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林 廣青 院長の独自取材記事

林整形外科医院

(福岡市博多区/福岡空港駅)

最終更新日:2021/10/12

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月隈団地バス停から徒歩1分。広い駐車場スペースを有し、複数のクリニックが並ぶ「つきぐまメディカルモール」内にあるのが、林廣青先生が院長を務める「林整形外科医院」だ。月隈エリアで他院と連携しながら地域完結型の医療を提供したいという思いを胸に、2012年に現在の場所に移転。手術室や入院病床などを備え、人工関節置換術などの病院で行うような手術も同院で対応している。またリウマチの早期発見・治療、手術後のリハビリにも力を入れている。「できなかったことをあきらめることなく、スタッフと一緒にできることを模索していく」というスタイルを大切にする同院。明朗快活な口調で地域医療への熱い思いを語る院長に、治療スタンスや今後の展望などを聞いた。

(取材日2021年2月16日)

他院と連携しながら、専門性の高い整形外科手術を提供

先生が整形外科の道に進んだきっかけなどからお聞かせください。

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私は台湾出身なのですが、産婦人科開業医の父の背を見て育ちましたから、やはり医療の道に進みたいと考えていました。高校時代にはラグビー部に所属し、骨盤骨折という大ケガを経験しました。実際に自分が治療を受ける中で、整形外科ならではの治療、とりわけ手術に興味を持ったんです。来日後、九州大学に進学し卒業後は国立福岡中央病院(現・九州医療センター)、福岡市立こども病院、原三信病院、北九州市立門司病院などで研鑽を積みました。しかし勤務医として働いていると、やはり時間に追われ、患者さん一人ひとりにじっくりと向き合って対応していくことが難しいと感じました。もっと身近に患者さんと関わりながら治療にあたりたい、という思いが強くなり、開業を決めました。

このメディカルモールには循環器内科、皮膚科など多くのクリニックと調剤薬局がありますね。

はい、恵まれた環境です。当初はこの月隈地区にあった岩永整形外科を2006年に継承しましたが、2012年に「つきぐまメディカルモール」に移転しました。この月隈エリアは福岡市の中心部からやや離れており、高齢者も多い地域です。実際に外来で患者さんと接するうちに、もっと患者さんが通いやすく、手術なども行える環境をつくりたいと考えたのです。クリーンルームの手術室では日帰り手術の他にも内視鏡手術や人工関節置換術などの難しい手術にも対応できますし、13床の入院ベッドも備えています。2020年1月~12月の間に人工関節置換術を32例、関節鏡下で行う手術は131例行いました。手術前にはモール内の内科で術前検査などをお願いしますし、患者さんの症状の変化や手術など必要があれば連携先のクリニック・病院と密に連携をとっています。

月隈エリアで、特に高齢の患者さんの治療が完結できるようにしたいと。

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高齢者にとって移動は負担のかかるものですからね。MRIの撮影が必要だと判断すれば、機器を保有する志免町の栄光病院や博多区の木村病院で行ってもらいますが、診断、手術、そしてリハビリは当院が行うという、各医療機関の役割分担を生かしたスタイルです。とはいえ近くには小・中学校、高校なども多く部活でケガをした学生さんもいらっしゃいますし、「祖母が通っていたので自分も」という若い方などもおられます。他にもホームページを見て来たという遠方の方や、前身であるクリニックからの患者さんもまだまだ多いですから、患者層はとても幅広いですね。

患者の背景を知ることで、続けやすいリハビリを提案

先生のご専門は膝の治療とリウマチだと伺いました。リウマチではどんな症状が受診の目安になりますか?

