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天野 司 院長の独自取材記事

天野内科循環器科医院

(大野城市/下大利駅)

最終更新日:2024/11/29

天野司院長 天野内科循環器科医院 main

西鉄天神大牟田線・下大利駅から徒歩5分、「天野内科循環器科医院」は1997年の開院以来、近隣住民のかかりつけ医として地域の健康を支えてきた。天野司院長は、専門分野である高血圧や不整脈、心不全などの循環器疾患をはじめ、生活習慣病、風邪などの感染症、関節痛のリハビリテーションなど、幅広い診療に対応。治療だけではなく、日頃からの健康管理や生活習慣病予防のアドバイスにも注力しているという。「患者さま自身の良くなりたいという気持ちを応援するのが私のスタンス」と話す天野院長に、これまでの経歴や診療コンセプト、専門である高血圧や不整脈、生活習慣病治療などについて詳しく話を聞いた。

(取材日2023年5月10日)

誠実な治療で信頼できる医療を提供したい

医療の道を志したきっかけは何ですか?

天野司院長 天野内科循環器科医院1

あまり記憶に残ってはいないのですが、幼少時期に手術を受けたそうです。お風呂に入る度におなかの傷痕を見ながら担当してくださった先生に感謝していました。それから自分の将来を考えた時、私も同じように人を助けたいという思いがあることに気づき、小学校高学年になった頃には医師をめざそうと決めていました。藤田医科大学に進学した後、久留米大学病院の循環器内科に入局。関連病院で勤務したほか、福岡大学大学院医学研究科での研究などを経て、1997年に父と縁のある大野城市で開業しました。

勤務医時代にはどのような臨床に携わってこられたのでしょうか?

循環器の病気について幅広く対応してきました。大学病院や関連病院で働いていたので、多くは開業医の先生方からご紹介を受けた患者さま、あるいは狭心症や不整脈など急性期の患者さまを診療することが多かったのではないかと思います。病気による急変といえば脳血管障害、心不全や腎不全ですから、そういった緊急事態の対応について数多く携わってきました。

医院のコンセプトについてもお話しいただけますか?

天野司院長 天野内科循環器科医院2

コンセプトは「信頼できる医療を患者さまに身近に」です。皆さまに信頼していただくためには、治療はもちろん、病気になる前の予防にも取り組む必要があります。しかしその予防も画一的ではいけません。例えば、高血圧の患者さまから「薬を使いたくない」と要望された場合、通常は食事管理や運動など生活習慣の改善で体重や数値のコントロールを図りますが、すべての方がその方法で良いかというと違います。数十キロ落とさないと標準体重にならないような方の場合、生活習慣の改善だけで体重や数値のコントロールを図るのは現実的とはいえません。自分の考えを押しつけるわけではありませんが、たとえ患者さまが希望していなくても薬を飲んだほうが良いという方には処方するようにしています。生活習慣病の治療で注意すべきことは合併症に進行させないこと。「信頼できる医療」をめざすためにも、適切な判断のもと治療を進めていくことが重要だと考えています。

専門の循環器疾患をはじめ幅広い病気に対応

現在はどのような患者さまからの相談が多いのでしょうか?

天野司院長 天野内科循環器科医院3

開業から20年以上たちますから、ご高齢の患者さまも多くなってきました。地域の皆さまからは「ちょっと調子が悪い」といったことでも気軽にご相談いただいていますし、時にはお子さまやお孫さんを連れていらっしゃる方もいるので一緒に診察するようにしています。内科、循環器内科、リハビリテーション科を掲げているので、風邪などの感染症から、頭痛、腹痛といった身近な症状、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、不整脈や動悸、息切れ、心不全、むくみなど、患者さまの訴えは多岐にわたります。このほか、当院ではリハビリテーション室を設置し、電位治療器を用いた電気治療法を施行しています。これにより全身の血流を促進し、不定愁訴などの緩和を図ります。膝や腰の関節痛を訴えて受診される方も少なくありません。加えて一般的な健康診断にも対応していますし、通院が難しくなった患者さまについては訪問診療を行っています。

