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荒牧 聡 院長の独自取材記事

荒牧産婦人科医院

(北九州市八幡西区/本城駅)

最終更新日:2026/10/16

荒牧聡院長 荒牧産婦人科医院 main

「産婦人科の医師として一番幸せを感じる瞬間です」。新しい命の誕生について満面の笑みで語るのは、「荒牧産婦人科医院」の荒牧聡院長。日本産科婦人科学会産婦人科専門医でもある。大学病院の産婦人科や総合周産期母子医療センターで研鑽を積んだ荒牧院長は、2021年に父である前院長からクリニックを継承。2026年春より麻酔分娩(無痛分娩)の開始に加え、産後ケアにも注力していると話す。また、これまでのキャリアを存分に生かすため、分娩だけでなく、PMS(月経前症候群)や月経困難症などの悩みや、おりものの異常、子宮および卵巣疾患、更年期障害など多岐にわたり診療にあたる。近年、「ここで誕生した赤ちゃんが自身の出産で来院されることが増えました」と目を細める荒牧院長に、これまでの経緯や診療内容について聞いた。

(取材日2026年6月18日)

大学病院や周産期医療専門施設での豊富な経験を糧に

まずはクリニックの歴史からお聞かせください。

荒牧聡院長 荒牧産婦人科医院1

1989年に父が開院したのが始まりです。当時、私は小学校3年生でした。医療が身近にある環境の中で育ちましたので、漠然とですが将来は医師になるのかなと思っていたような気がします。明確になったのは、大学への進学を考えた時ですね。父の影響が大きかったと思いますが、医師を志し産業医科大学の医学部へ進学しました。大学では友人との出会いもたくさんありましたし、大好きなバイクに乗っていろんな所へ出かけるなど、本当に充実した日々でした。卒業後の初期研修で各科を回ったのですが、最初は外科をめざしていたんです。ですが、産婦人科での研修で分娩に立ち会わせてもらったのがきっかけで気持ちが変わりました。赤ちゃんが誕生した時のお母さんの顔を見ると、感動して何とも言えない気持ちになりまして。それで産婦人科の医師になろうと思ったのです。

出産に立ち会ったことがきっかけだったのですね。

ええ。産婦人科は出産だけではなく手術もありますので、その技術も磨くことができると思ったことから、同大学の産婦人科に入局しました。若手の頃は一通り経験させてもらえるので、がんに関する領域にも携わらせてもらい、7年目以降は出産がメインの総合周産期母子医療センターで勤務しました。出産はそれぞれ違いますので、通常の出産からハイリスク出産まで実にさまざまな出産をサポートさせていただきましたね。中には命に関わるケースも。時にかなわないこともありましたが、とにかく母子ともに救いたいという一心で他の科の先生とも連携しながら臨んでいました。

出産前から他の科とも連携体制を整え、来るべき日に備えるケースも多かったとか。

荒牧聡院長 荒牧産婦人科医院2

妊婦さんの状態によって、麻酔科、ICUなど各部門の先生とも相談しながら、万が一救急搬送になっても搬送中に命を落とすことのないようチーム医療で取り組んでいました。大学病院は特にそれが求められる場所ですから、対応力もずいぶんと身についたと思います。そのようなキャリアを積んで、ここに戻ってきたのが2020年。その翌年に院長を継承しました。外来は今も父とそれぞれ担当する曜日を決めて診療を行っています。そして今年の4月から新たに常勤医師の内村貴之先生が加わり、さまざまなニーズに応えられる体制を整えました。

新しい命の誕生後は母親のメンタル面にも配慮を

診療は出産を中心に婦人科疾患まで幅広く対応されていると伺いました。

荒牧聡院長 荒牧産婦人科医院3

出産だけでなく、月経にまつわるお悩みからおりものの異常、性感染症、子宮や卵巣の病気、更年期障害まで幅広く対応しています。そのため、年齢も小学校高学年から70代くらいまで、さまざまな年代の方がおみえになりますね。学生の方はPMS(月経前症候群)をはじめ、修学旅行で生理にならないようにしたいという相談で親御さんと一緒に来院されることも。出産に関しては、やはり妊婦さんの年齢も年々高くなっているように感じます。初産の年齢も上がってきていますので、不妊のご相談もありますが、当院ではタイミング指導までで、それ以降の人工授精や体外受精などの専門的な不妊治療についてはご紹介という流れになります。

