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大浦 教一 院長の独自取材記事

大浦歯科クリニック

(鹿児島市/鹿児島中央駅)

最終更新日:2021/10/12

大浦教一院長 大浦歯科クリニック main

「大浦歯科クリニック」は、1989年に開院したクリニック。住宅地の一角に位置し、30年以上にわたり地域に根差した歯科医療を提供している。「あいさつは心のパスポート」を合言葉に、常に患者の立場で医療に取り組んでいる。虫歯や歯周病などの一般歯科も広く対応するが、中でも得意とするのは口腔外科領域。インプラント治療や、抜歯が難しい親知らずなどの患者が多いのも同院の特徴だ。また大浦教一院長は、鹿児島の地で早い時期からレーザーを取り入れた治療を開始し、現在ではクリニックのスタッフだけでなく、勉強会や講演会などでもレーザー技術をレクチャー。論文も執筆しながらノウハウを伝えている。そんな大浦院長に診療に対する思いを聞いた。

(取材日2020年6月11日)

レーザーを組み合わせ、痛みの少ない治療をめざす

診療室に入ると、緑と青空、そして桜島が目に飛び込んできますね。

大浦教一院長 大浦歯科クリニック1

この場所に決めた理由が、この景色です。自分のクリニックを開くなら、桜島が見える場所で診療をしたいという思いが一番にありました。景色が見えず閉鎖的な空間だと、気持ちが小さく縮こまってしまうような気がしたんです。開院当初は、今のように大きな窓ではなかったのですが、2007年のリニューアルを機に前面ガラス張りに。自ら設計図を描き、ビジョンを掲げてきたので、理想のクリニックに仕上がった時はうれしかったですね。空と木々に面した診療室は患者さんにも好評で、診療台に座ると目の前に緑が広がり、リクライニングがゆっくり倒れていく瞬間は、まるで青空に吸い込まれていくような感覚だとおっしゃる方も。視界をさえぎる建物もないですし、リラックスしながら治療に取り組んでもらえるよう、空間づくりにはこだわっています。

開院に至る経緯について教えてください。

岐阜歯科大学を卒業後、鹿児島大学歯学部第一口腔外科に研究生として入職しました。当時は、大学院がなく、研究生として治療や研究にあたりました。2年後、鹿児島大学に大学院ができたタイミングで歯学研究科へ。研究の傍ら、奄美大島や甑島などへの離島診療も経験しました。離島では病院や医師や歯科医師の数も少ないため、緊急の対応に迫られることも多かったですね。ハブに噛まれた人が運ばれてきた時は、役場に走って血清を打ったこともあります。卒業後は、鹿児島県立大島病院歯科口腔外科部長も務めました。自分のクリニックを始める前に、離島診療を経験できたのは良かったです。現在も、離島からの患者さんが訪れた際など、手術後のメンテナンスを島の診療所につないだり、アドバイスできることも、離島診療に携わってきたからこそだと実感しています。

クリニックには、どんな患者さんが多いですか?

大浦教一院長 大浦歯科クリニック2

虫歯や歯周病などの一般歯科はもちろん、口腔外科を専門にしているので、インプラント治療や、抜歯が難しい親知らずの患者さんも多くいらっしゃいます。私たちのクリニックでは、抜歯をしたら終わり、インプラントを埋めたら終わりではなく、そこから“お付き合い”が始まると思っているので、長い付き合いの方が多いですね。特にインプラント治療の場合は、月1回のメンテナンスをお勧めしています。定期的なケアを行うことで、異常にも早く気づき、処置することができます。自分の歯もインプラントも、健康な状態に保ち、ともに大事にしてもらいたいですから。

3種類のレーザーを使い分けることで治療に活用

こちらのクリニックでは、レーザーを早くから導入されているそうですね。

大浦教一院長 大浦歯科クリニック3

めざしているのは、患者さんがつらい思いをする腫れや痛みにアプローチし、患者さんの痛みや負担を減らす治療です。クリニックでも複数のレーザーを使い分けながら、“最小限の侵襲で、最大限の治療効果”となるよう追究しています。例えば、歯茎が炎症を起こして膿がたまっているときなど、普通は麻酔の注射をしてからメスで切除しますが、レーザーの場合は表面を焼いて処置していきます。レーザーには、歯肉などやわらかい組織の切開や止血、そして凝固や蒸散を行う炭酸ガス(CO2)レーザー、知覚過敏の緩和などに使われる半導体レーザー、歯・骨の硬い組織のほか、歯周組織や歯茎などの軟組織にも対応するエルビウムヤグレーザーなど、それぞれに特徴があります。

