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初期症状に乏しい慢性腎臓病は
専門の腎臓内科で全身管理を

かわい腎臓内科・泌尿器科クリニック

(北九州市小倉北区/旦過駅)

最終更新日:2024/10/09

かわい腎臓内科・泌尿器科クリニック 初期症状に乏しい慢性腎臓病は 専門の腎臓内科で全身管理を かわい腎臓内科・泌尿器科クリニック 初期症状に乏しい慢性腎臓病は 専門の腎臓内科で全身管理を
  • 保険診療

新たな国民病として知られつつある慢性腎臓病。腎臓は沈黙の臓器といわれるように、初期症状に乏しいのが特徴だ。「かわい腎臓内科・泌尿器科クリニック」の川井康弘副院長は、これまで腎臓内科を専門に研鑽を重ねてきた腎臓疾患に関するエキスパート。「腎臓の役割は、血液をろ過して体内の不要な水分と老廃物を尿として排出することですが、何らかの原因によりその機能が低下すると、慢性腎臓病へとつながります」と話す。さらに、尿を作るのみならず、血圧調整やミネラルバランスの維持、造血ホルモンの分泌など、腎臓は数多くの大事な役割を担っているため、全身を診ることができる腎臓内科での受診が必要となる。そこで、腎臓領域だけでなく、日本内科学会総合内科専門医でもある川井副院長に、慢性腎臓病に至るプロセスや治療法を聞いた。

(取材日2024年9月19日)

腎臓は沈黙の臓器、初期症状に乏しい新たな国民病といわれる慢性腎臓病は、専門性の高い腎臓内科へ受診を

Q慢性腎臓病とは、どのような疾患なのでしょうか?
A
かわい腎臓内科・泌尿器科クリニック 腎臓疾患を専門とする康弘先生

▲腎臓疾患を専門とする康弘先生

血液検査のクレアチニンという筋肉での老廃物、及び、年齢、性別から計算される値であるeGFR値が低下し60未満となった場合や、尿検査で尿タンパクが出るなどの異常が3ヵ月以上続いた場合に診断されます。腎機能障害と聞くと人工透析をイメージする方も多いと思いますが、そうならないための早期発見、つまり軽微な異常を早期に見つける必要性があります。年を重ねるほど腎機能は低下していきますが、年齢以上の低下に注意が必要です。慢性腎臓病は、高血圧症、糖尿病などの生活習慣病が発症要因になることが多く、心筋梗塞や脳卒中といった心血管疾患につながる危険因子であることもわかっているため、生活習慣の改善も重要です。

Qステージが進行するにつれて現れる症状があれば教えてください。
A
かわい腎臓内科・泌尿器科クリニック 同院では、18時以降の夜間透析にも対応している

▲同院では、18時以降の夜間透析にも対応している

初期の場合は無症状のことがほとんどですが、腎機能の低下が進行すると、むくみ、かゆみ、倦怠感、貧血、食欲の低下、吐き気といった症状が出てきます。これらの症状が出てきたときは、すでに進行している状態であることが多いです。さらに進行すると、肺に水がたまり、息苦しさを伴うことがあり、透析が必要となります。慢性腎臓病は高血圧症や糖尿病と関連が多いですが、どちらの病気も病状が進むまでは自覚症状が少ないため、知らずに進行しますし、放置しやすいと考えられます。つまり、症状のみで診断することは難しいのが慢性腎臓病の特徴ですので、定期的な検査が重要と考えられます。

Qどのタイミングで受診すべきなのでしょうか?
A
かわい腎臓内科・泌尿器科クリニック 血液検査や尿検査を行い、数値を確認

▲血液検査や尿検査を行い、数値を確認

血液検査での軽微な腎臓機能の低下を、今ではしっかりとすくい上げる健診システムが整っております。それだけ、社会的にも慢性腎臓病予防に注力しています。そして、元来行われてきました健診での尿検査も日本の誇るべき優れたシステムです。また、かかりつけ医で行われた採血でも腎機能を測定することは多いと思います。重要なことは健診や検査で指摘された異常を放置しないことです。自覚症状がなくとも血液検査から初期の段階での異常がわかりますし、早期に改善に向けた策を講じることが可能です。定期的に健診を受け、eGFRの値が60未満の場合や、尿検査異常が出現する場合は腎臓内科へ早めの受診を心がけてください。

Q放置すると、どのようなリスクが高まりますか?
A
かわい腎臓内科・泌尿器科クリニック 旦過駅から徒歩4分というアクセスのよい場所にある同院

▲旦過駅から徒歩4分というアクセスのよい場所にある同院

適切な治療を受けずに放置してしまうと、症状がなくとも徐々に進行し、最終的には腎機能が完全に機能しなくなったり、心血管疾患を引き起こしたりと、命を落とすリスクが高くなります。慢性腎臓病は進行するまで自覚症状に乏しいことから、症状が出た時にはかなり進行している状態であることが少なくありません。そして、最終的には透析療法が必要となります。腎機能が正常の10~15%以下になると、透析や腎移植を検討しなければならず、日常生活にもかなり支障が出ます。透析が必要な末期腎不全の段階で、透析治療を受けないでいると、肺に水がたまって呼吸困難や心不全を起こし、命の危機にさらされることになります。

Qこちらでは、どのように治療を進めていくのでしょう。
A
かわい腎臓内科・泌尿器科クリニック 地域のかかりつけ医として、不安を払拭していく

▲地域のかかりつけ医として、不安を払拭していく

まず、生活習慣に関わりが強い慢性腎臓病なのか、糸球体腎炎のように感染や遺伝、自己免疫疾患などの原因で発症しているものかを見極めます。エコー検査も行い、泌尿器科疾患がないかも確認します。その結果次第で治療内容が変わってきますので、原因を調べることが非常に重要です。慢性腎臓病の原因を調べるための手段として、腎臓に直接針を刺して組織を調べる腎生検という検査もありますが、その検査を実施すべきか、経過を見るべきかの判断も行います。当院には、腎臓疾患が専門の私、泌尿器科が専門の父がいますので、両方向から診療できるのも大きな強みです。原因に合ったお薬、もしくは生活習慣の改善で治療を行っていきます。

ドクターからのメッセージ

川井 康弘先生

糖尿病だけでなく、さまざまな疾患が原因の慢性腎臓病に対し薬物治療を行える時代になりました。一方で、薬物治療の効果が限定的な、高齢に伴う動脈硬化が原因の腎硬化症が近年増えてきています。さらに増加の一途をたどるであろう高齢による腎機能障害にどう向き合っていくかが、今後の課題ですね。高血圧の方は生活習慣の改善が重要な鍵となります。減塩などの食事管理や運動といった生活習慣の見直しで悪化防止を図りましょう。また、健診での腎機能の数値をご自身で把握しておくことも大事です。もちろん万が一透析が必要になっても、当院は来年中により安全管理にこだわった透析フロアのある建物に改築予定ですので、安心して来院ください。

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