坂井 拓弥 院長の独自取材記事
坂井歯科医院
(佐賀市/鍋島駅)
最終更新日:2026/10/09
佐賀市の住宅街にある「坂井歯科医院」は、1981年の開業以来、地域の歯科医療を支えてきた。2024年に父から同院を承継した坂井拓弥院長は、福岡歯科大学で歯学博士を取得後、大学病院の助教を経て九州各地で出張手術を重ねてきたインプラント治療の専門家だ。今年4月には同大学インプラント科の臨床教授にも就任している。同院は2026年9月にフルリニューアルし、車いすやベビーカーのまま入れるようバリアフリー設計にした他、手術用の専用室も設けた。「来てくれた患者さんには必ずプラスになることを届けたい」と語る坂井院長。患者一人ひとりに声をかけ、ときには食事をともにするほど対話を大切にする気さくな人柄が印象的だ。親しみやすさと高い専門性を併せ持つ坂井院長に、診療への思いや展望を聞いた。
(取材日2026年9月15日)
来てくれた人すべてに、プラスとなる治療を届けたい
先生が御院を継がれるまでの経緯をお聞かせください。

実家が歯科医院でしたので、歯科医師の道に進むことは自分にとって自然なことでした。福岡歯科大学に進学し、部活の顧問だったインプラント科の教授との出会いや臨床実習をきっかけに、口腔インプラント学分野に入局。噛める機能を取り戻すことを目的とし、「失われた機能を再建するための外科」としての側面に惹かれたのが理由です。実際、在学中も生活の質の向上に貢献できる分野であると考えながら学びを深めていきました。博士課程を修了して歯学博士を取得した後、大学病院の助教として6年間研鑽を積み、その後はフリーランスとして九州を中心に出張インプラント手術を行いつつ当院の診療にも携わるようになりました。少しずつ在院日を増やし、2024年に正式に当院を承継しました。今年4月には福岡歯科大学医科歯科総合病院の口腔インプラント科の臨床教授にも就任し、大学と医院の両方で診療にあたる日々です。
現在、クリニックではどのような診療を行っていますか?
子どもからご高齢の方まで、虫歯や歯周病の治療、入れ歯の作製など一般的な歯科診療を幅広く行っています。加えて、自宅や施設、病院への訪問診療にも精力的に取り組んでおり、父の代から長く通ってくださっている方が来院困難になった場合にも継続的にケアを届けられるよう努めています。訪問診療は、承継前から大切にしている取り組みの一つです。また、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方に対応しており、ホワイトニングだけを目的に来られる方もいらっしゃいますね。小児歯科にも対応しています。私自身子どもがとても好きなので、お子さん連れのご家族にも気軽に足を運んでいただける歯科医院でありたいと思っています。
患者さんと接する上で大切にされていることを教えてください。

来てくださった方には、少しでもプラスになるものを持ち帰っていただきたい。いつもそう考えながら診療しています。メンテナンスの方にも、始まりと終わりには可能な限りごあいさつをして、言葉を交わすようにしているんです。患者さんと食事をご一緒することもあるほど、距離の近さを大事にしてきました。治療のご提案では、年代や暮らし方を踏まえることが欠かせません。忙しい方には体への負担を抑える工夫をし、通院できるペースに合わせて計画を立てています。ゴールを見据え、生活の質の向上につながる計画を一緒に考えていけたらと思っています。反対に、治療を無理に押しつけることはしません。必要な治療はきちんとお伝えしますが、患者さんがその気になったときに、しっかり一緒に取り組んでいくスタンスです。
ゴールを見据えた治療計画で、生活の質の向上をめざす
インプラント治療について詳しくお聞かせいただけますか?

