今泉友孝院長の独自取材記事

今泉仁美子デンタルクリニック

(春日市／春日原駅)

最終更新日：2022/04/12

春日原駅から徒歩5分の場所にある「今泉仁美子デンタルクリニック」は、1957年の開業以来、60年以上にわたって地域住民の歯の健康づくりに寄り添ってきた。2020年からは3代目となる今泉友孝先生が院長に就任し、歯周病のケアなど基礎治療を重視した歯科医療を提供している。患者のニーズに合わせて、一般歯科、インプラント治療や矯正治療などさまざまな診療に対応し、研鑽を積んだという今泉院長が大切にしているのは、患者の希望をかなえる治療。「患者さんが納得のいかない治療をすることはしません。気持ちを尊重し、患者さんが求める治療を最大限できるよう力を尽くします」と話す。時には休日であっても対応することがあるという患者ファーストを貫く今泉院長に、これまでのキャリアやクリニックの特徴などについて詳しく話を聞いた。

（取材日2022年3月22日）

患者の希望に最大限寄り添いベストな治療を
歯周病や虫歯治療など土台から口腔環境を整えていく
早期発見早期治療のためにもまずは検診を

患者の希望に最大限寄り添いベストな治療を

歯科医師をめざしたことにはご家族の影響も大きかったのでしょうか？

そうですね、両親、両祖父が歯科医師で、親戚にも同業が多い歯科医師一家で育ちましたから。幼少の頃は父が筑紫野市で開業しており、自宅を兼ねていたので仕事を間近で見てきたというのも大きいですね。子どもの時から割と手先が器用で、物を作ったり絵を描いたりすることが好きで、歯科医師は自分にとっても理想的な職業だと感じていました。大学卒業後は太宰府市内にあるクリニックに勤めた後、母が祖父のクリニックを継ぎ移転開業をするタイミングでこちらに戻ってきました。以降母と二人で診療を続けてきましたが、2020年12月からは院長となり、現在では歯科医師の姉と一緒に診療にあたっています。

先生が院長に就任されてから、変わった部分はありますか？

もちろん技術的なものや病院の設備といった部分は日々アップデートしていますが、逆に祖父や母から受け継いだクリニックの理念については変わらないところ。それは患者さんの希望に応える診療です。言葉にすると簡単ですが、実際に患者さんの希望を100％優先することは非常に難しいものです。けれど口腔内を健康な状態に戻してそれを維持していくためには、患者さんの希望に添うことはとても大切。たとえ病状が悪く、治療が困難だとしても、患者さんが保存を望むのであればその気持ちには応えたいと思っています。患者さんの困り事は十人十色。寄り添い、しっかりとお話しして気持ちを通じ合わせ、ゴールを決めることが重要です。

今はどのような主訴でいらっしゃる患者さんが多いのでしょうか？

歯茎が腫れている、痛みがあるなどの症状があり歯周病の治療を望む方、検診を希望される方が多い印象です。クリニックは住宅街の中にあるので、小さなお子さんからお年寄りまで幅広い世代の方に来ていただいています。祖父が開業したのは1957年。当時から来ていただいている患者さんもいらっしゃいますし、その息子さんや娘さん、そしてお孫さんまで3世代で通っているというケースも。私も3代目ですが、患者さんの中にも3代目の方たちがたくさんいらっしゃるのはうれしいですね。また再治療のない健康な状態をキープすることを重視していますので、昔からメンテナンスのために通院される方は多いです。治療にあたっても、患者さんのケアのしやすさには配慮するようにしています。

歯周病や虫歯治療など土台から口腔環境を整えていく

歯周病など基礎治療に力を入れていると伺いました。

土台の治療がいい加減だと、どんなに良い治療をして、どんなに良い素材の補綴物を入れたとしても、結果として寿命は短くなってしまいます。そのためまずは歯周病や虫歯など基礎の部分をしっかりと治療し、次のステップに進むようにしています。補綴物を入れるにしても、口腔環境が良い状態になっていないと再治療のリスクが上がってしまいますから。患者さんによってブラッシングが上手な方もいれば苦手な方もいますし、いつでも歯ブラシを持ってきていただき、治療の合間に時間があれば一緒に歯磨きを練習し確認するようにしています。そのため当クリニックでは治療後のメンテナンスについても比較的スムーズに移行できているのではないかと思います。

だからこそメンテナンスでいらっしゃる患者さんも多いのですね。

歯科治療においては、自身の口腔内の状態を知ることが大切だと考えています。視覚的に理解していただくためにも術前術後の写真を見比べてもらったり、プラークコントロールの状況についてもデータ化して説明したりしています。そうしたことの積み重ねが、口腔内の健康を維持していくメンテナンスへの理解につながります。健康な状態が維持できれば、見た目の美しさであったり、しっかり噛んで食事を取ることであったりと、患者さんの幸せに直結することになります。

また、患者さんの希望に添うためには幅広い知識と技術が必要ですね。

患者さんにこうしたいと言われると応えたくなってしまうんです。私は歯周外科も得意としていますが、歯の保存や口腔内の健康・審美的な回復を希望される患者さんに対し、それぞれの人に合った最適な医療を届けることが自分の使命だと思っています。患者さんからのさまざまな要望に応えることができるよう、日々新しい知識や技術を習得し、自分の引き出しを増やしていくということが、患者さんのためになると考えていますからね。

早期発見早期治療のためにもまずは検診を

クリニックでは訪問診療にも対応されているそうですが。

60年以上続いているクリニックなので、高齢の患者さんもいらっしゃいますからね。通院が困難になった患者さんや在宅での治療を希望される方のために訪問診療にも対応するようになりました。クリニックで一緒に働いている姉が障害者歯科を得意としていますので、施設などにおける口腔ケアを任せています。私は基本的に外来診療を担当していますが、時間があれば個人宅などへの訪問診療に出かけています。

今後の展望もお聞かせいただけますか？

これまで取り組んできた基本治療やメンテナンスなどについては引き続き注力していきますが、今後は精密な補綴治療にもより力を入れて取り組んでいきたいと思っています。現在、保険診療であっても徐々にメタルフリーの素材が使えるようになってきていますし、ご自身の歯と変わらない美しい補綴物を入れるというのは、後々の歯周病ケアやメンテナンスへのモチベーションにもつながっていきますからね。そのため、患者さんと時代のニーズを考慮し、先進の機器も取り入れながら希望に沿った治療をしていきたいと考えています。私自身細かい作業は得意ですし、補綴物の成形には自信がありますから、より精密な治療をめざしていきたいと思っています。

最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。

歯科には怖いイメージがあるかと思いますが、当クリニックは優しいスタッフばかりです。思いやりを持って接することを心がけているので、安心して来ていただけるのではないでしょうか。しばらく歯科に行っていないという場合、まずは検診を受けてみても良いかもしれません。歯周病をはじめ症状がないままに進行してしまう病気もありますから、早期発見早期治療のためにも、いま一度ご自分の口腔内の状況を確認してみてはいかがでしょう。治療を行い患者さんが幸せになってくれれば、私も幸せです。どんなお困り事でも構いませんので、お気軽にご相談ください。