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英 妙子 院長の独自取材記事

はなぶさ消化器・内視鏡クリニック

(串間市/日向大束駅)

最終更新日:2023/11/06

英妙子院長 はなぶさ消化器・内視鏡クリニック main

串間市の郊外にある「はなぶさ消化器・内視鏡クリニック」。英妙子院長で4代目となり、代々この地域にも親しまれてきた。2023年7月にはクリニックをリニューアルし、名称も変更。その名のとおり、内視鏡検査に特に力を入れている。英先生が大切にしているのは、がんの早期発見と早期治療。串間市では胃がんや大腸がんの死亡率が高いとされており、クリニックに胃や大腸、肺などの検査機器を整え、気軽に検査を受けられるように努めてきた。内視鏡検査では、特に女性の患者からは女性医師を強く要望されることが多く、それらの患者のよりどころとなれるように、専用の待合室や前準備のための個室を備える。こまやかな配慮のもと、検査の必要性を広く啓発する先生の思いを聞いた。

(取材日2023年9月9日)

すべての内視鏡検査を女性医師が実施

今年7月にクリニックをリニューアルされたばかりですね。

英妙子院長 はなぶさ消化器・内視鏡クリニック1

医師としては私で4代目となりますが、この地に開業して以来、長らく地域の方々に支えられてきました。医師の家系で育ちましたので小さい頃から父の背中を見てきたこともあり、自分も同じ道を選んだのは自然なことでした。大学卒業後に宮崎大学医学部附属病院や宮崎江南病院を経て、2011年に前身である「英医院」の院長に就任しました。今年の7月からはリニューアルした現在のクリニックで診療を行っています。移転も検討したのですが、地域の方々のためにもここ大束の地で診察を続けようと考えました。

クリニックの特徴を教えてください。

当院の名前にもあるとおり、胃や大腸、肺などの検査・治療に力を入れています。当院では胃カメラと大腸カメラの同日検査や、土曜日の検査が可能なため、忙しい働き世代の患者さんにも喜ばれています。検査にはAIを活用した診断補助システムを導入したことで、微細な病変や早期がんの発見の手助けになっています。また、ポリープ切除を行う日帰り手術も多数の実績があります。エコー検査では、専門的な知識・技術を持つ臨床検査技師が、週に2回来ますので、胃や大腸だけでなく、甲状腺や頸動脈、心臓などの検査についても精査が可能な環境が整っています。

患者さんはどういった方が多いですか?

英妙子院長 はなぶさ消化器・内視鏡クリニック2

腹部症状を感じて来られる女性が多いですね。そういった方の中には、女性医師のもとで検査を受けたいという希望を持たれている方が多い印象です。近隣にお住まいの患者さんも多いですが、中には女性医師による検査を求めて、かなり遠方から来てくださる方もいます。胃カメラや大腸カメラ、どちらも抵抗を持たれている方は少なくないですが、何か症状があれば検査をするのが一番です。特に大腸カメラに関しては「見られるのが恥ずかしい」という女性の声をよく聞きますが、検査に抵抗があることで発見が遅れてしまうと、治療が困難になる可能性もあります。当院がそういった患者さんの受け皿になり、胃・大腸・肺がんの早期発見、早期治療ができるようにしたいですね。

検査へのハードルを下げ、早期発見に注力

内視鏡治療に積極的に取り組むようになったきっかけを教えてください。

英妙子院長 はなぶさ消化器・内視鏡クリニック3

宮崎大学医学部附属病院や宮崎江南病院などに消化器内科医として勤務していた頃、胃がんや大腸がん、食道がんなどで苦しむ患者さんの診療にあたってきました。がんの場合、大学病院など先進的な医療を行う病院では、内視鏡的粘膜下層剥離術などの治療ができます。しかしそれは早期発見できていればという前提があってこそ。発見が遅れてしまうと全身に転移して、治療の選択肢がかなり限られてきます。すでに手の施しようがない患者さんのご家族に「どうにか治してください」と言われ、無力感を感じたこともあります。そういった経験から、がんはとにかく早期発見、早期治療に越したことはないと強く実感しています。当院に来られる患者さんには、安心のためにも定期的な内視鏡検査をお勧めしています。

多くの方に検査をしてもらうために取り組んでいることはありますか?

当院での内視鏡検査はすべて女性医師が行いますが、痛みを感じないように鎮静剤を使った内視鏡検査をしています。眠ったままリラックスして検査ができれば患者さんにとっても負担が少ないでしょうし、体に力が入らなければ消化管の動きも悪くならず、検査自体スムーズにでき、がんなど病変の見落しを防ぐことにもつながると考えています。また、大腸カメラの場合は事前に下剤を飲んでいただく必要がありますが、遠方から来られる場合は通院の最中に便意を催さないかと不安に感じる方もいらっしゃいます。そのため当院では専用個室を設けており、自宅ではなく院内で下剤を飲んでいただくこともできるようにしています。困ったときにはすぐに医師や看護師に相談できますし、メリットが多いのではないでしょうか。

検査機器や設備も充実していますね。

英妙子院長 はなぶさ消化器・内視鏡クリニック4

胃カメラは、経鼻胃カメラ検査にも対応しています。口から入れる時と比べて、吐き気で気持ちが悪くなることも軽減されます。もちろん口からの胃カメラ検査もでき、どちらも鎮静剤が使えます。大腸カメラでは、拡大内視鏡スコープや、レーザー光源システムを導入しています。画質がとても良いので、今までは発見が難しかった小さながんの見落としを減らすことが望めますし、検査の質向上にもつながっています。検査中に大腸ポリープを発見した際は必要に応じて、その場でポリープ切除を行います。小さなクリニックですが一通りの機器を備えているのは、検査を身近に捉えていただきたいから。胃、大腸、そして肺のがんはいずれも2021年最新データでの日本人のがん死亡数のトップ3にあたるものです。当院では特にその3つのがんを早期発見できるように努めています。

患者の不安やつらい気持ちに寄り添う診療

診療をする上で、先生が大事にしていることはどんなことですか?

英妙子院長 はなぶさ消化器・内視鏡クリニック5

患者さんのお顔を見て表情の変化に注意しながら、気持ちに寄り添うような診療を心がけています。消化器の健康は精神面ともつながっていると思いますので、こまやかなケアをしていきたいですね。また、患者さんの中には検査を勧めてもなかなか受けてくださらない方もいます。もしがんだったら、と考えると少しでも早く受けたほうが良いですし、早く治療に進んだほうが患者さんの体への負担も変わってきます。そのために、今後も検査の大切さを多くの方にお話ししていきたいと思っています。

医師をしていて良かったと思うのはどんな時ですか?

患者さんが笑顔を見せてくれた時が一番うれしいです。紹介先の病院で胃や大腸がんの治療をした患者さんが、また当院に通ってくださるケースも多いですが、以前と変わらない様子で生活できていることを目の当たりにするととても安心します。そういう時は本当に良かったなと感じますね。

読者の方へのメッセージをお願いします。

英妙子院長 はなぶさ消化器・内視鏡クリニック6

まず40歳を過ぎたら一度は上下部内視鏡検査を受けることをお勧めします。例えばポリープができていたとしても、自覚症状のないままに大きくなってがんになってしまうこともあります。そうならないようにするために、検査はとても大切です。新型コロナウイルス感染症が流行していたこの3年間で検査の受診率は下がってしまっています。患者さんの苦痛に配慮した検査を行っていますので、ぜひ多くの方に定期的な検査を受けていただきたいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

内視鏡検査/胃:15,000円、大腸:30,000円、胃+大腸:40,000円※いずれも税込

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