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藤東 淳也 院長の独自取材記事

産科・婦人科 藤東クリニック

(安芸郡府中町/天神川駅)

最終更新日:2021/10/12

藤東淳也院長 産科・婦人科 藤東クリニック main

広島県府中町の「産科・婦人科 藤東クリニック」は、JR山陽本線天神川駅から徒歩8分の場所にある。分娩・婦人科疾患の手術・入院の設備や先進の医療機器を備えている。分娩に対応できる医療機関が減っている中で、町内だけでなく遠方からも患者が通っているという同クリニック。多くのスタッフをまとめる藤東淳也(ふじとう・あつや)院長は「出産は不安なことも多く、ちょっとしたことでも相談できる場所が必要。産んだら終わりではなく、1人で悩む妊婦さんの力になりたい」との思いでクリニックの運営や診療にあたっている。東京医科大学を卒業後、県立広島病院などで研鑽を積み、その経験を生かして婦人科疾患の治療にも尽力。地域の女性を支えている藤東院長に詳しく話を聞いた。

(取材日2020年10月6日)

個々に応じた治療で地域の女性をサポート

先生が院長になられた経緯と、クリニックへの思いをお聞かせください。

藤東淳也院長 産科・婦人科 藤東クリニック1

2010年にこの場所に移転し、私が院長になって再スタートしましたが、開院は1928年で祖父の代から3代続いているクリニックです。父が院長をしている時も自宅兼クリニックという環境で育ったので、医師という仕事は身近で自然に医師をめざすようになりました。東京医科大学医学部に進学し、卒業後しばらく大学病院で勤務した後に広島に戻ってきて、県立広島病院婦人科部長などを務めた後当院を引き継ぎました。建て替えについては、明るく開放感があって、気軽に通ってもらえるクリニックにしたいと考えたんです。広島の人には穏やかな面があるし、最近は豪華なホテルのような産科もはやっているけれど、できる限りゆったりとした気持ちで安心して通うことができる、親しみやすいクリニックにしたいと思いました。

では、地域の方が多く通われているのですね。

藤東淳也院長 産科・婦人科 藤東クリニック2

府中町は広いですし、かなり遠方からも来てくださっていますよ。時代の変化で、やはり分娩を扱うことは大変なのですが、スタッフの力でなんとか続けています。出産や子育てで忙しい女性をサポートし、その健康を守っていくことが私たちの使命だと思って。もちろん分娩だけでなく、婦人科の患者さんも多いです。婦人科にかかられていた方がお子さんを授かって産科に来られたり、うちで出産した方が婦人科にも通われるようになったり。祖父の代からやっていますので、うちで産まれた方のお子さんもここで出産し、その子もまた……ということもあります(笑)。

クリニックのモットーはどんなことですか?

一人ひとりを大切にするということです。患者さんはそれぞれ思っていることが違いますし、出産にしても妊娠中まったく同じ経過をたどる人はいません。医学的にある程度確立されたことを誰にでも同じように伝えるのは大事なことですが、その中でちょっとした個々の違いを理解して、それぞれ適切な対応ができるようにスタッフ一同で努めています。「産婦人科」とせずに「産科・婦人科」と標榜し、診察室を分けているのも、患者さんが違和感を持ったりつらい思いをされたりしないようにするためです。婦人科には生理不順や更年期障害など一般的な疾患で多くの方が通っておられます。30代・40代は子宮筋腫や子宮内膜症の方が多く、お仕事上重要なポジションに就いていらっしゃる場合もあるし、家族のことでお忙しい場合もあります。通うのが大変な方にも気軽に相談してもらって、少しでもつらい症状を軽くして差し上げたいと思っています。

コミュニケーションを大切にする診療を心がける

スタッフの方もたくさんいらっしゃるのでしょうね。

藤東淳也院長 産科・婦人科 藤東クリニック3

産科・婦人科の医師が5人と小児科・麻酔科・眼科の非常勤医師、産科・婦人科には女性医師が3人います。やはり女性医師の診察を希望される患者さんもいらっしゃいますね。ただ完全な担当制というわけではなく、曜日や時間で担当が決まっています。看護師は36人、助産師は19人で外来を担当している助産師が8人です。他に、外来担当・病棟担当それぞれの看護師やレストランの料理長とスタッフ、事務職など数多くのスタッフが働いています。数が多いからこそ、よりしっかりしたコミュニケーションが必要です。スタッフ同士も、患者さんとも、人と人とのコミュニケーションを大切にすることが良い医療の基本です。特に助産師や看護師には、患者さんの思いをくみ取れる話しやすい存在でいてもらいたいと思っています。

助産師が担当する外来ではどのようなことを行っているのですが?