先生のご専門の一つである不整脈についても教えてください。

不整脈は動悸や息切れ、胸の苦しさ、急変した場合には意識を失うといった症状がありますが、実際には無症状という方も少なくない病気です。安静時の脈は1分間に約60回くらいで、これが興奮時には倍の120回ほどにまで早くなります。その60〜120回の間であれば大きな問題はないのですが、1分間に150回を超えてしまう方や、脈が40回以下の方は治療が必要となります。ですが自覚症状がない場合もあり、なかなか診断が難しい病気です。不整脈が疑われるケースでは、24時間心電図をモニターして異常がないかを確認する必要があります。

不整脈はどのように治療するのでしょうか?

天野司院長 天野内科循環器科医院4

不整脈の原因はさまざまありますが、心筋梗塞や狭心症などの心臓疾患をはじめ、高血圧などの生活習慣病も要因として挙げることができます。基本的には薬物療法で対応していくのですが、だいたい頻脈性疾患で重症の場合だと心臓にカテーテルを通して原因部分を直接治療するカテーテルアブレーションを行ったり、徐脈性疾患の場合はペースメーカーを入れる治療を行ったりするケースもあるので、状況によっては大学病院などを紹介する場合があります。生活習慣の乱れに由来することもあるので、生活習慣病予防が結果として不整脈の予防につながります。

医師の力だけでは不十分。患者と協力しつつ真の治療を

高血圧症など生活習慣病の治療にも数多く携わっているそうですね。

天野司院長 天野内科循環器科医院5

高血圧症は一部の人に頭痛や嘔吐、鼻血などの症状を伴うことがありますが、約9割の方は自覚症状がないようです。通常は健康診断でその端緒が発覚するのですが、自宅で測ると正常値なのにクリニックなどで計測すると緊張して血圧が上がってしまうケースもあり注意が必要です。血圧だけではなく心電図を測るなどして実態をつかまなければなりません。細い毛細血管が通っている眼球に症状が出やすいので、そういったポイントからも判断することができます。放っておくと脳卒中や腎不全のリスクが高まるため、早めの治療が肝心です。本来であれば生活習慣を改善していくのが一番ではありますが、仕事が忙しい、仕事の付き合いがあるなど難しい面もあるでしょうから、薬を使いながらコントロールを図るのが良いでしょう。

生活習慣病に関しては病気になる前の予防も肝心になってきますね。

そうですね。基本的な予防策は食事と運動です。薬の服用を開始すれば、減薬はできても薬をやめることは難しいという方もいらっしゃいますから、予防という観点が重要です。標準体重をめざしましょうといっても、なかなか難しいものですし、あくまで目標として設定した上でできる範囲のことから始めるのが重要です。例えば私は毎朝30分ほど散歩をするようにしていますが、大きく生活習慣を変えるのは難しいため、そういった簡単にできることから習慣づけしていくことが大切です。食事に関してはご自身だけで改善することは難しいでしょうから、ご家族の協力も欠かせません。薬物療法については、私が日本東洋医学会漢方専門医の資格を持っているので、体がだるい、食欲がないなどといった症状を補うかたちで漢方薬を処方することもあります。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

天野司院長 天野内科循環器科医院6

生活習慣病をはじめとしたさまざまな病気は、私の治療だけでは不十分で、患者さまの協力が不可欠です。薬によって血圧や血糖などの数値のコントロールを図るという方法もありますが、それでは根本的な解決にはなりません。患者さま自身の良くなりたいという気持ちを応援するというのが私のスタンスです。患者さまが健康になる姿がやりがいですし、その姿を見れば疲れも吹き飛びます。当院では健康診断にも対応していますので、健康について気になることがある、何かしらの症状があるなど、お困り事がありましたら気軽にご相談ください。

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