秋本 修志 院長の独自取材記事
秋本外科クリニック
(広島市南区)
最終更新日:2026/04/21
広島市南区東本浦町の閑静な住宅街。広電バス4番線「邇保姫神社入口」近くの邇保姫神社の鳥居の正面にあるレトロな趣の建物が、「秋本外科クリニック」だ。外科、整形外科、内科、胃腸内科、リハビリテーション科と幅広く対応する同院は、先代院長であり、現在は理事長を務める秋本尚孝先生が開業して以来、30年以上地域住民の健康を支え続けてきた。現在は、息子である秋本修志先生が2代目院長を務めている。地域のかかりつけ医として、さまざまな疾病を抱える患者に対応する一方で、新たに臓器移植手術を受けた患者のフォローアップを行う外来を開設した。また、訪問診療や往診にも力を入れるなど、精力的な医療を展開している。「困った時は秋本へ」と言われるクリニックにするのが目標という修志院長に、その思いを聞いた。
(取材日2026年3月11日)
地域のかかりつけ医として、幅広く何でも診る方針
これまでのクリニックの歩みについて聞かせてください。

初代院長である父が、この地で1990年に開業しました。地域に密着したクリニックとして、30年以上続いており、私が2代目院長を受け継いだのが2023年です。診療科目は開業当時から基本的には変わりませんが、就任してから専門である臓器移植を受けた方のフォローアップを行う外来や、訪問診療などを追加しました。当院に戻ってくるまで、私は病院勤務で消化器外科や臓器移植外科を専門にしてきたので、そのスキルを地域の方々に還元できればと考えたのです。勤務医時代から、いずれここを継ぐという思いは漠然とありましたが、具体的に決めていたわけではありませんでした。父も高齢になってきたことから、実家に戻り継承することを決意したというわけです。現在は親子2人で外来診療を行っており、上部消化管内視鏡検査やエコー、血液検査などの一般的な検査にも対応しています。
どのような患者さんが多いのですか?
近隣の方が主ですね。内科疾患の方や、膝や腰が痛いといった整形外科疾患の方、外科的処置が必要な方、風邪をひいたという方などさまざまです。ただ、臓器移植をされた患者さんについては、術後のフォローアップを当院で行っているので、遠方から来院される方もおられます。大学病院からの紹介で定期的に来院されるケースもありますね。整形外科疾患に関しては、私は以前はあまり診てこなかったので、父に教えてもらいながら経験を積みました。私自身、週末はシニアサッカーに打ち込んでおり、スポーツをされる方の悩みにもアドバイスができるかと思います。当院のスタッフは皆、明るく温かな人柄で、患者さんとも和やかにコミュニケーションを取ったり情報交換をしたり、上手に対応してくれています。
建物内にデイサービス施設があるとお聞きしました。

かつては2階を入院施設にしていたのですが、私が戻る前に「デイサービススクエアあきもと」という施設に変わりました。1階がクリニック、2階がデイサービスセンターということで、階下に医師がいて連携を取っているという安心感は大きいと思います。居宅介護支援事業所も併設しており、ケアマネジャーとも多職種連携を取りながら、トータルでサポートしています。デイサービスで何かあればクリニックへ、またクリニックの患者がその後の居宅介護を希望する場合は支援事業経由でと、双方で連携しながら地域の方に寄り添っていけたらと思っています。
専門性を生かし、臓器移植後の患者をフォローアップ
先生の専門分野である消化器外科、特に臓器移植について聞かせてください。

私は外科医として、さまざまな外科手術に携わってきました。専門は腎臓移植、肝臓移植です。広島大学病院、呉医療センター、庄原赤十字病院などで移植や人工透析、消化器外科全般の診療を行った経験を生かし、当院に臓器移植科を開設しました。腎臓移植後の免疫抑制剤の維持管理を含めた全身管理などに対応します。移植手術後は長期的・包括的なフォローが必要になります。しかし、大規模病院では外来が非常に混む上に、一人ひとりの診察時間も短くなりがちです。近年は大学病院がキャパオーバーの状況もあり、クリニックでフォローできる体制を整えることは、地域医療において非常に重要だと考えています。患者さんにしっかり向き合った手厚い診療ができることは、クリニックの強みの一つだと考えています。
基幹病院との連携も取れているのですね。
広島大学病院、県立広島病院、呉医療センターの3医療機関と連携しています。アプリを使って患者さんの情報を共有するシステムも活用しています。移植を受けた患者さんは免疫抑制剤を飲み続ける必要があります。感染症や拒絶反応がないか、薬が強すぎていないかなど、血中濃度を診ながら細かくチェックします。緊急時は広島大学病院移植外科と密な連携を取っており、スムーズな受診が可能です。当院は月曜日から土曜日まで診察し、待ち時間の短縮に努めていることから、患者さんに通院しやすいと感じていただけたらうれしいですね。
訪問診療や往診にも力を入れているとのことですが。

以前から「在宅支援診療所」として登録はしていましたが、これまではあまり積極的に行えていませんでした。私が戻ってから、訪問診療や往診にも力を入れて取り組むようにしています。足腰が悪くて通院が困難な方や、急に体調を崩された方への対応など、時間を見つけて伺っています。医療と介護の両面から地域の皆さんを支えていきたいと考えています。
「困った時は秋本へ」と頼られる存在をめざして
診療で心がけていることは何ですか。

患者さんに寄り添うこと、しっかり話を聞くことです。不安を解消するために、自分の持っている知識や技術をどう生かせるかをいつも考えています。患者層は高齢の方から、部活動でケガをした学生さん、働き盛りの世代まで幅広いです。内科的な悩みから、手首や肘の痛みなどの整形外科的な相談まで、何でも包括的・継続的に診る「プライマリケア」としての役割を大切にしています。ですから、心配なことがあれば、どのようなことでもまずは相談していただきたいです。電話でも構いません。ネットの情報で不安になる方も多いですが、専門家に相談することで解決の糸口が見つかることもあります。他院で問題ないと言われたけれど、自分ではどこかおかしいと感じる、といったセカンドオピニオン的な相談もお受けします。
今後の展望を聞かせてください。
地域のかかりつけ医として、「とりあえず秋本へ」「困った時は秋本へ」と言っていただける場所であり続けたいです。また、訪問診療での看取りまで含めたサポートで、地域の皆さんを支えていきたいですね。そして、専門である移植患者のフォローアップ。これら3つの柱を軸に、さらに医療体制を充実させていこうと考えています。臓器移植後のフォローをクリニックで行うのは、現在は県内で当院だけではないかと思います。
最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

建物は少しレトロですが、その分アットホームで相談しやすい環境があると思います。患者さんへの声かけも大切にしています。気になることがあれば「この程度で受診していいのか?」などとためらわず、何でも相談してください。移植後のフォローアップという特殊な外来も行っていますので、大きな病院との橋渡し役としても、ぜひ頼っていただければと思います。また、より通院しやすくするための工夫として、ウェブ予約を導入しました。クレジットカード決済にも対応しています。若い患者さんも増えてきたので、利便性を高めるためにホームページやSNSでの発信も行っています。スタッフ一同、思いやりの心を込めて丁寧に対応させていただきますので、安心してご来院ください。