藤東淳也院長 産科・婦人科 藤東クリニック4

妊娠期間中に助産師との相談を行っていただく機会を設けています。基本の妊婦健診は医師が行いますが、助産師の外来は一人ひとりにたっぷり時間を取れます。出産までに皆さん1回は訪れてみてほしいというスタンスでお勧めしています。医師には話しづらいことや、ちょっとした心配事を相談していただけると、それが不安の解消につながります。最近は新型コロナウイルスの感染防止のため、余計に妊婦さんが孤立しがちです。出産への不安もあるでしょうし、産んでからの大変さも一人で抱え込んでしまわないようにしたいと考えています。マタニティーヨガやマタニティーフラへのお誘いなど、患者さん同士がつながるきっかけづくりのお手伝いの意味もあります。

超音波検査で得た映像をスマートフォンで見ることができるそうですね。

妊婦健診時に4D超音波画像診断装置を用いて、ご家族にも赤ちゃんの映像をご覧いただいています。最近は新型コロナウイルス感染防止のため、旦那さんが健診に一緒に来られないことも増えています。父親は何か資料がないと、なかなか実感が湧かないと思うんです。実は私自身、産婦人科の医師であっても、妻が妊娠している時に父親になるということがピンとこなくて(笑)。だから視覚で伝えられるように、スマートフォンのアプリで映像を見られるようにしました。少しでも携われる機会があれば、夫婦で一緒に子育てしやすくなるでしょうから。

ゆったりくつろげる環境での自然分娩を応援する

施設・設備面について詳しく教えてください。

藤東淳也院長 産科・婦人科 藤東クリニック5

明るくオープンなクリニックでありたいから、外観はガラス面を多くしました。外から中の階段が見えてしまうため、最初はプライバシーを考慮して閉じる仕様にしていたのですが、入院患者さんから「明るいほうがいい」と要望があり、結局今の仕様になりました。診察室は、産科・婦人科ともに音が外に漏れないよう、完全個室にしています。設備については、先ほど話題に出ていた4D超音波画像診断装置で赤ちゃんをシャープな映像で見ていただけることや、婦人科の内視鏡手術やがんの早期発見のための医療機器など、患者さんに安心していただけるような環境を整えています。また、レストランも併設しています。頑張って出産した後、退院後も慣れない子育てで大変なのだから、せめて入院中はお食事を楽しんでいただきたいと思っています。

ところで、先生は休日どのようにお過ごしですか?

藤東淳也院長 産科・婦人科 藤東クリニック6

旅行が趣味だったのですが、ここ最近は長い休みが取れないので行けなくなってしまいました。家では子どもとゲームなどをして、よく一緒に遊んでいますよ。読書も好きで、作家を決めて、その作家の作品を次々に読んでいくんです。空いた時間に少しずつ読み進められるし、その作家のことがわかってくるのも面白いですよ。ある程度読んだら、次はどの作家にしようかと考えて……。今はそんな楽しみ方をしています。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

やはり一番は分娩のできるクリニックを長期的に継続していくことです。これからも今までどおり自然分娩を基本に、お子さんを安全に産めるようにサポートしていきたいと思っています。ただその中で、20代・30代の女性のライフスタイルや生活に合わせて、当院も変わっていかなければいけません。例えば最近、女性スタッフからの提言をきっかけにホームページにチャット機能を入れました。問い合わせメールは敷居が高いようだから、気軽にわからないことを聞けるようにしたほうがいいと言われて、自分でチャットのシステムをつけました。幸い若い女性スタッフがたくさんいますから、彼女たちの意見を聞きながら、常に地域の方から頼りにされるクリニックでありたいと思います。

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