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松本 尚久 院長の独自取材記事

松本歯科医院

(宮崎市/宮崎駅)

最終更新日:2022/09/30

松本尚久院長 松本歯科医院 main

宮崎公立大学や宮崎大学教育学部附属小・中学校など、教育・文化施設が集まる地域にある「松本歯科医院」。松本尚久院長は、両親が創立した歯科医院を2022年7月にリニューアル。自身の歯科医療へのスタンスを形にした新たな歯科医院をつくりあげた。黒を基調としたシックな雰囲気の外観。院内に足を踏み入れると、入り口部分の壁にはかつての建物の外壁に用いられていたレンガがはめ込まれ、先代から続く歴史を感じさせるとともに、尚久院長の父である先代院長や母の想いがにじむ。「宮崎の人々に歯の大切さを伝え、幸せな暮らしに貢献したい」と望む松本院長に、新しくスタートした同院に込めた思いや特徴、そして診療への姿勢など、じっくり語ってもらった。

(取材日2022年8月19日)

治療にも予防にも通いやすい歯科医院にリニューアル

リニューアルした貴院に込められた思いをお聞かせください。

松本尚久院長 松本歯科医院1

1階はメンテナンス専用フロアとして、2階は治療専用として完全個室の診療室を設けています。1階はメンテナンスに来られる方が通いやすく、歯を削る音などが聞こえない環境でゆったり過ごせるように配慮しました。2階はさまざまなお悩みを抱えた患者さんと、周囲を気にせずじっくりお話しでき、治療にもしっかりと向き合えるよう工夫しました。メンテナンスに通われる方には、2階で治療を受けなければならない状況に二度と陥らないよう、常に口腔内を良い状態に保っていただきたいという願いも込め、このような造りにしています。また、お子さんからご高齢の方まで誰もが不自由なく通えるよう、院内にはエレベーターを設置しました。デザインは、設計士をしている友人に依頼し、当院のロゴも一緒に考えました。私の希望をよく理解し形にしてくれて、心から感謝していますね。

歯科医院らしからぬシックな外観が印象的です。

以前の建物はレンガを施した温かみのある外観でしたが、新しい建物は歯科医院っぽいイメージを払拭し、身構えずに通っていただけるような雰囲気をめざしました。また、ここで診療していた先代院長や、通ってくださっていた患者さんたちの思いを心にとどめておきたいと考え、外壁に使われていたレンガの一部を内装として残しています。長年通ってくださる患者さんからは「懐かしい」とのお声もいただきます。私にとって、このレンガは普遍的なものの象徴ともいえる存在。時代が変わっても歯の大切さや歯科医療の役割は変わらないと再認識させてくれるものです。当院も流行に左右されず、歯の大切さ、継続的に歯科を受診する意義を皆さんに伝え続けたいと考えています。

先代院長であるお父さまは早くに亡くなられたそうですね。

松本尚久院長 松本歯科医院2

以前の建物は歯科医院兼自宅で、地域の人たちの歯の健康を守るべく働く父の姿を見ながら高校卒業まで育ちました。そして、父は私が20歳の時に52歳の若さで亡くなりました。大学卒業後、勤務医として研鑽を積んだ後に宮崎に戻り、以来この場所で診療を続けてきましたが、父の生前からお付き合いのあった患者さんもかかりつけとして通ってくださっています。中には100歳になってもご自身の足でメンテナンスに訪れる方もいらっしゃいます。たいへんうれしいことですね。私の母も健在で、ときどきこちらに顔を出すんですよ。古くからの患者さんや父とのつながりを大切にしながら、この場所で診療を続けられることを喜んでくれているようです。

科学的根拠に基づく治療と丁寧な説明を重視

こちらを訪れる患者さんの特徴を教えてください。

松本尚久院長 松本歯科医院3

当院を受診する患者さんは、約3分の1が予防目的の方で、一般的な歯科医院よりも比率が高い点が挙げられます。この辺りは教育機関や文化施設が多くある文教地区で、真面目な方が多いという印象は昔から変わりません。患者さんと接していても、歯科医療に対する意識の高さを感じます。治療にも予防にも真剣に取り組まれる方が多い印象ですね。また、近隣にお住まいの方に加えて、都城や延岡といった遠方から来られる患者さんも増えています。

患者さんの訴えはどのようなものが多いですか?

