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笹尾 昌悟 院長の独自取材記事

笹尾クリニック

(広島市中区/中電前駅)

最終更新日:2025/04/02

笹尾昌悟院長 笹尾クリニック main

広島バスの宝町北停留所より徒歩1分、目の前がショッピングセンターという好立地に位置する「笹尾クリニック」。1994年に開業以来、地域住民や近隣で働く人々の健康を支え続け、昨年30周年を迎えた。長年副院長を務め、2024年に父親から院長を引き継いだ笹尾昌悟院長は、大学病院や基幹病院で消化器内科を専門に研鑽を積んだ豊富な経験の持ち主で、一般内科に加え、胃腸の不調や内視鏡検査を得意としている。「患者さんのお話をよくお伺いし、患者さんのニーズと医師の医療的判断を一致させることが信頼関係につながります」と物腰やわらかく謙虚に語る笹尾院長。患者への優しいまなざしが伝わってくるインタビューとなった。

(取材日2025年2月13日)

内視鏡検査は直接臓器を確認できる優れた検査法

医師をめざしたきっかけを教えてください。

笹尾昌悟院長 笹尾クリニック1

前院長の父の存在が大きいですね。私が進路を決める高校生の時にはまだ当院は開業していなくて、父は外科の勤務医をしていました。そのため、間近で父の診療している姿を見ていたわけではなかったのですが、数ある職業の選択肢の中から将来の道を決めるにあたって、父から大きな影響を受けたのは確かです。県外の大学に進学し、地元である広島に戻って広島大学病院、東広島医療センターなどで経験を積み、2012年に当院に戻り、24年10月より父から継承し、院長を務めています。

消化器内科を専門に選んだ理由を教えてください。

大学卒業後はさまざまな診療科をローテーションし、幅広い分野の医療を経験しました。その中で興味を惹かれたのが消化器内科でした。特に「内視鏡検査」には大きな可能性を感じました。消化器内科は、食道、胃、腸などの消化器系の疾患を専門とする診療科であり、内視鏡検査が重要な役割を果たします。内視鏡検査は、直接臓器の状態を観察できるため、病気の早期発見や適切な診断につながりやすく、より良い治療へ結びつけるための重要なツールです。内視鏡検査に立ち会う中で、その可能性に魅せられ、その技術を磨き正確な診断を下せるようになりたいと考えました。また、消化器系の疾患は生活習慣病との関連も深く、予防医学にも貢献できるという点も、地域医療を担うクリニックには必要不可欠な要素です。それらが消化器内科を選んだ理由です。

こちらのクリニックの患者層を教えてください。

笹尾昌悟院長 笹尾クリニック2

主訴は風邪や発熱、頭痛などの一般内科や、高血圧症、糖尿病などの慢性的な症状である生活習慣病などが多いでしょうか。現在、父と二診制ですので、もともと外科医師だった父は内科に加えて、切り傷や刺し傷などの軽度な外傷も診ています。また、健康診断や人間ドックで指摘された異常なども診療しています。私の専門の胃腸内科については、腹部の違和感や、腹痛、胃もたれなど胃腸関連の症状がある方や、内視鏡検査をご希望の方も多いです。診察の結果、当院で治療可能ならもちろん当院で行いますし、より専門的な処置が必要であれば、私の信頼している医療機関や専門クリニックに紹介いたします。当院では密な連携体制を取っていますので、ご安心いただければと思います。

苦痛に配慮しリラックスして受けられる内視鏡検査を

内視鏡検査ではどんなことがわかるのですか?

笹尾昌悟院長 笹尾クリニック3

当院の特徴の一つである内視鏡検査の種類は、いわゆる「胃カメラ」と呼ばれる「上部消化管内視鏡検査」と、「大腸カメラ」と呼ばれる「下部消化管内視鏡検査」があります。食道、胃、十二指腸、大腸などの消化管の粘膜を直接観察することで、例えば、胃カメラは、胃がん、食道がん、十二指腸がん、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、急性胃炎、慢性胃炎、胃ポリープ、十二指腸ポリープ、逆流性食道炎、ピロリ菌感染症などの病気の発見に有用です。一方大腸カメラは、大腸がん、大腸ポリープ、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、大腸憩室症、虚血性腸炎などの病気の有無を調べるのに用います。内視鏡検査は早期のがんやそのほかの病気を発見するために非常に有用な手段で、定期的な検査をお勧めしています。

