平田 哲 院長の独自取材記事
平田内科 消化器・糖尿病内科
(大洲市/伊予大洲駅)
最終更新日:2026/06/10
愛媛県大洲市で約30年にわたり地域医療を支えてきた医院が、代替わりを機に「平田内科 消化器・糖尿病内科」として新たなスタートを切った。院長の平田哲先生は、地域の人が気軽に相談できる“身近なかかりつけ医”として、日常の体調不良から生活習慣病まで内科全般の相談窓口となることを大切にしている。クリニックは全面的なリニューアルを行い、院内を明るく温かみのある空間へと生まれ変わらせた。消化器や内視鏡、糖尿病の専門家として専門性の高い医療にも精通している平田院長。苦痛の少ない胃カメラ・大腸カメラや、生活の質を第一に考える糖尿病診療に対応している。「まずは相談してみようか」「受診するたびに安心できる」――そんな地域に優しく寄り添う医療をめざす平田院長に話を聞いた。
(取材日2026年5月18日)
これまでもこれからも、変わらぬ安心を地域に届けたい
お父さまからクリニックを継承されるにあたり、大切にされていることは何ですか?

父は30年前に開業しましたが、外科医でありながら広く内科一般も診てきました。当院には長年通ってくださる患者さんもいらっしゃるので、代替わりしても「大きな変化がないように」ということを一番に意識しています。今までどおりの安心できる受診スタイルをベースに、私の専門である胃カメラ・大腸カメラや糖尿病診療をプラスしていくというスタンスです。
クリニックのリニューアルに込めた思いを教えてください。
はい。院内を全面的に改装し、壁紙や床材を新調しました。昔ながらの金属製の窓枠には木目調のシートを貼るなどして、温かみのある雰囲気に仕上げています。照明もLEDに変え、院内が非常に明るくなりました。患者さんが来院された際に、少しでも緊張が和らぎ、ほっとできるような優しいクリニックをめざして空間づくりにこだわりました。
大洲という地域において、どのような役割を果たしていきたいですか?

大洲や南予地域は都市部と違い、医療機関の選択肢が多くありません。そのため、専門分野に特化するのではなく、「内科全般のあらゆる症状を診る窓口」としての役割が地域医療において一番重要だと考えています。「熱が出た」「腰が痛い」「だるい」など、どんな些細な症状でも気軽に相談してほしいですね。もちろん消化器症状や健診での異常などにも幅広く対応します。CTやMRI検査なども連携している病院で速やかに行うことができますし、必要に応じて大洲周辺や松山の基幹病院にご紹介することで、患者さんをサポートする体制を整えています。
患者の安心と、前向きな一歩につながるような医療
医師を志したきっかけや、消化器分野を選ばれた理由は何でしょうか?

医師をめざした理由は、父の影響が大きいです。消化器の道へ進むことも自然な流れでした。関東や広島などの基幹病院で消化器病や救急の診療に携わった後、長く患者さんと関わる慢性疾患にも関心が生まれ、糖尿病診療にも取り組むようになりました。愛媛へ戻ってからも、松山や大洲で内科一般、消化器、糖尿病を中心に診療させていただきました。
これまでのご経験の中で、特に心に残っているエピソードはありますか?
振り返ってみると、医師として多くのことを考えさせられ、今の診療につながっている経験ばかりです。中でも特に忘れられないのが、最も長く入院治療を担当させていただいた、仕事に情熱を注がれていた働き盛りの患者さんです。重篤な疾患を抱え、大きな治療の機会を待たれていたのですが、残念ながらその願いはかないませんでした。懸命に生きようとされた患者さんの姿を思い出す度、医師としての責任の重さを深く考えさせられます。
そのご経験は、現在の先生の診療スタイルにどう影響していますか?

その経験を通して、患者さん一人ひとりにしっかり向き合うことの大切さを、改めて強く感じるようになりました。だからこそ診察室では、患者さんのこれからの人生を見据えながら、受診したことが「前向きな一歩」につながるような医療を提供したいと考えています。病気の小さな兆候も見落とさないよう努め、常に適切な診断を追求する姿勢を何より大切にしています。また、ただ病気を診るだけでなく、「ここに来て良かった」「相談できて安心した」と感じて笑顔で帰路についていただけるよう、これからもお一人お一人に丁寧で温かい診療を心がけていきたいです。
専門性を生かし、より良い人生を楽しむための支援を
今後さらに力を入れていきたい検査や診療について教えてください。

内視鏡検査については、当院では鼻から挿入する胃カメラを採用し、大腸カメラでは寝ている間に楽に受けられるよう鎮静剤を使用することで、極力苦痛の少ない検査をめざしています。さらにAI(人工知能)を用いた病変検出システムも導入し、病変の見落としを防ぐサポートに役立てているほか、日帰りでの大腸ポリープ切除にも対応しています。また、糖尿病診療に関しても、これまでの経験を生かして専門的なアプローチを行っています。腕にパッチを貼って日々の血糖値を確認できる機器を導入しており、患者さんが主体的に血糖コントロールに関わっていただけるよう取り組んでおります。今後は合併症の知識を深めるツールなども充実させていきたいと考えています。
糖尿病など、長く付き合う慢性疾患の治療で大切にしているスタンスは?
糖尿病治療の目的は、単に数値の改善を図ることではなく、「患者さんができるだけ不自由なく、その人らしい生活を長く送れるようにすること」だと考えています。治療のために我慢ばかり強いられることのないように、生活の質とのバランスを大切にしながら、患者さんが無理なく継続できる「支援」を心がけています。そのため、当院では「チーム医療」を何より重視しています。長年地域医療を支えてきた当院の看護師たちも、自ら勉強会へ足を運び、専門的な資格取得をめざして積極的にスキルアップに励んでくれています。医師の診察時間だけでは拾いきれない日々の悩みや細かな生活背景も、経験豊富な看護師がじっくりとお話を伺い、クリニック全体で共有します。スタッフ一丸となってサポートすることで、患者さんが一人で思い悩まず、前向きに治療を続けられるよう温かく伴走していきます。
最後に、読者の皆さまや受診を迷っている方へメッセージをお願いします。

「熱が出た」「だるい」「ご飯が食べられない」「最近太ってきた」など、どんな些細な不調でも全く構いません。日々の忙しさの中で「こんなことで病院に行ってもいいのかな?」と遠慮してしまう方もいらっしゃいますが、ご自身の体を後回しにせず、まずは気兼ねなくご相談にいらしてください。地域の身近なかかりつけ医として、皆さんの不安を受け止める「最初の窓口」になることが私たちの大きな役割です。診察や検査の結果「異常なし」とわかれば、それが何よりの安心材料になりますし、万が一病気が隠れていたとしても、早く見つけることができれば体への負担は抑えられます。もし専門的な治療が必要な場合は、適切な基幹病院へスムーズにおつなぎする“道しるべ”にもなります。皆さんがこの先もずっと笑顔で豊かな日常を送れるよう、健康を守る「一番の味方」として末永くサポートさせていただきます。

