな症例に対応してきたので、インプラント治療にはある程度の自信を持っています。難しいケースも多く、大変なこともありましたが、その経験が現在の診療にも生かされていると感じますね。

歯科医師になったのは、おじいさま、お父さまの影響なのですか?

的野良就院長 的野歯科医院2

そうですね。うちは祖父の代から歯科医師の家系で、両親ともに歯科医師でしたから、幼い頃からこの道に進むのが当然だと考えていました。子ども時代は診療室で遊んだりもしていたので、クリニックが第2の家のような感じです。ただ、歯の治療を受けるのは大嫌いで、ずっと逃げ回っていました。今もあまり好きではありません。「歯科医院が苦手」という気持ちはよくわかるので、患者さんの不安や恐怖心に寄り添って、温かみのある治療を行うことを心がけています。実を言うと、そうやって歯の治療を避けてきたので、歯科医師でありながら歯はあまり良くないんです。できるだけ早く治療することの大切さを伝えるために、自分の歯の写真を「悪い例」として患者さんに見てもらうこともありますよ(笑)。

予防に力を入れ、長期的な口腔内の健康をサポート

どのような患者さんが多くいらっしゃいますか?

的野良就院長 的野歯科医院3

私がここで働き始めた当時は、父がずっと診てきた年配の患者さんが多かったのですが、最近は子どもさんや若い方が増えてきましたね。患者さんの中心は、近隣にお住まいの20代から50代の働き盛りの方です。父の代から通ってくださる方もいれば、大学病院時代の患者さんでこちらに通ってくださる方もいます。中には他県から通ってくださる方もいらして、本当にありがたいと思っています。昔に比べて歯に対する意識が高くなり、痛くなって来るのではなく、口の中のメンテナンスやクリーニングのために来院される方が増えてきました。地域の皆さんの身近なかかりつけ医として、なんでも幅広く対応できるクリニックでありたいですね。

こちらには複数の先生がいらっしゃいますね。

院長の私と妻である副院長、それに代診の先生を加えて、基本的に歯科医師3人体制で診療にあたっています。それと、月に1回は矯正を専門とする先生に来ていただいています。私1人では患者さんお一人お一人にかけられる時間が限られてしまいますし、急患を受け入れる余裕がなくなるかもしれません。当院には複数の歯科医師がいるため、ゆとりを持った診療を提供できるのがメリットです。たとえ前の治療が長引いたとしても、ほかの先生がフォローして患者さんをお待たせしないようにしています。また、女性の歯科医師がいることで、小さなお子さんや男性の歯科医師が苦手な方も通いやすいのではないでしょうか。

予防歯科にも力を入れていると伺いました。

的野良就院長 的野歯科医院4

虫歯や歯周病になった際、悪くなった部分を治すことは大事なことですが、その前に予防が重要です。そのため、ブラッシング指導やクリーニングなどの予防歯科に力を入れています。まず、現状を確認していただくことが予防につながると思うので、エックス線や歯科用CTを用いてしっかりと検査を行います。もし悪いところが出てきても、早期に発見して治療することで、歯を健康な状態に保つことがめざせます。治療が終わった患者さんには定期検診のご案内をしているので、特に今不具合がない方でもお越しいただきたいです。当院ではお一人お一人のお口の状態に合わせて、定期検診の頻度を調整しており、1ヵ月に1回の方もいれば、6ヵ月に1回通われている患者さんもいらっしゃいます。普段からのセルフケアは重要ですが、それだけでは完全に予防するのは難しいことです。いつでも私たちを頼ってください。

歯科医院が苦手な人の気持ちに寄り添う診療を

院内に技工室を併設されているそうですね。

的野良就院長 的野歯科医院5

当院では開業当初から詰め物・かぶせ物や入れ歯などの加工・微調整を行う技工室を併設しています。ベテラン歯科技工士が常駐しているので、外注するよりもスピーディーかつ精密に補綴物を作ることが可能です。歯科技工士と患者さんが直接やりとりできるため、理想の色や形をオーダーできます。「明後日出張に行くから急いで作ってほしい」「入れ歯が合わなくなったので調整してほしい」といった場合もご相談ください。できるだけ迅速に対応します。最近はデジタル技術が進化し、CAD/CAMシステムを使用した技工物製作へと移行してきています。近いうちに当院でもそうした先進機器を導入して、より精度の高い補綴治療を提供したいですね。

患者さんと接する際に心がけていることを教えてください。

自分もそうですから、患者さんの「歯科医院が怖い」という気持ちはよくわかります。なので、来てくださった方には安心して治療を受けていただけるように努めています。初診の患者さんにいきなり治療を始めることはありません。「何をされるかわからない」という不安を解消するために、最初に口腔内写真を撮影して、その画像をモニターでご覧いただきながら、どこが悪いのか、これからどういった治療が必要になるのかを視覚的にわかりやすく説明します。治療で心がけているのは、歯科医師側の意向を一方的に押しつけないこと。同じ症状でも複数の治療法が考えられるため、それぞれしっかり説明して、最終的に患者さんが納得できる方法を選んでいただくことを大事にしています。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

的野良就院長 的野歯科医院6

歯を失って初めて、そのありがたみに気づく人も少なくありません。しかし、それからでは遅すぎます。患者さんにはできるだけ長くご自身の歯を残していただきたいので「80歳になっても自分の歯を20本以上保つこと」を目標に予防の大切さを伝えていきたいです。患者さんにとって歯科医院は敷居が高い場所かもしれませんが、リラックスして過ごしていただけるよう工夫していますし、スタッフ一同優しく丁寧な対応を心がけていますので、怖がりの方や不安のある方でもご安心ください。口の中のトラブルは一人で悩まず、私たちと一緒に解決して歯の健康を守りましょう。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/38万円~
矯正歯科/66万円~
ホワイトニング(上下)/3万3000円~

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