八次 桃子 院長の独自取材記事
ファミリィ アイ クリニック
(佐賀市/佐賀駅)
最終更新日:2026/07/15
JR長崎本線佐賀駅の北側、落ち着いた住環境が広がるエリアに「ファミリィ アイ クリニック」はある。八次桃子院長は、4代続く女性医師の家系に育ち、母が1986年に開いた眼科クリニックを継承。2023年に移転リニューアルし、新たな一歩を踏み出した。吹き抜けの天井に大きな窓、リラックス効果のあるピンクの壁紙やアロマが香る院内は、「病気を治す以上のことができる場所にしたい」という八次院長の思いが隅々にまで息づいている。子どもの近視矯正治療に力を注ぎながら、高齢者の白内障・緑内障まで幅広い世代の目を守る同院には、3世代で通うファミリーも多い。温かな人柄で患者やスタッフから慕われる八次院長に、診療への思いや地域との関わりについて聞いた。
(取材日2026年6月17日)
4代の志を受け継ぎ、病気を治す以上の場所へ
先生が医師を志し、眼科を選ばれた経緯をお聞かせください。

曽祖母が産婦人科医となり、そこから祖母、母と眼科医が続く家系に育ちましたので、医師という道は幼い頃から自然と身近にありました。中でも眼科を選んだのは、内科的な治療も外科的な治療も一つの科で完結できるところに魅力を感じたからです。女性医師だからこそ、お子さんやお母さん方にも話しやすいと感じていただけるのではないかという思いもありました。川崎医科大学を卒業後、福岡大学病院の眼科に入局し、網膜や硝子体の疾患を中心にさまざまな症例を経験しました。その後も関連病院で白内障をはじめとする手術に幅広く携わり、佐賀社会保険病院(現・佐賀中部病院)では一人医長として外来から手術までを担う日々を過ごしてきました。
こちらのクリニックを引き継がれた経緯について教えてください。
もともと家業を継ぐつもりはなく、母からも特に求められてはいませんでした。ただ、母が引退を考えた時に、長年働いてくれていたスタッフや、ずっと通い続けてくださっている患者さんのことが頭に浮かんで、この場所がなくなってしまうのはやはり寂しいなと。それならより良いクリニックとして続けていけるようにしたいと思い、継承を決めました。母は開業以来、患者さんとの信頼関係をとても大切にしてきた人です。バルーンチームを立ち上げて佐賀のバルーンフェスタに参加するなど、診療を超えた地域とのつながりも築いてきました。その精神を受け継ぎながら、2023年に移転リニューアルし「ファミリィ アイ クリニック」として新たなスタートを切りました。
移転リニューアルの際にこだわった点はありますか。

父の闘病中に何度も病院に通った経験から、足を踏み入れるたびに気持ちが沈むあの感じがずっと嫌でした。自分がクリニックをつくるなら、病院らしくなくて明るい気持ちになれる、病気を治す以上のことができる場所にしたいという思いが原点です。吹き抜けの天井や大きな窓で開放感を出し、ピンクの壁紙や絵画、アロマの香り、音楽など五感に配慮した空間にしています。壁には調湿効果のある珪藻土を使い、目が乾燥しないよう工夫しました。また、私には2人の息子がおり、子どもを連れて病院に行く大変さを身をもって知っているので、靴を脱いで遊べるキッズルームは絶対に作ると決めていました。子どもが「行きたい」と言ってくれるよう、接客ロボットの「ハピちゃん」も迎え入れています。
子どもの近視治療に注力しつつ全世代の目の健康を守る
来院される患者さんや診療の特徴について教えてください。

