佐野 裕之 副院長の独自取材記事
サノ歯科クリニック
(佐賀市/久保田駅)
最終更新日:2026/09/25
久保田駅から徒歩約12分、佐賀平野の穏やかな景観に溶け込むようにたたずむ「サノ歯科クリニック」。副院長の佐野裕之(さの・ゆうじ)先生は、鹿児島大学歯学部を卒業後、広島大学病院や福岡市内のクリニックで研鑽を積み、2019年からサノ歯科クリニックに加わった。歯周病治療を軸に研究発表にも精力的に取り組みながら、インプラント治療にも着実に対応している。また、感染対策への意識が高い同院。例えば、患者とスタッフの動線を完全に分離した院内設計を採用する他、クラスB滅菌器や口腔外バキュームを全チェアに導入したという。「田舎だからその治療はできないということをなくしたいんです」と語る佐野副院長に、クリニックの特色や診療への思い、今後の展望について聞いた。
(取材日2026年8月25日)
丁寧な対応と先進な機器・設備でより良い診療につなぐ
まずはクリニックの特徴や、院内の環境について教えてください。

当院は2016年にリニューアルオープンし、ユニット5台の体制で診療を行っています。院内で僕が一番気に入っているのは、患者さんとスタッフの動線を完全に分けた設計です。器具の移動などが患者さんの目にふれることがなく、院内感染のリスク低減にもつながっています。感染症対策としては、医科と同等の滅菌が可能なクラスBの滅菌器を導入し、飛沫・粉塵を発生源から捕集する口腔外バキュームも全チェアーに設置しました。窓を多く配した設計で換気にも配慮しています。さらに、マイクロスコープも導入し、精密な治療にも対応可能に。診療室は半個室、カウンセリングルームは個室としてプライバシーに配慮しており、キッズスペースも備えていますので、お子さん連れの方にも通いやすい環境だと思います。
先生がこちらで勤務されるようになった経緯を教えてください。
僕はもともと歯科医師をめざしていたわけではなく、最初に進学したのは建築系の大学でした。父がこのクリニックの院長で、兄弟も医療の世界に進んでいましたので、若い頃はあえて別の道を選んだのです。ただ、3年ほど通ううちにやはり医療の道に進みたいと感じるようになり、鹿児島大学の歯学部に入り直しました。卒業後は広島大学病院を経て、福岡市内のクリニックで勤務医として臨床経験を重ねました。当院に来たのは2019年のことで、歯科医師の兄から「帰ってきてほしい」と声がかかったのがきっかけです。もう少し他のクリニックで研鑽を積んでから佐賀に戻るつもりでしたが、自分の力がこの地域の患者さんのためになるのであればと思い、すぐに副院長として診療に加わることを決めました。
診療においてクリニック全体で大切にしていることはありますか?

当院が最も大切にしているのは、患者さんとのコミュニケーションです。カウンセリングは複数の段階に分けて行っており、治療計画の説明は僕が担当し、初回のヒアリングや治療終了後のメンテナンスに関する説明は歯科衛生士が受け持っています。詳しい情報提供が必要な方には初診とは別の日に改めてカウンセリングの時間を確保し、納得していただいた上で治療を進められる体制を整えています。治療の精度という面では、日常の診療でも積極的に拡大鏡やマイクロスコープを使って処置にあたり、常に丁寧な処置ができるように努めています。また、当院はメンテナンスにも力を入れており、患者さん一人ひとりの状態に合わせたケアを継続的に行っていますね。
歯周病・インプラント治療に注力し研鑽を重ねる
特に力を入れている診療分野について教えてください。