セカンドオピニオン、サードオピニオンの相談で来られる方が目立ちます。一度治療を受けたものの違和感が残り、今度こそしっかり治療したいとおっしゃる患者さんもいます。ご家族からの紹介など、クチコミで来られる方も多いですね。当院が力を入れている根管治療やマイクロスコープによる精密な治療へのニーズも高いのではと感じます。こうした患者さんのご要望に応えるべく、当院では科学的根拠に基づく丁寧な治療に努めています。

根管治療ではラバーダムを使われていますね。

松本尚久院長 松本歯科医院4

ラバーダムは、唾液中の細菌が治療中の根の中に入らないよう防御したり、根管治療で使う薬が口腔内に流れるのを防いだりするためのシートで、無菌環境での実施が求められる根管治療には欠かせないものだと考えています。ラバーダムは全国的にはあまり普及していないようですが、宮崎では比較的多くの歯科医院で使われているようです。

診療で心がけていることを教えてください。

患者さん自身に治療についてしっかりご理解いただけるよう、丁寧な説明を心がけています。治療中のお口の中を自分で見ることはできないので、多くの患者さんは十分に理解しないまま歯を削られ、詰め物を入れられています。それではなかなか歯の大切さを実感していただけません。歯は一度削ったら二度と元には戻せないんです。体の病気で手術をして、臓器の一部を切除するのと同じだと認識していただきたいのです。だからこそ、歯科医師にすべてお任せではなく、患者さんにもご自身の歯について知っていただく必要があると考えています。当院では、治療の様子を撮影した動画や口腔内写真をタブレット端末やモニターでお見せしながら、どのような理由でどんな治療をしたのかを説明します。

歯科医療を通じて人々の幸せに貢献する

歯科医師をめざしたきっかけをお聞かせください。

松本尚久院長 松本歯科医院5

中学時代からバスケットボールに打ち込み、高校時代はスポーツアパレルの世界にも興味があって、体育大学への進学も視野に入れていました。結局、入社を希望していた企業では苦手な英語の力が必須だと知り、断念したんです。その一方で、父のように資格を持って働く仕事にも強い憧れがあり、歯科大学に進学しました。この道を選んで正解でしたね。とはいえ、大学時代はバスケットボール部の活動など、勉強以外のことにばかり精を出していました。いろいろな大学の学生が暮らす学生寮で、歯学部以外の友人と交流を持てたのも有意義だったと思います。歯科医師免許を取得して卒業したものの、本格的に勉強に目覚めたのは勤務医となってから。勤務先の先輩や同僚、勉強会で出会った先生方に触発されて、科学的根拠に基づく精密な治療がいかに重要かを認識したんです。

診療以外でも意外な気づきがあったと伺いました。

私自身も虫歯ができて治療を受けた経験があります。歯科医師は誰でも、虫歯や歯周病など、病気になる理由を学んできたはずなのに、自分自身も容易に虫歯になってしまうんです。多くの患者さんのお口を診てきた歯科医師でさえ虫歯になってしまうのですから、患者さんが虫歯や歯周病になってしまうのはやむを得ないことかもしれません。理解しているつもりで理解しきれていない未知の部分があるのだろうと思います。だからこそ、私たち歯科医師はもっともっと勉強しなければいけないし、患者さんにご理解いただけるよう丁寧に説明する必要性があると感じています。患者さんにもご自身の歯にもっと関心を持ち、理解した上で治療を受けていただきたいですね。

今後の目標、読者へのメッセージをお願いします。

松本尚久院長 松本歯科医院6

当院は、「人々を幸せにする」「歯科医療の価値を高める」という2つの指針を掲げています。診療を通じて歯の大切さを伝えたい。そして多くの方々に、歯の健康を保ち、しっかり食べて全身の健康を保ち、幸せな人生を送っていただきたいと考えています。この考えに基づき、30歳から5年おきに無料で受けられる自治体の歯周病検診にも参加しています。また、歯科医療を通じて人の幸せに貢献できる歯科医師、歯科衛生士という職業に魅力を感じ、将来の目標にしてくれる若者を増やしたいとの思いもあります。読者の皆さんに伝えたいのは、歯を大切にしてほしいということ。信頼できる歯科医院を見つけ、かかりつけとして継続的に通ってください。虫歯ができたら早期に治療すべきなのはもちろんですが、歯を削る治療をせずに済むよう、予防意識を高めていただきたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

かぶせ物
ゴールド/6万円~
詰め物
ゴールド/5万円~

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