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西原 淳 院長の独自取材記事

西原耳鼻咽喉科

(伊予郡松前町/岡田駅)

最終更新日:2021/10/12

西原淳院長 西原耳鼻咽喉科 main

国道56号から少し入った住宅街にある「西原耳鼻咽喉科」。伊予鉄道郡中線岡田駅からも徒歩3分と、車・公共交通機関ともにアクセス良好だ。院長の西原淳先生は、培ってきた経験と技術を生かした処置や外科的治療を得意とし、小さな子どもから高齢者まで、幅広い年代の耳・鼻・喉の悩みに応えている。抱えている症状や悩みをできる限り早く和らげるために、一人ひとりの症状に応じたスピーディーな診療を展開。「風邪の症状は耳鼻咽喉科の出番。ちょっとしたことでも気軽に来ていただきたい」と話す、患者想いの西原先生。開業から四半世紀を超えた今だからこそ聞ける、先生の耳鼻咽喉科医師としての想いを聞いた。

(取材日2019年9月26日)

地域の人々が通いやすいクリニックをめざす

クリニックのコンセプトと患者さんの層をお教えください。

西原淳院長 西原耳鼻咽喉科1

今から30年ほど前、私が開業する前はまだ耳鼻咽喉科の開業医は松山市中心部にあるくらいで、少し離れた場所には少なかったんです。そのため、松山市郊外や松前町、伊予市などの方は通院するのも大変だったようです。そんな背景もあり私は松前町に開業したのですが、コンセプトとしては、子どもから高齢者の方まで、いろんな年代の人が集まって、何でも言いやすいクリニック。耳・鼻・喉のトラブルは何でも診ますという姿勢で臨んでいます。当院に来られる患者さんで圧倒的に多いのはお子さん。子どもは、鼻の症状から中耳炎になる可能性が非常に高いのです。鼻から風邪がはじまり、鼻の奥で炎症が起こると黄色い鼻水が出る。そうなると黄信号。鼻から耳へ菌が移り、中耳炎を引き起こしてしまうことが多いのです。

どのような治療を行っていますか?

中耳炎も、年齢を問わず患者さんが多い副鼻腔炎も、中途半端な症状で放置してしまうと慢性化するので、しっかり治すことが重要です。鼻水がなかなか止まらず黄色の鼻水となったり、頭が重くなってきたら副鼻腔炎の疑いがあります。喉の痛みが強く、悪化すると喉頭蓋炎(こうとうがいえん)という重症の病気にかかっている可能性もあります。このような病気は一部ですが、風邪でも侮れません。私たち耳鼻咽喉科の医師は、そのような症状に対して、しっかりと患部を拡大鏡や内視鏡などで覗いて確認し、痛みや不快感を和らげるために適切な処置を施しながら、治療を進めていきます。お薬をお出しするだけでなく、鼻水を吸引したり、耳を掃除したり、患者さんのトラブルにできる限りその場の処置でお応えできるのは耳鼻咽喉科ならではではないかと思います。

患者さんに多い症状はありますか?

西原淳院長 西原耳鼻咽喉科2

鼻水が出る、喉が痛いなどの風邪からくる症状。それからアレルギー、花粉症ですね。特に2~4月は花粉症の患者さんが多いです。花粉症は薬物療法が主ですが、大切なのは早めの服用。症状の出始めの2月から飲むことをお勧めしています。早い目の内服でひどくなるのをある程度予防することができます。症状がひどくなってからでは、いくら強い薬を飲んでも効果が得られない場合もありますので。また、近年注目されている、スギやダニアレルギーに対する舌下免疫療法も導入しています。これは、シーズンオフから薬の服用をスタートして、最低でも2~3年くらいは1日1回の服用を続ける必要があります。期待される効果が感じられるまでには、半年ぐらいから次のシーズンなど、個人差があります。

患者の悩みを取り除く、スピーディーな治療を

先生が医師を志し、そして耳鼻咽喉科を選んだ理由とは?