「ファミリィ」という名前のとおり、3世代で通ってくださるご家族もいて、本当に幅広い年代の方がいらっしゃいます。午後は小児科かなと思うくらいお子さんが多いのも当院の特徴です。年代別に見ると、ご高齢の方は白内障や緑内障、働き盛りの世代はドライアイや疲れ目、お子さんは近視、乳幼児は弱視といったご相談が多く、コンタクトレンズの処方にも対応しています。目の症状はライフスタイルや全身の状態と関わっていることが多いので、サプリメントなど栄養面からのアプローチ、生活習慣に関するアドバイスなど、トータルでサポートできる体制を少しずつ整えています。病気を治すことだけでなく、いつまでも元気で若々しくいたいという気持ちにも応えたいと思い、美容に関するご相談にも応じています。
そうした中で、特に力を入れている治療はありますか。
お子さんの近視矯正治療として「オルソケラトロジー」に特に力を入れています。オルソケラトロジーは、夜間に専用のコンタクトレンズを着けることで角膜の形の矯正をめざすもので、日中は裸眼で過ごせます。だいたい1.0以上の視力が期待できます。もともとは大人向けの矯正法でしたが、お子さんにも使えるようになっています。ただ、テレビやクチコミで認知度も上がってきていますが、やはりお子さん本人がやりたいと思ってくれることが大切だと思っています。
今後、取り組んでいきたい治療があればお聞かせください。

現在は眼瞼下垂手術などに対応しており、まぶたの症状や見た目のお悩みにも寄り添えるよう診療の幅を広げています。また、緑内障についてはすでにレーザー治療を行っており、目薬に加えたもう一つの選択肢としてご案内しています。 さらに、IPLによるドライアイ治療やお肌のケアにも対応しており、目の健康だけでなく、目元やお肌のお悩みにも寄り添える体制を整えています。今後はこうした診療についても地域の皆さんに広く知っていただき、年齢やライフスタイルに合わせて、自分に合った選択肢を選べるクリニックでありたいと考えています。目の疾患から美容や健康に関するお悩みまで幅広く対応できるクリニックとして、この地域の皆さんが安心して相談できる身近な存在でありたいと思っています。
温かなスタッフとともに、地域の元気の源へ
患者さんと接する際に心がけていることを教えてください。

まず大切にしているのは、患者さん一人ひとりの不安をできるだけ取り除くことです。ライフスタイルや性格によって、合う治療もこちらからのサポートの仕方も変わってきますので、その方に合った対応を心がけています。それは私一人ではなく、スタッフみんなで一人ひとりに親身に向き合うという形で実践しています。コミュニケーションをしっかり取ることがすべての土台だと思っていますので、お話をじっくり聞く時間はとても大事にしています。お子さんの診療では、「怖い」という気持ちが出ないよう、スタッフ全員で優しく声をかけることを徹底しています。最初に怖いと思われなければ、意外とスムーズに診察が進むものなんですよ。スタッフはほとんど女性ということもあり、お子さんもお母さん方も安心して過ごしていただけると思います。
スタッフの皆さんについてもお伺いできますか。
スタッフ一人ひとりが、クリニックをより良くしていこうという思いを持ち、前向きなアイデアを出してくれています。しかも思いついたらすぐ行動に移してくれるので、そのスピードには私自身も驚かされます。広報やスキルアップ、整理整頓など一人一委員会という体制を取っていて、それぞれの強みを生かした取り組みを進めています。月に1、2回はミーティングやシェアの時間を設けて、各委員会の活動をみんなで共有し合っているんですよ。院内に流す音楽もスタッフが毎月セレクトしてくれていますし、空間づくりにも積極的に関わってくれています。みんな本当に優しくて、患者さんに対しても温かく接してくれるので、お子さんも安心して通える雰囲気をつくってくれていると感じています。
最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

今後は診療にとどまらず、地域との関わりをもっと広げていきたいと考えています。スタッフと一緒にボランティア活動に参加したり、地域のお祭りに参加したりする中で、クリニックの外でも患者さんとつながる機会が生まれています。子ども食堂にもみんなで関心を寄せているところです。先代の母が立ち上げたバルーンチームのように、診療を超えて地域とつながる活動を続けていきたいですし、その場があることで元気になると言っていただけるクリニックをめざしています。当院ではさまざまな年代の方の目のお悩みに加え、目以外の不調もスタッフみんなでサポートしています。デジタルデバイスの長時間使用は目だけでなく体全体に影響が出ることもありますので、気になることがあればどうぞ気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは<オルソケラトロジー>
・適応検査&トライアル費用/5500円
・お試し期間/5万5000円(片眼2万5000円)
・治療継続費/11万円(片眼5万5000円)
<IPL治療>
・お試しプラン(初回限定) 9900円
・全顔シングル(肝斑の方向け) 1万6000円
・全顔ダブル 1万8000円

