水田 隆誠 院長、水田 靖子 副院長の独自取材記事
本通水田内科クリニック
(広島市中区/本通駅)
最終更新日:2024/08/01

本通電停・袋町電停から徒歩それぞれ3分、4分。近代的なビル、デパート、おしゃれなカフェやレストランが立ち並び、週末には多くの人でにぎわう広島の一大繁華街に、「本通水田内科クリニック」は2024年1月開業した。北海道で循環器内科医、消化器内科医として経験を積んだ水田隆誠院長、水田靖子副院長の2人体制で、生活習慣病の治療を中心に喘息や長引く咳、循環器内科領域では心臓疾患、消化器内科領域では胃腸にまつわる悩みや胃カメラなど、地域のかかりつけ医として内科全般の治療を行っている。病気の予兆を早期発見し、「大きな病気になる前の段階で食い止めたい、そのために患者さんが気軽に受診でき何でも相談できるクリニックをめざしたい」、そんな思いからクリニックを開業したという隆誠院長、靖子副院長に話を聞いた。
(取材日2024年6月20日)
仕事帰りや買い物ついでに受診しやすいクリニック
交通至便で通院しやすい場所ですね。

【隆誠院長】すぐ近くに広島本通商店街があり、本通電停から徒歩3分、袋町電停からは徒歩4分の広島の中心地で、たいへん交通の便が良い場所に立地しています。周辺はオフィスやお店も多く、目の前は袋町小学校のため、住んでいる方はもちろんですが、地域柄、オフィスやお店にお勤めの方、買い物客の方、学生さん、観光客の方、外国人の方、本当にさまざまな患者さんに来ていただいています。私と副院長である妻の2人が広島出身で、特に私の地元であることと、この地で30年以上の歴史があった内田クリニックの内田俊明先生がご高齢ということで後継者を探していらっしゃったところ、ご縁がありまして私たちが継承させていただきました。クリニックの名称を本通水田内科クリニックに変更して2024年1月に開業し、5月の連休にフルリフォームして本格的に診療をスタートさせた次第です。
院長の医師をめざしたきっかけと、これまでのご経験を教えてください。
【隆誠院長】高校生の頃、家族が心臓の病気で救急搬送され、緊急カテーテル治療を受けたことがあり、それが医師に憧れたきっかけです。私はこの辺りが地元で大学も広島でずっと広島で過ごしていたのですが、卒業後は北海道の釧路や北見の病院を選びました。都会の病院と違い、医師の数が少ないため診療科が細分化されておらず、内科医として幅広い患者さんを診ることができたからです。循環器内科医として経験を積み、重篤な患者さんも診ていたのですが、1つの臓器を極めるというよりは、さまざまな患者さんの多様な症状の訴えに耳を傾けるような、総合的な診療を行う医師になりたかったんですね。原因が心臓か肺かもわからない状態で初診を行い、丁寧な問診と身体診察から得られた情報をもとに適切な検査を行って病名を導き出し、患者さんとコミュニケーションを取りながらどんな治療をするのかを考えていく、私はそこにやりがいを感じています。
副院長の医師をめざしたきっかけと、開業までの経緯を教えてください。

【靖子副院長】私は父が医師だったので自然と医師への道を歩んだのですが、父が大病を患ったこともあって、父の闘病生活を医師として支えたいという気持ちがありました。私も院長と同じく、1つの領域でエキスパートになるというよりは、総合的な診療を行うかかりつけ医として、広い範囲で患者さんを診ながら、必要な治療計画を組み立てていくということに興味がありました。かかりつけ医と患者さんは長い関係になります。患者さんの人生に深く関わっていける仕事という点にも魅力を感じています。大学時代に夫と出会って卒業を機に入籍し一緒に北海道に行きました。消化器内科医として経験を積ませていただきながら、2人でゆくゆくは開業したいね、と夢を語り合っていました。患者さんが気軽に受診でき、病気の早期発見・早期治療につながる予防医療に力を入れたクリニックをつくりたかったんです。
循環器と消化器を中心に内科全般を診療
クリニックの特徴を教えてください。