多くの出産に立ち会われていますが、麻酔分娩も開始されたそうですね。

ええ、一般的には無痛分娩といわれていますが、方法としては痛みを和らげるために麻酔を使用する麻酔分娩となります。無痛分娩と聞くと、痛みがまったくないというイメージが先行しがちですが、実際には痛みというか、強い圧迫感を感じる方もいらっしゃいますので、まったく痛みを感じないわけではありません。しかし、通常よりも痛みやご負担の少ない出産がめざせるので、これだったらもう一人産めると感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。患者さんのニーズも高かったので、安全性を向上するために内村先生にも常勤で来ていただき、ようやく実現しました。

では、出産後のフォロー体制についても教えていただけますか。

荒牧聡院長 荒牧産婦人科医院4

2026年の春から出産後のフォローがしっかりできるように、産後2週間健診を手厚くしました。出産から2週間後に行う健診になるのですが、当院では助産師や看護師が一人あたり40分前後時間をかけてお話を聞かせていただき、お母さんの悩みや苦しさをすくい上げられるようにしています。地域の保健師さんと連携し、状態によっては宿泊型のケアを行うことも。この2週間健診で、お母さんのご不安やお悩みに気づくことで、産後うつのような症状にも、早期に対処できると思っています。ですから2週間健診を行う意義を強く感じています。一番大事なのは、そのままにしないこと。ご自身がうつ症状に気づいていないこともあるため、患者さんのちょっとしたサインも私たちが見落とさないように努めることが重要だと思っています。

未来へと続く新たな命をつないでいきたい

婦人科診療に関してはいかがでしょう。

荒牧聡院長 荒牧産婦人科医院5

月経困難症の方が多いですね。診療の流れとしては卵巣腫瘍や子宮内膜症などがないかのチェックをした上で、患者さんの状態によって痛み止めの処方や低用量ピル、漢方薬を取り入れるなど、各アプローチで改善をめざします。40代から50代の方は更年期障害を訴えて来られる方が多く、症状はイライラする、気分の落ち込み、めまい、ホットフラッシュなどです。血液検査をしてホルモン値を確認することもあるのですが、私はご本人が困っている症状を重視しています。というのも、更年期のホルモン値というのは、波がうねるように上がったり下がったりするのが特徴のため、来院時の血液検査が基準値であっても更年期障害ではないと言いきることができないのです。まずは症状の軽減をめざします。

子宮頸がん検診の受診も呼びかけているそうですね。

はい。子宮頸がんの定期検診をお勧めしています。早期発見が大事ですから、他の症状で来られた方にもお声がけしています。当院に限らず、会社や自治体の検診を必ず受けてくださいといったアナウンスを実施しています。子宮頸がんで若くしてお亡くなりになられた方も見てきただけに、検診を受けることでご自身の身を守っていただきたいという想いがどうしても強くなるんです。検診がきっかけで救われる命もあるということを多くの方に知っていただきたいですね。中高生の月経のご相談も多いのですが、内診があるのではと、受診するまでに時間がかかったという声を聞くことも。当院は学生の方の内診は基本的に行っておりませんので安心していらしてください。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

荒牧聡院長 荒牧産婦人科医院6

産婦人科は受診のハードルが高いと思われがちですが、最近はブライダルチェックで性感染症の確認を希望される方もいらっしゃいますし、以前に比べると通いやすくなっている印象を受けます。それだけご自身の体に関心を持っている方が増えたのでしょう。非常に良いことだと思います。おりもののにおいやかゆみが気になるという場合は、細菌性膣炎やカンジダ症の場合もありますので、早めに受診してください。近年、自分がここで生まれたからと当院での出産を希望される方も増えてきました。父が取り上げた赤ちゃん、そしてその子の出産を私が、というように、今後も未来へと続く新たな命をつないでいけたらうれしいですね。また、当院は1年後くらいに移転の準備を進めています。建物も新しくなり、より安全に配慮したお産や診療体制、そして快適な空間をご提供できると思いますので、完成を楽しみにお待ちください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

低用量ピル/3300円
アフターピル/1万2000円
ブライダルチェック/5000円~(検査内容により異なる)