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関節や全身の痛み、倦怠感、こわばりなどです。リウマチの怖いところは、静かに、水面下で進行する点です。進行すると関節が破壊されてしまい、手が思うように動かせなくなったり、歩けなくなってしまいます。また内臓疾患をも生じてしまう点もリウマチの恐ろしいところです。現在ではリウマチの薬もどんどん開発されていますが、まずは早期発見、そして早期治療がリウマチ治療の大きなポイントです。リウマチは「治癒」ができない病気ではありますが、症状がおさまる「寛解」の状態はめざせるようになっています。それに早ければ早いほど、強い薬を使わずに済みますからね。

次に膝の治療ですが、リハビリとも密接に関わっていると感じます。

私は大学でも膝の研究をしていましたし、副院長は私の同級生であり、同じ膝を専門とした医師です。膝の相談だと「歩く時に痛みがある」といったものから、部活や事故などによる半月板損傷、靭帯損傷などまで幅広く対応が可能です。私が大切にしているのは、患者さんにも治療に一緒に参加してもらう点です。いくつかのクリニックを転々として当院にたどり着いた方もおられますから、治療には何が必要なのかをお話し、しっかりと納得してもらってから治療に臨んでもらうという点は、とても大切にしています。例えば風邪であれば、服薬と安静で基本は治るものですよね。しかし整形外科では物理的な疾患が多い、ということは回復には運動による治療、つまりリハビリが必要です。ご自宅などで行う運動もありますから、患者さんと一緒に治療するという意識はとても大切だと考えます。

患者さんのモチベーション維持のためにどんな工夫をされていますか?

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「いつ、これを必ず行ってください」というようなものではなく、「家事の間にこのような動きを取り入れてみましょう」「仕事中の姿勢を、気づいた時にはこうしてみましょう」といった、生活の中に取り入れやすいものから行ってもらうことが多いです。リハビリを特別なものと捉えるのではなく、あくまで生活の中の一部というところから意識をしてもらい、必要な動作をしっかり覚えてもらうのがポイントなのです。そうすれば、次に来院された時には「やってみましたよ」「できましたよ」と前向きになっていただけますし、そこで得た自信をもとに「では、次は回数を増やしてみましょうか」と少しずつ段階を上げることもできます。

医療・介護を通じ、地域医療の発展に貢献していく

それならば、患者さんもリハビリに取り組みやすいですよね。

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仕事や家事に追われてたまたまできなかったということもありますよね。そういう時に「できなくてすみません」と謝られることがありますが、できなかったこと自体は悪いことではないんです。どういう背景があってできなかったのか、どこにつまずいているのか、それならばどうリハビリを組み立てればいいのかを、スタッフも一緒に運動をしながら考えていく点が当院のリハビリの特徴です。リハビリは完全な治癒をめざすものではないですが、自分の体とどう付き合っていくか、QOL(生活の質)をどう上げていけるのかを、コミュニケーションを取り、患者さんの気持ちを重視しながら行っていくものだと考えています。

機械的にこなすのではなく、患者さんの心に寄り添うリハビリになっていると。

現在は理学療法士と作業療法士が合わせて11人在籍していますが、そういった工夫は、患者さんと一緒に運動するスタッフにある程度任せている部分もあります。スタッフの増加や電子カルテの導入などの変革がおこる中で、当院の特徴であるボトムアップ体質がつくられてきたと思います。私がすべてを指示するのではなく、スタッフが積極的に患者さんとコミュニケーションを図りながら、地域医療に貢献していく場所をめざしたいのです。その1つとして、退院してもすぐに日常生活に戻りにくい患者さんのために、在宅復帰のための充電期間としての住宅型施設を提供するなど、今後は医療だけでは完結できない介護の部分にも取り組んでいくつもりです。

整形外科としての強みを生かしながら、地域の患者さんのためにできることを模索していかれるのですね。

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やっぱり私たちの一番の原動力は、「ありがとう」「治りました」という患者さんの笑顔ですから。患者さんに喜んでもらえる環境をつくることが、私たちの大きな使命だと考えています。当院は決して大きくないクリニックですが、より良い環境づくりを通して、地域医療に貢献していきたいという気持ちは変わりません。私たちができることであればできる限りサポートしますので、少しでも気になることがあれば何でも構いません、ぜひ当院を訪ねてみてくださいね。

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