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泉 大輔 院長の独自取材記事

泉胃腸科外科医院

(宇城市/松橋駅)

最終更新日:2025/04/15

泉大輔院長 泉胃腸科外科医院 main

熊本市の南に隣接する宇城市松橋町で長年親しまれてきた「泉胃腸科外科医院」。小さな頃から背中を見てきた父である先代に代わり、2024年4月に院長に就任した泉大輔先生は消化器外科が専門で、数多くの病院勤務のほか大学や大学院、アメリカ留学の経験も持つ。地域のかかりつけ医としての役割を受け継ぎながら、内視鏡検査のエキスパートとして苦痛の少ない検査で胃がんや大腸がんの早期発見に努める。そんな泉院長に診療のこだわりや診療内容について話してもらった。

(取材日2025年1月17日)

患者一人ひとりにとってベストな治療を提供したい

大学を卒業されてからクリニックを継承されるまでの経歴を教えてください。

泉大輔院長 泉胃腸科外科医院1

熊本大学医学部を卒業後、初期研修先として熊本赤十字病院を選び、救急医療と総合診療を中心に2年間勉強しました。その後、熊本大学の消化器外科などで研鑽を積み、熊本医療センターへ。ここでは本当にたくさんの手術を経験させていただきました。それから大学院に入り、医師をしながら学ばせてもらったんです。そして、臨床からいったん離れて大学で胃がんと大腸がん、食道がんの原因や治療を開発する研究に専念し、数多くの論文を作成しました。研究しながら病院にも出向するなど留学の準備を整え、アメリカのテキサス州ダラスにあるベイラー大学医療センターに留学して消化器がんの研究を行いました。

留学先ではどんなことを研究されたのですか?

ベイラー大学医療センターでは、日本での胃がんと大腸がんの研究を発展させ、世界各国のサンプルを使ってバイオマーカーや治療の指標のようなものをつくる研究をしました。2年間の留学を終え帰国してからは、腹腔鏡手術に力を入れている八代市の熊本総合病院でロボット支援手術の立ち上げを手伝いました。大変でしたが本当に勉強になったと思います。その後、東京のがん研究会有明病院消化器センターで働かないかという話があり、2年間勤務しました。ここは日本でもがんの診断と治療では多くの実績を持ち、世界各国から患者さんが治療に来られるような病院です。そこで先進の医療を勉強させてもらい、ロボット支援手術も習得しました。そして熊本に帰った後、済生会熊本病院の外科でロボット支援手術部門の立ち上げに携わりました。現在でも週に1回、済生会熊本病院でロボット支援手術を含む消化器外科手術指導に行っています。

診療方針と診察でこだわっていることを教えてください。

泉大輔院長 泉胃腸科外科医院2

当院には理念が3つあります。1つ目が「地域のかかりつけ医としての機能を全うする」。生活習慣病や腰痛などを含め、患者さんのあらゆる疾患に対応したいと考えています。2つ目は「地域の胃腸内科としての根幹的な役割を果たす」。患者さんがたくさん来られても対応できるように、内視鏡を拡充してストレッチャーの数も増やしました。3つ目は「患者さんもスタッフも笑顔に」。患者さんに笑顔になっていただくのはもちろんのこと、職員も笑顔になれるクリニックをめざしていきたいです。診療でこだわっているのは、患者さんに合った治療を提供すること。同じ病気でもお一人お一人、どういう順番で対応するのか、何をするべきかというのは全然違ってくるので、それぞれに合った治療を見つけて対応しています。また、症状を決めつけないよう、患者さんが何に困っているのかをしっかりと聞き出した上で診断することを心がけています。

先進の機器と技術で苦痛のない内視鏡検査を追求

こちらのクリニックの診療内容について教えてください。

泉大輔院長 泉胃腸科外科医院3

私は、日本消化器病学会消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医、日本消化器外科学会消化器外科専門医、日本外科学会外科専門医の4つの専門医資格を有しており、胃や大腸のほか、肝臓、胆嚢、膵臓といった幅広い消化器の診療、外科や整形外科の診療まで行っています。患者さんに質の担保された医療を提供できるよう、研鑽を続けています。また、がんへの対応を積極的に行っているのも当院の特徴です。患者さんによって「この方には何が必要なのか」を判断し、これまでの経験で培ってきたコネクションを駆使してその方に合った病院を紹介しています。外科については、傷の治療や縫合、感染した場合にどのように対応するかも勉強してきましたので適切に対応しています。傷の治療は昔ながらの消毒をするという方法ではなく、先進の湿潤療法「ウェットドレッシング」を用いています。