【隆誠院長】地域の健康を支えていくクリニックとして、発熱や喉の痛み、息苦しさ、腹痛といった症状から、高血圧や高コレステロール、糖尿病といった生活習慣病の治療や、インフルエンザワクチンをはじめとする予防接種など、地域の皆さまのさまざまなニーズに応えています。予約なしで受診可能なため、急な体調不良にも対応できますし、会社帰りや買い物のついでなど、時間が取れたときにいつでも立ち寄ることができます。また、私は循環器が専門で副院長は消化器が専門です。それぞれの専門性を合わせることで、胸より上、そしておなかから下、というように一つのクリニックで幅広く診療できます。体はつながっていますから、これは大きな強みだと思います。私たちが夫婦ということもあり、お互いの患者さんの診療について密に連携が取れることも、治療にとても役立っていますね。
内視鏡も導入されているんですね。
【隆誠院長】私たちが開業したかった理由の一つは予防医療の大切さを地域の皆さまに伝えたいということがあり、ぜひ内視鏡を導入し内視鏡検査を提供したかったんです。特に胃がんは、初期の段階で早期発見し早めに治療できれば治癒も望める病気です。
【靖子副院長】当院では、鼻から細い管を入れる「経鼻内視鏡」も導入しています。喉を通らないので嘔吐反射も少なく、負担が軽減されます。また、静脈麻酔を行うことも可能です。内視鏡検査は女医である私が担当しますので、女性の患者さんも受けやすいかと思います。検査中は、次に何をするのか、何かつらいことはないか、丁寧にお声がけすることを大切にしています。不安を抱えていると検査自体の苦しさ以上につらいところもあると思うので、そのつらさだけでもなくしてあげたいです。
内視鏡検査はどのような流れで行うのでしょうか?

【靖子副院長】まず検査前に一度受診していただきます。予約なしでも大丈夫です。もし持病があって飲んでいる薬がある場合は、お薬手帳を持ってきていただけると助かります。検査前日は、消化の良い食事を取るようにして、21時以降から検査当日の検査まではお水やお茶などの飲み物だけにしてください。これは検査までに胃の中をからっぽにして検査しやすいようにするためです。検査は通常5~10分で終わり、静脈麻酔を用いて検査を行った場合は、1時間ぐらい院内で休んでいただきます。検査終了後、検査結果をご説明します。
患者の話を丁寧に聞き、ニーズを引き出す
診療で心がけていることはありますか?

【隆誠院長】患者さんのお話を丁寧にお伺いしながら、ニーズを把握することです。もちろん、症状を治したいから来院されているとは思うのですが、その症状に合う薬が欲しいという患者さんもいれば、症状はそれほどつらくないけれど、心臓病や糖尿病などの予兆がないか調べてほしいという患者さんもいますから。あと、診察の最後に「何か聞いておきたいことはないですか?」と伺うようにしています。医師に言いづらい患者さんも少なくないと思うので、何でも言っていただける雰囲気づくりに努めています。
【靖子副院長】医師として医学的に正しいことだけをやっても、患者さんとの間に齟齬が生じてしまったら治療は難しくなってしまいます。患者さんがどんなことをしてほしくて来院されたのか、その上で医学的に何が正しいのか、どんなことを医師として提供できるのか、常に念頭に置いて診療にあたっています。
お休みの日はどんなことをされていますか?
【隆誠院長】開業してからは忙しいので、なかなかできていないのですが、もともとは旅行が趣味で、北海道の病院に行こうと考えたのも、北海道の大自然が大好きだったからです。道東の病院に勤務していた時は、休みの日に妻と2人で岬や温泉に行ったり、サイクリングしたり、網走湖で釣りをしたりしていました。釣れた魚を油で揚げて天ぷらで食べたりもして楽しかったですね。落ち着いたらまた行きたいです。
今後の抱負を教えてください。

【隆誠院長】循環器と消化器を中心に、体へのトータルなアプローチと内視鏡検査、それらを強みとして、地域の皆さまの健康を支援していきたいと考えています。
【靖子副院長】特に働き世代の方たちは、病院を受診しようと思っても時間的に難しくて、なかなか治療できなかったり、検査が延び延びになってしまったり、それが原因で将来大きな病気につながってしまうということがあったら、医師として悲しいことです。せっかく町の中心にあるのですから、仕事や用事ついで、気軽に立ち寄ってもらえるクリニックをめざしたいですね。