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川島 拓 院長の独自取材記事

川島眼科

(宮崎市/宮崎駅)

最終更新日:2022/03/28

川島拓院長 川島眼科 main

宮崎市の中心、商店街が立ち並ぶ橘通りから一つ西側の住宅街の中にある「川島眼科」。1921年開業から101年という長い歴史のある眼科医院だ。小児眼科から白内障、緑内障、ドライアイ、花粉症、コンタクトレンズや眼鏡の処方まで、幅広い分野の眼科診療を行っている。川島拓院長は、東京医科大学医学部を卒業後、同大学病院および都内の井上眼科病院で研鑽を積み、日本眼科学会眼科専門医の資格を取得。2019年に帰郷して同院の4代目院長に就任した。現在は父である前院長と2人で診療を行っている。総合的な眼科診療と小児眼科診療に力を入れていきたいと抱負を語る川島院長に、さまざまな話を聞いた。

(取材日2022年2月26日)

長い歴史のある眼科医院で地元医療に貢献

開業からすでに100年を超えているそうですね。

川島拓院長 川島眼科1

当院は曽祖父が開業した眼科医院で、私が4代目の院長になります。ここは宮崎市の中心街で開業当時から近くに官公庁や商業施設はありましたが、眼科の医院がなかったことからこの場所で開業したと聞いています。曽祖父の出身は鹿児島県でしたが、東京で学んだ後、こちらに移って開業したとのことです。私はこの地で生まれ育って東京医科大学医学部を卒業し、大学病院や東京・御茶ノ水の井上眼科病院などに勤務した後こちらに戻り、当院をリニューアルして院長に就任しました。

眼科医をめざしたのはやはり育った環境の影響ですか?

小さい頃から、父が眼科医として働いている姿を見てきました。その姿から感じられた仕事のやりがいや、昔から通ってくれている患者さんに対して自分も何かできることはないかという思いなど、いろいろなことの積み重ねから、いつしか自分も眼科の医師になりたいと思うようになっていました。何か1つのことがきっかけで医師をめざすようになった、ということではないんです。父や祖父から直接眼科の医師になれと言われたこともありません。でも、他の科の医師になりたいと考えたことはなく、最初から眼科の医師になろうと決めていました。

研修や勤務医としての経験で印象に残っていることはありますか?

川島拓院長 川島眼科2

こちらに戻るまで勤務していた井上眼科病院での経験が印象に残っています。そこは眼科としてはとても規模の大きな病院で、毎日数多くの患者さんが、国内だけでなく海外からも来られるような、眼科の総合病院ともいえる医療機関でした。一般の外来とは別に専門の外来も数多く設けられ、各疾患のエキスパートの医師が診療を担当していました。先進的な治療も行っていて、大学病院から治療の相談をされることもありました。そういった病院での経験が、現在の自分の診療の基礎になっています。

総合的な眼科診療と小児眼科診療に力を入れる

こちらではどのような患者さんが多いですか?

川島拓院長 川島眼科3

戻ってきた当初は、昔から通ってくださっている方が多かったのですが、ここ数年で若い人が増えてきました。それも近隣だけでなく、インターネットなどで調べて、少し離れたエリアからも来てくださいます。宮崎市内の眼科の先生はベテランの方が多く、私は比較的若い世代なので、同年代やそれよりも若い方にとって受診しやすいのかもしれませんね。また、赤ちゃんから学童までを対象とする小児眼科診療にも力を入れているので、お子さんの患者さんも少なくありません。お母さん同士のつながりから来院されるケースも多いです。そういったことから、患者さんの層はかなり幅広いですね。また、寝たきりの高齢者など、通院の難しい患者さんには往診も行っています。週2回私が往診に行き、その間は父が代わって診療をしています。

診療の内容や方針に特徴や得意分野などはありますか?

院長としてまず行いたいのは、眼科の総合診療です。井上眼科病院の診療をヒントに、心身を総合的に診るというアプローチを眼科診療にも取り入れたいと考えたんです。眼科の領域も細分化が進み、それぞれの医療機関によって専門や得意とする分野が異なっているので、患者さん自身が症状に最も適した医療機関を選ぶのは難しいはずです。私も日本眼科学会眼科専門医ですから、ほとんどのケースは当院で診療できますが、より専門的な治療が必要な場合には最適な医療機関を紹介したいと思っています。また、眼科では複数の疾患が併発していることも珍しくないので、どの医療機関をどんなタイミングで紹介するかという難しい判断も適切に行うよう努めています。もう1つの特徴は、小児眼科に力を入れていることです。小児の目の問題は一生付き合うことになるケースもあるので、将来を見据えた診療を心がけています。

診察の際に心がけていることは?

川島拓院長 川島眼科4

患者さんにとって医療機関に行くのは決して楽しいことではなく、ストレスや不安を伴うことがほとんどだと思います。ですから、できるだけ緊張させないように接することを心がけています。患者さんが話しづらい雰囲気になってしまうと、診断にも影響しますからね。特に小児の場合は、症状や治療の結果などをうまく言い表せないことが多いので、より慎重な対応をしています。また、正確な診断には医療機器による検査が重要なので、できる限り新しいものをそろえるようにしています。以前は大きくまとめられていた疾患も、機械の進歩によって細かく分類されるようになり、治療が可能となっているものもあります。ただ、それでも現在の医学では治せない病気もあるので、治せる病気はもちろん、そうでないケースでも可能な限りサポートができる医師でありたいと思っています。

どんな小さなことでも気軽に相談してほしい

最近気になる症例や増えている疾患などはありますか?

川島拓院長 川島眼科5

当院も含めた一般的な眼科の患者さんは、小児と高齢者の割合が高く、20〜40代の方は比較的少ないのが普通です。しかし、最近はそういった若年層の患者さんも増えてきました。パソコンやスマートフォンを長時間使っていることが影響していると考えられます。さらに最近では、新型コロナウイルス感染症の流行によるテレワークなどの影響もあり、不調を感じる人が増えてきているようです。それも、自分ではすぐに病名が思いあたらないような、何となく目の調子が悪い、ものが見えづらい気がするなど、漠然とした症状を訴えて来られる方が多くなっています。

休日の過ごし方と、健康のためにしていることがあれば教えてください。

小さな子どもがいるので、休日は一緒に遊ぶなど家族と過ごしています。宮崎は自然に恵まれているので、家族と海や山に出かけることも多いですね。子どものためになるのと同時に、自分にとってもリフレッシュになっています。健康のために気をつけているのは、規則正しい生活をすること。具体的には食事と睡眠、軽い運動くらいですね。運動といってもジョギング程度ですが、精神面にも良い影響があると感じています。

最後に、読者に向けたメッセージをお願いします。

川島拓院長 川島眼科6

どんな症状でも、目に何かしらの不調があるときは、気軽に相談していただきたいと思います。小さなお子さんの場合は、保護者の方が何かおかしいと感じたら、些細なことでも構わないので、連れてきてほしいですね。お父さんやお母さんはお子さんのことを最もよく見ていますから、そういった違和感はあたっていることが多いんです。「この程度で行ってもいいのかな……」と思っても、遠慮せずにいらしてください。病気の診断がつくかどうか以前に、患者さんが困っていることや不安に感じていることを解決に導くことが私たちの仕事です。患者さんに「この症状は心配ないですよ」とお伝えし、安心していただければ、それが一番良いことだと思います。目のことで気になることがあれば、ぜひ一度いらしてください。

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