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小武家 和博 院長の独自取材記事

大手町こぶけ内科クリニック

(広島市中区/中電前駅)

最終更新日:2025/03/28

小武家和博院長 大手町こぶけ内科クリニック main

平和大通りから国道2号線へ至る鯉城通り沿いに位置する「大手町こぶけ内科クリニック」。ビジネス街の一角に2007年に開業し、現在は小武家和博院長と和博院長の母である小武家暁子副院長で診療にあたる。糖尿病をはじめとする生活習慣病と内分泌疾患の治療を得意とする他、内科全般に幅広く対応。和博院長は、患者の声に真摯に耳を傾ける誠実な印象の先生だ。生活習慣病では投薬だけでなく食事や運動といった毎日の生活習慣の改善を図ることに重きを置くことから、和博院長は患者とのコミュニケーションを重要視しているという。「患者さんが自分の体に合った生活を知り、それを実践することが大切です」と語る和博院長に、患者に寄り添った診療や、今後の展望について聞いた。

(取材日2025年2月20日)

患者の生活背景を考慮した治療をめざす

まずはクリニックについてお聞きします。

小武家和博院長 大手町こぶけ内科クリニック1

当クリニックは2007年に私の母が開業し、現在は私が院長を務めており、母と医師2人体制で診療しています。内科疾患や発熱の症状はもちろん、糖尿病や甲状腺疾患では専門的な治療に対応していることが特徴です。気軽に受診できる地域のかかりつけとして、患者さん一人ひとりの生活に寄り添う医療を提供したいです。たくさんの患者さんを診るよりも、目の前の患者さんとじっくりと向き合う方針で診療しています。生活習慣病では単に薬を処方するだけでなく、生活習慣の改善を重視し、栄養指導や運動指導も含めた総合的なアプローチが特徴です。

患者層について教えてください。

ビジネスパーソンから近隣にお住まいの方までさまざまです。内分泌疾患の専門を掲げているところが珍しいためか、広島市でも中区以遠や市外・県外から来院される方もいますね。もともと女性医師が院長をしていたこともあり女性も多いです。甲状腺疾患などは比較的若い年代の方も多いため、年齢層は幅広いです。あとは、母が院長を務めていた頃から長く通ってくれている患者さんも多いですよ。金曜日については、昔からの患者さんが集まれるようにという考えから、暁子副院長が外来を担当しています。

院長就任後、変わったことはありますか?

小武家和博院長 大手町こぶけ内科クリニック2

患者さんの負担を少しでも軽くしたいと思い、当日結果報告できるよう、甲状腺ホルモンは院内で検査をしています。最近新しい機器に更新し、今までより早く30分ほどで検査の結果がわかるようになりました。甲状腺疾患のお悩みを持っている方にとって、気軽に相談できる場所になれたらと思っています。また、アプリを使って結果が見られますので、患者さんは以前の結果や医師からのコメントが確認しやすくなりました。ウェブ予約や電子カルテの導入も私が始め、DX化することでクリニック運営を円滑にするとともに、検査データが見やすい、予約が取りやすいなど、患者さんにもメリットを感じてもらいたいです。新しく変わったところもありながら、母の代から長く通院されている方にも違和感なく治療を続けていただけるよう心がけています。また必要となったら在宅での医療も当院で続けられるようにしていきたいと思っています。

お母さまである暁子副院長との連携はいかがでしょうか。

糖尿病は2人に共通した専門分野なのですが、その他の疾患ではお互いに少しずつ得意分野が違い、うまくバランスが取れていると思います。母は患者さんからたいへん信頼していただいていて、その診療姿勢は大いに尊敬し、勉強にもなります。徐々にそうした患者さんも私に任されるようになっていますが、母に倣って、同じような信頼関係を築くことができたらと思います。紙カルテで慣れてきた人なので、電子カルテは「入力に時間がかかる」と少々不満のようですが、そこはサポートしながら、今も変わらない元気さで診療を続けており、頭が下がります。小さいクリニックですので、何か困ればすぐ声がかけ合える距離で診療していますから、お互いに相談し合いながら診療をしています。

自分の体に合った生活習慣を身につけることが大切

どういうときに受診すれば良いでしょうか?

