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美佐保 曜子 院長、美佐保 竜 さんの独自取材記事

秋山歯科クリニック

(福岡市南区/大橋駅)

最終更新日:2024/04/08

美佐保曜子院長、美佐保竜さん 秋山歯科クリニック main

西鉄天神大牟田線大橋駅の西口から徒歩約10分。みやけ通り沿いにある「秋山歯科クリニック」は、この地で40年以上、幅広い年齢層の患者の歯の健康に貢献してきた歯科医院だ。父であり前院長でもある秋山聰先生の意思を受け継ぎ、2022年に2代目院長に就任した美佐保曜子先生は、全世代が安心して通えるよう、「怖くない歯科医院」をめざし、日々診療にあたっている。夫で歯科技工士の美佐保竜さんと連携し、精度の高い補綴治療や義歯治療の実践に努めているのも同院の強みだ。2024年7月には隣地に移転し、リニューアルオープンを予定しているという。「スタッフが働きやすく、子育て中でも長く働ける環境づくりにも尽力したい」と語る曜子院長と竜さんに、めざす歯科医院像やリニューアルへの想いを聞いた。

(取材日2024年1月18日)

歯科技工士と連携した補綴治療、義歯治療が強み

2022年に2代目院長に就任されました。どういった思いで継承されたのでしょうか?

美佐保曜子院長、美佐保竜さん 秋山歯科クリニック1

【曜子院長】2011年からこちらで勤務していますが、その時父から学んだ医療人としての姿勢は変えずに、診療に取り組んでいきたいと考えています。父がそうだったように、私も教科書どおりの治療を押しつけ、患者さんに無理させるようなことは絶対にしません。実際、患者さんが望む治療と、私たち歯科医師が思う治療が違う場合もありますが、まずは患者さん自身がどうなりたいかをお伺いし、妥協点を探りながら、治療のプロセスを一緒に考えるようにしています。一方で、変わらなければならないこともあります。医療技術は日々進歩していくので、アップデートが必要です。少しでも精度の高い診断・治療が提供できるよう、新しい治療技術や設備は積極的に導入して、患者さんに還元していきたいと考えています。

貴院の特徴を教えてください。

【竜さん】歯科技工士は治療の最終段階になって初めて、歯科医師の指示で、詰め物や義歯を作ることが一般的です。当院では歯科技工士である私が初診の段階からしっかり診療に関わることが特徴だと思います。「この患者さんにとって適切な方法は何か」を曜子院長と話し合い、一緒に治療方針や計画を立てていくんです。歯科医師と歯科技工士、それぞれの立場で意見を出し合うことで、精度の高い補綴治療や義歯治療が実践できていると自負しています。夫婦だからこそ、密にコミュニケーションを取り、スムーズな意思疎通ができますからね。そこは当院ならではの強みだと思います。

7月に建物を移設しリニューアルされる予定だそうですが、そこに至った経緯を教えてください。

美佐保曜子院長、美佐保竜さん 秋山歯科クリニック2

【曜子院長】当院は先代の父が40年以上前に建てたもので、診療室の設備や水回りの位置などスタッフが働きやすい動線ではなく、不便を感じていました。もともとは今の建物をリフォームする予定で、1年ほどかけて計画を練っていたところ、駐車場として借りていた隣の土地が丸ごと売りに出たんです。新築移転であれば今までの枠に縛られず、一から理想的な歯科医院をつくることができると思い、購入を決意しました。父が親しんできたこの地域で診療を続けていきたかったので、離れた場所ではなく、隣接する土地でリニューアルオープンできるのは願ったりかなったりでした。患者さんやスタッフもこれまでどおり通っていただけますからね。

新設するにあたり、どんなところにこだわりたいですか?

【曜子院長】今はまだ何もできていない状態ですが、計画としては診療スペースと滅菌などを行う準備室をしっかり分けて、徹底した衛生管理ができるようにします。また、車いすやベビーカーでも通院しやすいようバリアフリー対応にし、高齢の患者さんやお子さん連れでも訪れやすい環境を整える予定です。また、スタッフが働きやすい動線にこだわりたいですね。
【竜さん】内装は患者さんがリラックスできることを第一に考えました。外観はどの年齢の方が見ても親和性があり、やわらかさと清潔感も大切にしたいと思っています。地域の雰囲気にしっくりなじむといいですね。