先生のご専門である消化器分野での経験について詳しくお聞かせください。

私は大学院時代、熊本県で内視鏡検査を数多く手がける服部胃腸科で勉強をしました。そこで学んだ技術を生かせるよう当院では新型の機器を使い、先進の知識を加えて発展させた苦痛に配慮した内視鏡検査を行っています。麻酔に使うような鎮静剤を用いるので、検査の間は眠っていて何も覚えていない状態で受けていただきます。また、コストはかかりますが、炭酸ガスを使って検査をしています。しっかりと検査をするためには腸を膨らませて隅々まで診る必要があるのですが、空気を入れるとおなかが張って検査後に苦しくなってしまいます。ですが炭酸ガスなら体に吸収されやすいのでおなかの張りが少ないんです。また、腹痛で来院された患者さんはその日のうちに診断したいという思いから、予約なしで胃の内視鏡検査をしています。大腸内視鏡は1日3例まで予約を取っていますが、早めに検査をしたほうが良さそうなときは4例目以降も予約を入れています。

導入されている設備や機器を教えてください。

泉大輔院長 泉胃腸科外科医院4

まず1mmスライスで診られる新型のCTがあります。頭から足の先まで検査ができ、頭痛がある方、咳の出る方の検査、さらに肺や食道、肝臓、胆嚢などのがんなどの症状が診られます。それから昨年、大きな病院に入っているのと同様の先進の超音波検査装置を導入しました。肝臓の硬さや脂肪肝も調べられますし、心臓の超音波検査もできます。内視鏡も、もちろん新型のものです。また、感染や汚染がない状態で安全に検査を受けていただくために、内視鏡専用の洗浄機を用いて洗浄しています。さらに、湿度管理機能つきキャビネットに保管しているんです。消化器に関しては治療まで当院で完結できるよう、先進機器をフル活用して診断と治療をしています。がんをたくさん診てきたので、見つけにくいがんを探し出すようにしています。

AIの活用にも力を入れているそうですね。

当院では各分野でAIを活用することで、専門の医師によるダブルチェックを行えると考えています。内視鏡分野では早期胃がんを検出するAIを導入し、見逃しの可能性を限りなく低くできるようにしました。胸部レントゲンでは異常所見を検出するAIを用い、少しでも疑いがあれば速やかにCT検査まで施行できる体制を整えています。健診も含めて当院で行う胸部レントゲン写真の読影にはすべて利用しています。発熱の外来ではインフルエンザをのどの写真をAI判定することで診断できるようになりましたので、インフルエンザ検査に鼻咽頭ぬぐい検査が不要になりました。患者さんの苦痛を大幅に減らせたと考えています。今後もAIを用いた機器を積極的に採用していく方針です。

地域のかかりつけ医としてどんな悩みにも対応

クリニックではスキルアップのために何かされていますか?

泉大輔院長 泉胃腸科外科医院5

私も職員もスキルアップは大事だと思っています。さまざまな勉強会などに出て新しい知識を習得するよう努めています。最近は、患者さんにどういうふうに対応すべきかを、外部の講師をお招きしてセミナーを開催してもらっています。組織をきちんとつくっていくための幹部職員向けの講座も、外部から講師に来ていただいて開催しました。スタッフが講演会に行きたい、何かの資格を取りたいというときは経費を負担しています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

泉大輔院長 泉胃腸科外科医院6

体のことでお困り事があれば、どんなことでも対応します。診断の結果、私の専門内であれば治療をしますし、専門外であれば患者さんに合った病院を選定して紹介いたします。内視鏡検査については「苦しいから嫌だ」という方が結構いらっしゃるのですが、そうではないことをお伝えしたいです。がんが進行した後に見つかって悲しいことにならないよう、何も症状がないときに苦痛の少ない検査を受けていただき、早く発見をして早く治療をして、みんなが幸せになることを願っています。胃も大腸も内視鏡検査は40歳以上の方には受けていただきたいですね。当院では企業の健康診断を行っていて、オプションで内視鏡検査もつけられるので、「1回受けてみませんか」とお勧めしています。

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