インプラント治療を行う際にもレーザーを用いるそうですね。

インプラント治療とは、失った歯を補う治療法のうちの一つです。失った部位の顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上にセラミック製の人工歯をかぶせていくものです。そのため、インプラントを埋め込む顎の骨の役割は重要。インプラントの手術を行うことで歯肉の炎症や菌の感染を引き起こし、そこから歯周炎となって骨の退縮へとつながり、インプラント体を埋め込んだ土台が崩れてしまったら、元も子もありません。そうならないように、手術前や手術中、そして手術後の処置などにもレーザーの特徴を生かして活用しています。そうすることで極力侵襲の少ない治療、そして、感染などのリスクにも対応していく治療に努めています。

勉強会や講演会で、全国の歯科医師に指導を行っていると伺いました。

大浦教一院長 大浦歯科クリニック4

日本レーザー歯学会の常務理事を務めている関係で、クリニックが休みの日は、全国各地で行われる勉強会や講演会の講師として全国あちこち飛び回っていることが多いですね。歯科のレーザーが一部保険適用になってからは、導入するクリニックが増え、レーザーにおける治療の可能性やテクニックなどを伝える機会は増えています。こういった生活を20年以上続けてきたのですが、新型コロナウイルスの感染予防で県をまたぐ移動が制限されていた期間は20年ぶりの休みになり、夫婦水入らずの時間を過ごせました。

「あいさつは心のパスポート」がスタッフの合言葉

先生が歯科医師を志したのはなぜですか?

大浦教一院長 大浦歯科クリニック5

私自身、子どもの頃は虫歯が多くて苦労したんです。病院に行くといつも先生に怒られるので怖かったですし、注射や治療も痛くて、「こんな最悪な場所はない」と思っていました。自分が苦手だったからこそ、痛くない方法で治してあげたいと思い、子どもがリラックスして通いやすい雰囲気づくりにも力を入れています。当院では、「あいさつは心のパスポート」をスタッフの合言葉として医局にも掲げています。患者さんが扉を開いて入って来る時も、そして出て行く時も、温かい声かけを心がけています。患者さんには笑顔で帰ってほしいですから。

先生が働く姿を見て、娘さんと息子さんも歯科医師になったと伺いました。

子どもたちが幼い時の私は、仕事で土日は家にいないのが当たり前、学校の行事も参加できたのは運動会だけでした。子どものことは妻にばかり任せてしまっていたため、同じ歯科医師をめざしていると聞いたときはうれしかったですね。息子は大学を卒業し、大学の付属病院で歯科医師として経験を積んでいる最中で、いずれはこのクリニックを継ぐ予定です。娘も歯科医師なのですが、嫁いだ先が広島の歯科医師の家庭で、今はレーザーについて学ぶため、鹿児島に帰ってきています。娘夫婦とはよく技術の話やクリニック運営方法などについて話しています。今どんなことに悩んでいるのか、自分も通ってきた道なので、アドバイスできることも多いです。私が教えられることはすべて伝えたいですね。

最後に読者へメッセージをお願いします。

大浦教一院長 大浦歯科クリニック6

口元は、人の第一印象を決める大事な部分です。以前、表情が暗く、口元に手をあてながら話をされる女性の患者さんがいらっしゃいました。歯に負い目があるため、人前で笑うことができずストレスも感じていたようでした。私たちがめざすのは、そういう方たちのコンプレックスをなくし、自分の歯に自信を持ち、すてきな笑顔を取り戻すこと。さまざまな患者さんがいらっしゃいますが、それぞれの笑顔を見られたとき、「患者の喜びがわれわれの喜び」という原点に立ち返れるような気がします。また、衣食住というように、食べることは一生の中で最も大切なことの一つです。何歳になっても、自分の歯で食べられる喜びを感じていてほしいです。そのためにも、早期発見・早期治療が大切です。気になることがあればなんでもご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント1本/18万9000円~23万2000円(税込)、かぶせ物の人工歯1本/8万円~12万円(税込)、矯正治療/資料採得5500円(税込)、診断1万6500円(税込)、治療36万3000円〜60万5000円(税込)、調整料1650円〜3300円(税込)

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