僕が最も力を入れているのは歯周病治療です。きっかけは、矯正歯科を専門とする兄との連携でした。矯正の過程で歯茎が下がったり歯肉にトラブルが生じたりすることがあり、それに対応できる力を身につける必要があったんです。初めこそは「必要だから」という理由でしたが、歯周病を本格的に学び始めたところ純粋に面白いと感じ、そこからさらに深く探究するようになりました。そのため、歯周病治療の際は矯正との連携を意識しています。矯正前の段階で歯周の状態を把握し対応しておくことが、治療全体の結果を左右すると感じています。また、歯周病治療は、歯周組織の再生をめざす外科処置の土台となる治療です。その精度を上げるためには歯科衛生士と密に情報を共有したり、歯科衛生士からも提案してもらえるような関係づくりを心がけたりしています。
その他に注力されている治療はありますか?
インプラント治療にも取り組んでおり、対応できる症例の幅を着実に広げているところです。CT撮影で骨の状態を詳しく確認し、全体の噛み合わせも考慮しながら治療計画を立てています。今後はインプラントオーバーデンチャーなど、より幅広い症例にも取り組んでいきたいと考えています。当院で対応できる範囲を広げていくことが、患者さんが遠方まで足を運ぶ負担を減らすことにつながると思ってのことです。一方で、大規模な骨移植が必要になるケースなどは慎重に見極め、専門的な医療機関をご紹介することもあります。また、当院ではマイクロスコープを活用した精密な治療にも対応しており、ホームページをご覧になった方がセカンドオピニオンとして相談に来られるケースも増えてきました。
診療の質を高めるために、どのようなことに取り組まれていますか?

勤務医時代に恩師の院長から「給料をもらったら、その1~2割は自分の研鑽のために使いなさい」と教わったことが、今の僕の原点です。それ以来、毎月書籍を購入したり勉強会に参加したりと、学びに投資する習慣が自然と身につきました。実はもともと勉強が得意なタイプではなかったのですが、臨床の現場で患者さんと向き合ううちに、学ばなければ解決できないことがほとんどだと気づいたんです。そこから自発的に取り組む姿勢に変わっていきました。現在は歯周病治療を中心に研究発表にも取り組み、知見を整理しながら臨床に還元しています。専門的な講習の受講も含め、治療の精度を高める研鑽はこれからも続けていきます。
久保田の地から、質の高い歯科医療を届けたい
クリニックの雰囲気やスタッフの皆さんについて伺えますか?

当院は理事長兼院長である父と僕の2人の歯科医師を中心に、歯科衛生士、診療助手、受付のスタッフがチームとして日々の診療を支えています。スタッフの一番の強みはと聞かれたら、やはり仲の良さを挙げたいですね。和気あいあいとした空気が自然とできていて、職種の壁を越えて気軽に声をかけ合える関係が根づいています。この風通しの良さが土台にあるからこそ、歯科衛生士がケアの場面で主体的に動いてくれたり、治療の進め方について率直に意見を交わし合えたりするのだと感じます。僕一人の力には限りがありますから、チーム全体で患者さんを支えていく体制をさらに強くしていきたいと考えています。この温かい雰囲気が来院される方にも伝わっていたら、それが一番うれしいことですね。
今後、この地域でどのような歯科医療を提供していきたいとお考えですか?
今の一番の目標は、とにかく一つ一つの治療の精度を上げていくことです。全国の著名な先生方の症例を目にする度に「まだまだ頑張らないと」と感じますし、それが日々の原動力になっています。都市部に行けば質の高い治療を受けられる環境は整っていますが、「この地域ではその治療はできません」というのは、やはりあってはならないと思うんです。トップレベルの先生方と同じとまではいかなくても、久保田にいながら一定水準以上の歯科医療を届けられるようにしていきたい。歯周病治療やインプラント治療を含めた包括的な対応力をさらに高め、患者さんが遠方まで通わなくても済むような体制を築いていくことが、この地域における僕の果たすべき役割だと考えています。
最後に、読者の方へメッセージをお願いいたします。

ぜひお伝えしたいのは、できるだけ早いうちからクリニックに定期的に通う習慣をつけていただきたいということです。例えば、噛み合わせの問題は若い段階で対応しておくことで、80歳で20本以上の歯を残す「8020」の達成にもつながりやすくなります。これが40代、50代からになると歯を動かすこと自体が難しくなり、費用も期間もかさむことに。早い段階で予防的に介入できれば、結果として痛みも治療の負担も抑えることができるんです。何か症状が出てからではなく、何も起きていないうちに気軽に足を運んでいただけたらと思います。当院では患者さん一人ひとりに合わせたメンテナンス体制を整えていますので、まずは定期検診から始めてみてください。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯周組織再生療法/8万~15万円
根面被覆術/8万~12万円
歯冠長延長術/5万~15万円
インプラント埋入/20万円~
GBR/5万円~
最終補綴物/20万円~
ホームホワイトニング/1万7600円

