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生活習慣病と密接に関わる肝臓疾患
健康診断による早期発見が大切

もりお内科

(広島市中区/舟入幸町駅)

最終更新日:2025/12/26

もりお内科 生活習慣病と密接に関わる肝臓疾患 健康診断による早期発見が大切 もりお内科 生活習慣病と密接に関わる肝臓疾患 健康診断による早期発見が大切
  • 保険診療

「肝臓が悪い」と聞いても、いまひとつピンとこない人も多いのではないだろうか。食べ物から得られる栄養素の代謝などを担う肝臓。この機能が低下すると、必要な栄養素が取れなくなったり、体にさまざまな症状が現れたりする。適切な治療を行わずに放置すると、肝硬変や肝臓がんなどの重篤な疾患を引き起こす恐れもあるという。しかし、肝臓は「沈黙の臓器」といわれ、これらの疾患においても初期症状はほとんどない。そのため、健康診断の血液検査が欠かせないと「もりお内科」の盛生慶(もりお・けい)院長は言う。消化器内科・肝臓内科を専門にさまざまな症例に向き合ってきた盛生院長に、肝臓疾患について詳しく話を聞いた。

(取材日2025年12月4日)

生活習慣病と肝臓疾患の予防や治療に注力

Q生活習慣病と肝臓疾患には密接な関係があるそうですね。
A
もりお内科 「予防は治療に勝る」と語る盛生院長

▲「予防は治療に勝る」と語る盛生院長

食べ物はほぼすべて肝臓で処理されますし、生活習慣病と肝臓疾患は切り離すことができません。生活習慣病の代表的な疾患には、高血圧症や糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症が挙げられますが、脂質の代謝は肝臓で行われています。糖尿病の原因であるインスリン抵抗性では、肝臓に脂肪を蓄えやすくなります。また、健康診断の血液検査で指摘されることが多い脂肪肝ですが、この原因は肥満やアルコールであることがほとんどです。血液検査では肝機能検査値のALTが30以上の場合は「肝臓がダメージを受けている」と見なされますが、その数値は瞬間風速とも言えます。現在進行中の肝障害の度合いと考えていただければと思います。

Qこちらの患者さんで多い生活習慣病の疾患を教えてください。
A
もりお内科 健康診断で異常を指摘されたら、まずは原因を探る

▲健康診断で異常を指摘されたら、まずは原因を探る

高血圧や糖尿病を中心に、脂質異常症や高尿酸血症など、患者さんの疾患はさまざまです。50代以上を中心に、年代が高くなるほど患者さんの数も増える傾向があります。中には、40代の働き盛りの患者さんもいらっしゃいます。受診の理由は、やはり健康診断で数値を指摘されたという患者さんが多いですね。たまに「自宅で血圧を測ったら高かった」という患者さんや、「高血圧の治療をしていて糖尿病も見つかった」などのケースもあります。

Q脂肪肝炎の治療には、どのようなものがありますか。
A
もりお内科 自覚症状がなくても、放置は怖いのが肝臓疾患

▲自覚症状がなくても、放置は怖いのが肝臓疾患

ALT上昇があり、肝障害が疑われる場合、さまざまな原因が考えられますので、まず血液検査や腹部超音波で原因の検索を行います。脂肪肝炎が原因だった場合は、運動・食事療法、必要であれば投薬治療を行います。お酒を控えたり、運動で体重を落としたりと、いろんなアプローチで生活習慣を整えていき、ALT30未満をめざします。他に生活習慣病があれば、それが肝障害につながっている可能性があるため、その疾患の治療を行います。肝臓を診るということは、その方が持っている疾患、投薬内容などを総合的に診ていく必要があると考えています。

Q治療のためには、生活習慣の改善が大切なのですね。
A
もりお内科 生活習慣病や肥満症を早い段階から治療することが大切

▲生活習慣病や肥満症を早い段階から治療することが大切

運動やバランスのいい食事はもちろん、お酒やタバコを控えるなど、生活習慣の改善が欠かせません。肝障害が続くと、肝硬変に近づきます。そうすると、がんができやすくなりますし、さまざまな症状が現れてきます。例えば、日中に疲れを感じやすくなることをはじめ、タンパク質を合成する力が低下するため足がむくんだり、おなかに水がたまったり、意識障害や消化管出血なども生じてきます。そういった症状が出るまで進行してしまった場合、対症療法は行いますが、根治をめざした治療は難しくなってくることがあります。なので、肝臓が元気な状態でいられるよう、まずは生活習慣を整えていただきたいと思います。

Q肝臓疾患の予防に向けたアドバイスをお願いします。
A
もりお内科 気になる症状、健康面の心配事などがあれば相談しよう

▲気になる症状、健康面の心配事などがあれば相談しよう

まずは無理をせずに、折り合いをつけながら生活習慣を整えていくことが大事です。バランスのいい食事、禁酒、塩分6g、間食をしないなど、理想的ではあっても現実的には難しいことが多々あると思われます。例えば肝硬変の方ではどうしても断酒が必要ですが、肝障害があってもある程度の飲酒量なら許容される方もおられます。個々の状態、生活スタイルを考慮しながら一緒に肝臓疾患の予防に取り組んでいければと思います。

ドクターからのメッセージ

盛生 慶院長

肝臓疾患といっても、なかなかイメージが湧かないかもしれません。しかし、自覚症状がなくても、放置は怖いのが肝臓疾患です。肝臓のダメージをそのまま放置すると、肝硬変や肝臓がんなどの病気を引き起こすリスクが上がります。健康診断で肝臓の数値に異常が出た場合、ぜひ当院にお越しください。生活習慣病の予防や治療とともに、患者さん一人ひとりに合った治療やアドバイスをさせていただきます。もちろん、すでに肝臓が悪い場合は、速やかに治療に取りかかります。早期発見・早期治療に力を入れていきますので、なんでもお気軽にご相談ください。

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