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中山 郁男 院長の独自取材記事

中山産婦人科医院

(都城市/都城駅)

最終更新日:2022/03/02

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「出産だけでなく、それから先の子育てのことまで考えながら患者さんと会話をしています」と話すのは、宮崎県都城市にある「中山産婦人科医院」の中山郁男院長だ。穏やかな物腰と優しい口調が印象的な中山院長は、父の後を継ぎ2代目の院長として地域の女性たちの一生の健康に寄り添い、都城エリアの周産期医療の充実に取り組み続け、「分娩時医療情報ネットワークシステム」の構築にも熱を注いだ。18室ある広い病室は、看護師や助産師の意見を取り入れながら造ったもの。食事にもこだわるなど、安心して居心地良く出産してもらう環境を整えている。また中山院長は若い頃から東洋医学を学び、診療にも漢方を積極的に取り入れている。今回は、産婦人科の医師として診療にかける思いや感じていることを、中山院長に詳しく語ってもらった。

(取材日2022年1月29日)

幅広い年齢層の女性の心と体の悩みに寄り添う

どのような患者さんが多く来院されていますか。

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当院には産婦人科の一般診療のほか、思春期の悩みや更年期の症状にも対応していますので幅広い年齢層の方がさまざまな悩みを抱えて来院されます。産婦人科では、自然に逆らわないお産を当院の理念に掲げています。できるだけ手をかけずに出産へ導けるよう心がけています。しかし昨今、手をかけざるをえない場面も多いです。

「手をかけざるをえない場面」とは、例えばどのような状況でしょうか。

妊娠された方を見ていると、精神的な面で高いリスクを抱えているケースが多いです。パーソナリティー障害、統合失調症を疑う症状の方のほか、DVを受けていたという方も少なくありません。精神科を紹介したほうがいいと感じることもありますね。患者さんとお話しする中で「このお母さんは子育てできるだろうか」と感じることも多々あります。若年出産といって10代で妊娠する方も多いのですが、若すぎる方の場合は精神面が未熟なことが多いですから、育児ができるかという点で心配しています。

高齢出産が増えているという話をよく聞きますが、若年出産も多いのですね。

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両極端で、高齢出産と若年出産が増えています。若年出産の患者さんには、まず、本当に生むのか、相手は父親になることを了承しているのか、父親になる覚悟を持っているのかを踏み込んで聞き、経済面や家族のことを含め、後々のことまで一緒に考えてアドバイスするようにしています。もちろん、結論として産むことになった場合はきちんとサポートします。きちんと考えて決めなければ、後から不幸な結果になってしまう恐れがありますから、深い部分までしっかりと話をしなければなりません。そこまで考えて患者さんと接するのが、僕らの存在意義だと思っています。

産婦人科を受診される患者さんを診療する際、心がけていることを教えてください。

患者さんの不安をあおらないようにすることです。もちろん、出産時の痛みは怖いでしょうが、痛みをうまく利用してお産をするんですよ、とお話しするようにします。そのイメージを持ってもらうだけでも痛みに耐えやすくなりますからね。

全身を診て原因を探る東洋医学。西洋医学と併用して

こちらのクリニックでは、東洋医学を取り入れているとお聞きしました。

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昔から漢方薬が好きでしたので、僕が当院で勤務し始めてからずっと診療に東洋医学を取り入れています。東洋医学は医師になった頃から学び始めました。西洋医学的な考え方より東洋医学的な考え方で患者さんを診たほうが、僕は診やすい、治療しやすいと感じるのです。漢方薬は積極的に処方しており、患者さんも漢方薬は受け入れやすいのではないかと思います。

漢方薬は副作用が少ないイメージですが、いかがでしょうか?

漢方薬にも副作用はあることが、研究結果からわかっていますが、漢方薬に副作用が少なく感じるのは、副作用が出にくいような使い方をしているからだと思います。副作用がない薬はありませんし、副作用がないのは薬ではありません。例えば、便意を促す作用のある薬は便秘がちの人に使えば良い結果が望めますが、便通のいい人には逆効果です。温める働きのある薬は冷え性の人に使いますが、体がほてっている人に使ってはいけません。そのように、漢方薬はいいとこ取りのような形で使います。使い方に留意しつつ、当院では40~50種類の漢方薬を使用しています。

東洋医学と西洋医学は、どのような点が違いますか。

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東洋医学では、自然に逆らわず、その方の全身を診ます。例えば胃が痛いという場合、西洋医学では胃を診ますが、東洋医学では全身を診て何が胃に影響を与えているのかを探ります。当院では、産婦人科診療ガイドラインに沿った診療を行う中で、患者さんの症状を見て、その都度、東洋医学と西洋医学の視点を使い分けるようにしています。

思春期や更年期の悩みにも寄り添っているそうですね。

思春期特有の症状については、生理不順のほか、痛み止めでも対処しきれないような重い生理痛で寝込んで動けなくなるような方が受診されます。更年期の症状については、ホットフラッシュやいらいら、冷えなどの更年期障害に悩まれている方がいらっしゃいます。更年期障害には基本的にホルモン補充療法が有用です。特にホットフラッシュのある方には適した治療法ですが、当院では漢方薬の処方を希望される方が中心です。更年期障害のある方は、多かれ少なかれ冷えを抱えているケースが多いので、冷えを取るための日常生活の指導もしています。冷えがあると免疫力が下がりやすいといわれるので、冷えを取ることはとても大切です。

広く居心地の良い病室はスタッフ全員のアイデア

こちらで勤務されている助産師さんについて教えてください。

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当院には8人の助産師がおります。当院の助産師たちのピックアップ能力は非常に優れていると感じており、患者さんをよく見て声をかけ、産後うつにならないようにときめ細かなサポートをしています。当院では助産師になりたい学生を受け入れているのですが、助産師たちも彼らの教育を担っています。学生に教えることで、レベルアップできたり、新たな気づきを得たりしているのではないかと感じています。

こちらの病室はとても広くてすてきですね。

「病室を広く」という父の方針に基づき、そして、入院中はゆっくり過ごしていただきたいという思いから、広さを重視して造りました。世間の病院と比較してもかなり広いと思います。特に新館の病室は広いですね。新館・旧館それぞれ病室が9室で、合計18室あります。1室だけ2床ありますが、実質個室として使用しています。広さは大規模病院の大部屋と同じくらいですからのびのび過ごしていただけます。また、キャラクターの部屋もあり、非常に人気が高いですよ。食事もカフェのようなおしゃれなメニューにしています。やはり食事が良くないと患者さんに喜んでいただけませんからね。助産師、看護師たちと協力し合い、皆にアイデアを出してもらったんですよ。当院のスタッフは皆さんとてもしっかりしていて、よくやってくれています。

読者の皆さんへメッセージをお願いします。

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出産したら産婦人科との付き合いは終わりだと思われる方もいますが、がん検診もありますし、更年期障害もあります。いろいろなことを一人で抱え込まずに相談していただきたいですね。女性の「ゆりかごから墓場まで」対応できるクリニックでありたいと考えていますので、ご要望にできるだけお応えしていけるように尽力しています。これからも、皆さんに安心していただけるよう、一人ひとりの患者さんを大切に向き合って診療をしていきます。

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