小武家和博院長 大手町こぶけ内科クリニック3

糖尿病初期は自覚症状が出にくいですが、高血糖のまま時間が経過すると心臓病、腎臓病や視力低下などさまざまな合併症を発症するリスクがあります。健診などで血糖値やHbA1cの値が異常となった方は、放置せず一度は受診していただきたいです。当クリニックでは、患者さんと相談しながら必要な治療を正しく選択していきます。現状に問題がなくても、今後悪化していく心配がないか、精密に調べておくこともできます。食事や運動だけではどうしても健康を維持するのが難しいときは、患者さんに納得していただいた上で、薬による治療を提案させていただくようにしています。

まずは相談するということが大事なのですね。

内分泌疾患では食欲不振、体重減少なども見られることがありますが、患者さんから、「症状が漠然としていて何科に相談したらいいのかわからなかった」ということもしばしばお聞きします。ホルモンの病気は検査をして初めてわかることが多く、なんとなく不調を感じていて心配、という方でも、気になったら一度検査してみても良いと思います。

糖尿病の患者さんに知っておいてほしいことはありますか?

小武家和博院長 大手町こぶけ内科クリニック4

自分の体の状態に合った生活が大切だということでしょうか。糖尿病は、体が受け入れられる糖の量が減っていく病気です。ですが、その糖の量に合わせた生活習慣ができれば、血糖値も合併症もそれほど悪化しない状態も望めます。患者さんには、新しい生活習慣を受け入れる心の余裕を持ち、完璧を求めすぎないで長期的な目線を持ってほしいと思います。あとは、「病気には波があること」も知っておいてほしいです。仕事や生活リズム、周囲の環境によっても浮き沈みはあります。例えば、農家の方なら、農繁期は症状が緩和しますが冬になると悪くなるケースも。本人の頑張りではどうしようもない部分もありますので、「誰だって悪くなる時期もある」ということを知れば、悪いときに気持ちまで落ち込まなくて済むでしょう。諦めることなく前向きに治療に取り組んでもらえたらと思います。

長く頼れる人生のサポーターでありたい

医師をめざしたきっかけについてお聞かせください。

小武家和博院長 大手町こぶけ内科クリニック5

医師をめざす前は、大阪府立大学農学部で、代謝や栄養素といった遺伝子研究に携わっていました。研究を続けるうちに「学んだことを生かして人と直接関わる仕事がしたい」と感じ始めたんです。大学を卒業した後、学士編入制度で群馬大学に3年生から編入することになりました。群馬大学は内分泌、特に甲状腺疾患の専門性が高い医師が多く、その分野に関して知識を深めることができました。母がこちらで開業していたので、私も戻って来て診療に加わり、2024年に院長を引き継いだという経緯です。

診療の際に心がけていることはありますか?

患者さん一人ひとりに時間をかけることと、生活背景に寄り添った治療を心がけています。私自身、目の前の患者さんにじっくりと向き合いたい気持ちが強いです。特に初診時は時間を確保し、患者さんの不安や疑問を解消できるよう努めています。患者さんにしっかりと理解と納得してもらったほうが、治療もスムーズに進むんです。また、患者さんにはそれぞれに違った生活背景があります。それを考慮した治療が良い治療だと考えているので、対話の中で患者さんの生活をひもといていきます。必要な検査や治療を行うことはもちろんですが、できるだけ食事や運動の改善で症状の緩和をめざしたいと思います。病気のある方が、できるだけ長く、健康に心地良く暮らしていけるよう、在宅診療やオンライン診療など、さまざまなニーズに合わせた取り組みで、長く支えられたらと考えています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

小武家和博院長 大手町こぶけ内科クリニック6

日本人は長寿命化していますから、ライフステージによって生活の内容が大きく変わり、必要な治療も変わることは珍しくありません。残念ながら糖尿病などの慢性疾患は、治癒することがまだできません。しかし、合併症を防ぐことができれば、病気のない人と変わらない生活の質を保つことはできます。患者さんに丁寧に向き合いたいので、診療数を増やしすぎずに一人ひとりに満足してもらえる医療をめざします。それが患者さんにとっても私にとても幸せなことだと思います。生活習慣病は、けっして「悪い生活習慣」から起こる病気ではありません。ただし体の状態に「合わない生活習慣」は毒にもなります。私たちがサポートしますので、「自分の体の状態に合った生活習慣」を見つけていきましょう。困ったことがあればお気軽にご相談ください。

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