西原淳院長 西原耳鼻咽喉科3

私は子どもの頃から星や空に興味がありました。それで自然科学やパイロットに憧れた時期もありましたが、具体的に将来を考えたとき、理系の自分としては、医学の道に進めばいろんなことが学べるかなと、そう考えたのが医師を志したきっかけです。耳鼻咽喉科を選んだ理由ですが、基本的に耳鼻咽喉科って、切って治す外科的処置が中心なんです。耳や鼻をはじめ、目と脳を除く首から上の頭頚部の病気は耳鼻咽喉科の領域となります。私は細かいことをするのがどちらかというと得意だったので、手先の器用さを生かせればと思いました。加えて、耳鼻咽喉科は風邪の症状についても診ることが専門です。外科から一般的な生活に関わることまで、偏らず全般的に携われる点も魅力に感じました。

診察の際に心がけていることを教えてください。

鼻や耳の中はなかなか自分では見えず不安になることも多いと思いますから、まずは患者さんの訴えをしっかりお聞きし、顕微鏡やカメラで覗いて今の状況をわかりやすくご説明します。そして治療の目安をお伝えすることを大切にしています。特に小さなお子さんは自分で症状を伝えることができないので、お母さんへは特に丁寧に説明することを心がけています。「お子さんは中耳炎を起こしやすいので、黄色い鼻水が出たら要注意ですよ」とお伝えすると、お母さんも日頃から注意深くお子さんの様子を見てくださるようになります。中耳炎は0~2歳頃から発症する子どもが多いですが、生後1週間で「鼻水が出始めたんだけど……」と来院される方も。実際に生後2週間で中耳炎になっている赤ちゃんもいますので、気になったら耳鼻咽喉科への受診をお勧めします。

特に力を入れられている治療はございますか?

西原淳院長 西原耳鼻咽喉科4

中耳炎って、繰り返したり、なかなか治らなかったりというお子さんが多いので、しっかり治してあげたいです。薬に頼るだけでなく、鼓膜切開や、鼓膜にチューブを入れることで鼓膜の奥にたまる液を排出させて、中耳炎の再発を抑えていきたいですね。本当に困っているお子さんには、少しでも早く中耳炎から解放してあげたいと思っています。チューブの挿入術は細かな作業となりますが、長年経験してきましたから、自信を持って取り組んでいます。大きな病院などでは全身麻酔をすることが多いですが、当院では外来の局所麻酔で行っています。

耳・鼻・喉をはじめ幅広い症状に対応する耳鼻咽喉科

今後の展望についてお聞かせください。

西原淳院長 西原耳鼻咽喉科5

私も還暦を迎えましたが、80代で現役の先生も多くいらっしゃいます。愛媛県の耳鼻科は私たちの年代で開業した先生が多いのです。ということは60歳前後の先生が中心となっています。私も新しい知識を取り入れて、これからも頑張っていこうと思っています。26年開業医としてやっていると、当時通っていたお子さんが、お母さんになって子どもを連れて来られるということも増えました。感慨深いものもありますし、時の流れを感じますね。

お忙しい毎日だと思いますが、オフタイムの過ごし方を教えてください。

学生時代はバンドをやっていたので、医師になってからも医師仲間とスタジオに集まって練習したり、忘年会などで披露したりしていたのですが、なかなかスケジュールが合わなくてお休みしています。ここ数年の趣味としてはカメラです。被写体は風景が多いですが、昔憧れた飛行機を撮りに行くこともありますよ。休みの時には散歩がてら重信川あたりまで足を延ばして、シャッターチャンスを狙っています。特に真冬は北風の影響でかなりすれすれを通ることがあり、飛行機のおなかを真上に見上げ、着陸態勢で車輪が出る瞬間を見られるときも。当院のある付近は飛行機を撮るにはいい場所ですよ。

最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

西原淳院長 西原耳鼻咽喉科6

耳鼻咽喉科は、一般の人には少しハードルが高い印象があると思います。耳鼻咽喉科という名前がちょっと硬いからかな(笑)。でも風邪というと耳・鼻・喉の症状が出ますから、まさに耳鼻咽喉科の守備範囲。甲状腺やリンパ節まで全体的に診た上で、専門性の高い治療を進めていきます。なので、耳・鼻・喉の調子が悪いときにはいつでも気軽に来ていただきたいですね。耳あかがたまっている、聞こえが悪い、鼻水が出る、めまいがする、顔がしびれるなど、言い出したらきりがないほど、いろんな症状に対応していますので、気づいたときに来ていただけたら。早期に専門的な治療を受けることが一番です。「風邪こじらせたかな?」というときは、ぜひ耳鼻咽喉科にご相談ください。

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