内視鏡検査は痛かったりつらかったりして大変だと聞いたのですが……。

内視鏡検査はある程度苦痛や不快感を伴うこともある検査です。そのため、当院ではできる限り患者さんの負担を軽減できるよう、さまざまな工夫を凝らしています。例えば、鼻から挿入できる細径の内視鏡を使用したり、鎮静剤を使用したりしています。検査中、患者さんが気負うことなく安心した状態で受けることが非常に重要で、患者さんがいかにリラックスして体の力を抜けるかどうかが大きなポイントになってきます。というのは、患者さんが苦痛を感じている時は、実は医師側も処置が大変になっている時で、患者さんが緊張や恐怖心から体をこわばらせると喉が閉まったりして、スムーズにカメラの管が通りにくくなったりするためです。また、内視鏡で撮影する写真もぶれてクリアな画像を撮影できないときもあります。そのため、内視鏡検査において、患者さんの苦痛を軽減することは患者さんのためでもあり、処置する医師側のためでもあるんです。

内視鏡検査だと特に初回は、緊張される人も多いのでは?

笹尾昌悟院長 笹尾クリニック4

そうですよね。そのためできるだけ患者さんの恐れや緊張をくみ取るように心がけています。検査前には、なぜ検査をするのか、検査方法や手順、注意点などを丁寧に説明し、内視鏡の管を入れるのは鼻からがいいか、口からがいいか、鎮静剤を使ってほしいかなども細かくお聞きします。初めて内視鏡検査を受ける患者さんは、特に緊張されていることが多いので、リラックスしていただけるよう、声かけや手助けを積極的に行って、鎮静剤も的確な使い所で利用するようにしています。また、内視鏡の管をできるだけゆっくり動かすことや、患者さんの背中をさすってあげることも、リラックスするという点ではプラスの作用があります。当院で検査を受けたことのある患者さんは、前回の検査の時の血圧やどんな様子だったか、看護師が細かく記録をしていますので、それも踏まえて検査しています。

患者のニーズと医師の医療的判断の一致が重要

患者さんと接するときに心がけていることはありますか?

笹尾昌悟院長 笹尾クリニック5

双方向のコミュニケーションを重視し、患者さんがなんでも話しやすい雰囲気をつくるようにしています。患者さんが本音で語った言葉の一つ一つが有用な情報となり、診断や治療方針決定に役立ちます。患者さんのほうも自分が聞いてほしいことに耳を傾けてもらったり、聞きたいと思っていることを気軽に聞けたりするという点は、医師に求める重要な要素だと考えます。体の不調を治療しようとしたときに、まずは患者さんとコミュニケーションしないと、治療そのものが何も始まらないですよね。治療方針については、まずは患者さんの希望を聞きます。一方で、医師側の医療的判断を丁寧に説明させていただきます。双方向が重要で、「患者さんのニーズと医師の医療的判断の一致」が大切だと思います。そこが一致しないと患者さんと医師の信頼関係が築けないですし、より良い治療が難しいのではないでしょうか。

一人ひとりの患者さんにしっかり時間をかけて診療されているのですね。

検査してすぐ終わりではなく、その後どう対応するかが重要と考えています。検査の結果「異常がなかった」と、診断されることで安心して元気になる方もいます。しかし、全員に必ず異常があるわけではなく、中にはメンタル面の影響で不調が出ている方もいるでしょう。当院ではそういった患者さんに、「異常がなくて良かったですね」で終わらせることはしません。患者さんの不安に寄り添い、どうしていきたいかを患者さんと話し、時には漢方の処方をすることもあります。

今後の抱負と読者へのメッセージをお願いします。

笹尾昌悟院長 笹尾クリニック6

漢方に将来性を感じているので、今後もっと勉強をしたいですね。何か体に不調があっても原因が曖昧で西洋医学的には何にもできないときでも、漢方なら改善が期待できることもありますし、より選択肢が広がります。風邪などの一般内科の症状はもちろん、糖尿病や高血圧症など、些細なことでも何かお困りのことがあれば遠慮なくご来院ください。特に内視鏡検査には力を入れているため、例えば、風邪みたいな症状だけど胃腸炎かもしれないから胃カメラを撮ってみようとか、しばらく胃カメラしていないから検査も兼ねて撮ってみようなど、気軽な気持ちでご相談いただければと思います。クリニックは当院以外にもたくさんあるので、個々の患者さんの行きやすいクリニックを探していただくのが一番だと思います。もし当院を選んでいただけたらうれしいですね。

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