インプラント治療は、歯を失ったときに噛む機能の回復をめざす治療で、生活の質の向上にもつながると考えています。私はインプラント治療を専門分野としていて、九州を中心に、関東から離島まで出張手術に伺ってきました。インプラントの研究会では講師として、後進の育成にも携わっています。福岡県内の先生方からご紹介いただくことも多く、歯科医師同士の信頼の中で治療にあたれるのはありがたいですね。福岡歯科大学の口腔インプラント科で全身管理も学んできたので、薬の飲み合わせなども確認し、安全に治療を行えるよう注意を払っています。
治療の進め方で工夫されている点はありますか?
トータルの治療期間をできる限り短くすることは、強く意識している点です。そのためにも治療を始める前に、まずゴールとなる時期を設定し、そこから逆算して計画を立てるようにしています。例えば、インプラント治療で骨の移植が必要な場合は時間がかかりますので、先にそちらに着手し、待機中に他の治療を並行して進めます。前提として、患者さんがどのくらいのペースで来院できるか、いつまでに終わらせたいかといったことも事前にしっかり確認し、見通しを共有してから着手します。費用についても丁寧にお伝えし、選択肢を提示した上で判断はご本人にお任せしています。目標が明確になると通院の意欲も保ちやすくなりますので、情報共有はとても大切にしているところです。
治療後のケア体制についてお聞かせください。

インプラント治療は、歯を装着してからがスタートと言っても過言ではありません。できるだけ長く良い状態を保つために欠かせないのが、定期的なメンテナンスです。当院には歯科衛生士が6人在籍しており、20代から60代まで幅広い年齢層のスタッフが治療後のケアを丁寧に担っています。メンテナンスの頻度はお口の状態に合わせて個別に設定し、状態が良好であれば徐々に間隔を延ばしていきます。次回の来院時期も「1ヵ月後」「3ヵ月後」と具体的にお伝えするので、ご自身の予定にも組み込みやすいと思います。
新たな環境でめざす、地域に愛される町の歯科医院
赤ちゃんやお子さんも多く来院されるそうですね。どのように接していますか?

小さなお子さんが来てくれたときは、まず歯医者さんを苦手にならないようにと考えています。緊急性が高いときは手早く処置することもありますが、急ぐ必要がないときは無理をせず、「ここに来ると楽しい」と思ってもらえるよう、慣れることから始めます。その上で、少しずつ自分でお口を開けられるように練習していきます。私にも幼稚園生と小学生の子どもがいるので、子どもたちが見ている番組や流行っているものはなんとなくわかるんです。スタッフもほとんどが子育てを経験したママで、お孫さんのいるスタッフもいるので、安心してお子さんを連れてきていただけたらと思います。保護者の方には付き添っていただき、お口の中を見ていただきながら磨き方をお伝えしたり、歯磨きの練習をしたりしています。おやつなどの間食についても、必要に応じて細かくお話しします。また、女性の歯科医師も在籍していますので、ご希望があればお気軽にお声がけください。
フルリニューアルされた院内の特徴を教えてください。
完全なバリアフリーを意識して、車いすやベビーカーのまま入ってこられるよう、広々とした設計にしました。以前の院内は段差があり、車いすやベビーカーの方が通りにくかったんです。来院されたときに困ってしまうので、これまではスタッフが手伝っていました。今はそのまま入っていただけますし、付き添いのご家族も一緒に診療スペースまで入っていただけます。雨の日でも車の乗り降りがしやすいようにひさしをつくりました。院内は白と明るめの木目調を基調にして、気軽に入っていただける雰囲気を意識しました。開放感が出るように、天井だけは少し高くとっています。診療台は4台で、完全個室が2つ、半個室が2つです。手術用の専用の部屋も設けたので、以前より落ち着いて治療に集中できる環境になりました。
最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いいたします。

めざしているのは、専門性を大切にしながら地域の皆さんに気軽に通っていただける歯科医院です。インプラント治療は日々進歩しているので、大きな症例にも対応できるよう学びを続けていきます。そして、一度来てくださった方とは、ずっと関わっていきたい。体が不自由になったり通院が難しくなったりしても、施設やご自宅まで訪問診療に伺うつもりです。「歯が痛い」「しみる」といったお悩みから、インプラント治療のご相談まで、気軽にお話しください。院内は新しくなりましたが、少しでもプラスになることをお届けしたいという思いは変わりません。お子さんからご高齢の方まで、長く通っていただける歯科医院でありたいと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/35万円~、オフィスホワイトニング/1万5000円~、ホームホワイトニング/1万5000円~、骨の移植/2万~20万円