新設リニューアルではスタッフの働きやすさも重視

新設する歯科医院には、スタッフのお子さんが過ごせる多目的室を設けるとお聞きしました。

美佐保曜子院長、美佐保竜さん 秋山歯科クリニック3

【曜子院長】スタッフのお子さんが、親御さんの仕事が終わるのを宿題しながら待つことができる、学童保育のような場所をつくりたいと考えています。例えば台風やインフルエンザによる学級閉鎖などで子どもが学校に行けないとき、代わりのスタッフに連絡して勤務を交代してもらうことをお願いするのは気を使いますよね。そういったときにも、お子さんを連れて来ることができるようにしたいと考えました。
【竜さん】滅菌などを行う準備室からは大きな窓越しに多目的室が見られるようになっていて、スタッフが働きながら子どもの様子を見守ることができるよう設計しました。新しい歯科医院の内装デザイン計画は1年以上かけて構想を練っていますが、多目的ホールの間取りだけは最初から変更していません。「子どもが親の働く姿を見ながら過ごせるスペースを用意したい」という思いは、2人とも変わりませんでしたね。

子育て中のスタッフを大切にされているんですね。

【曜子院長】私自身も働きながら子育てをしていて、本当に大変だなと実感するんです。「子どもに手がかからなくなるまで仕事は諦める」というスタッフや友人が、身近にもたくさんいました。「キャリアは諦めたくない。スキルアップもしたい。だからといって子育ては適当にしたくない」、そんな働くママたちの希望がかなう社会の実現が理想です。私に社会を変える力はありませんが、せめて自分の歯科医院のスタッフだけでもそれが実現できるよう、できる限り働く環境を整え、サポートしていきたいと考えています。
【竜さん】本人のライフスタイルに合わせて勤務スタイルを臨機応変に変えながら、仕事と家庭、仕事と子育てを両立していただきたいですね。スタッフが長く続けられる職場環境があってこそ、患者さんにも良いホスピタリティーが提供できるはずです。

多目的室は地域の方も利用できるのでしょうか?

美佐保曜子院長、美佐保竜さん 秋山歯科クリニック4

【曜子院長】保育士が在籍しているわけではないので託児という形ではありませんが、多目的室は一部キッズルームとして利用できるようにする予定です。妊婦さんのための歯磨き指導、子どものための歯磨き指導や食育、高齢の方向けのお口のトレーニング教室といった、地域の方への啓発活動や情報発信となるセミナーなども開催したいと考えています。そういったイベントを行うことで、気軽に当院に来ていただき、「歯科医院は怖いところじゃない」と実感していただきたいですね。

誰もが通いやすく、怖くないと感じる歯科医院に

新しく口腔内スキャナーを導入されたそうですね。

美佐保曜子院長、美佐保竜さん 秋山歯科クリニック5

【竜さん】はい。高性能な医療機器を導入することは、診療の効率化と精度の向上にもつながります。口腔内スキャナーを使えば、歯科医師・歯科技工士・歯科衛生士それぞれの作業が印象材で型を採る方法よりも減り、効率良く動くことができると思っています。また、従来の型採りよりも時間がかからないので、口を開け続けなければならなかった患者さんの負担にも配慮できます。「三方良し」どころか、「四方良し」ではないでしょうか。口腔内スキャナーが加わることで、骨のデータやCTなど、たくさんのデータをもとに作製ができるので、今まで以上にフィット感や噛み合わせにこだわった精密な補綴物を作ることも期待できます。

患者さんと向き合う中で大切にしていることはありますか?

【曜子院長】患者さんの生活や家族など、バックグラウンドまで考慮した治療を行うため、患者さんにはしっかりヒアリングするようにしています。時間をかけすぎてしまうこともあるでしょうが、私たちは患者さんの口周りの健康をお助けするのが使命ですから、できる限りのことはしていきたいと考えています。

最後に読者の方や地域の方にメッセージをお願いできますか?

美佐保曜子院長、美佐保竜さん 秋山歯科クリニック6

【曜子院長】歯科医院はただ治療するためではなく、治療しなくていい状態を保つために行く場所だということを地域の方に意識していただけるよう、日々の診療やセミナーなどを通じて伝えていきたいですね。誰もが親しみやすく通いやすい歯科医院をめざし、地域医療にしっかり貢献していきたいと思います。
【竜さん】曜子院長は、「怖くないこと」においては誰にも負けないのではないかと、僕は思っています。歯科医院に恐怖心がある方は、ぜひ一度当院までご相談くださいね。

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