近藤 英輔 院長の独自取材記事
近藤内科
(岡山市東区/万富駅)
最終更新日:2026/07/01
岡山市東区で1987年の開院以来、地域住民の健康を見守り続けてきた「近藤内科」。内科を中心に幅広い診療を行う一方、2021年に院長を引き継いだ近藤英輔先生は、小児科を専門とし、子どもの心と体の両面に寄り添う診療にも力を注いでいる。一般的な小児疾患はもちろん、起立性調節障害や不登校、神経発達症に関する悩みなどにも対応し、必要に応じて学校や地域とも連携しながら、一人ひとりに合った支援を行っているのが特徴だ。また、予防接種の推進など、医療における早期介入を重視している。穏やかな口調で言葉を選びながら、患者や家族の思いに丁寧に耳を傾ける近藤院長。地域のかかりつけ医として大切にしていることや、小児科医として子どもたちの健やかな成長・発達を支えたいという思い、そして今後の展望について話を聞いた。
(取材日2026年6月5日)
近隣住民を見守り続ける内科・小児科のかかりつけ医
はじめに、先生のご経歴について教えてください。

当院は父が開業したため、子どもの頃から地元で地域医療に携わる父の姿を見て育ち、自然と医師という仕事に憧れを持つようになりました。大学卒業後は初期研修を経て小児科へ入局しました。その後は岡山県内の基幹病院などで小児科診療に携わり、一般小児科だけでなく、小児神経や小児心身医療など幅広い分野で経験を積んできました。将来的には地元に戻り、地域の皆さんを支える医療に携わりたいという気持ちは以前からあり、2021年4月に当院に戻り、父から医院を引き継ぎました。
こちらのクリニックではどのような診療を行っていますか?
当院では内科と小児科を標榜し、幅広い診療を行っています。高齢化が進む地域ということもあり、日々の診療では高齢の患者さんが多く、風邪や生活習慣病など一般内科を中心に診ています。一方で、私は小児科医として研鑽を積んできましたので、お子さんの発熱や感染症はもちろん、成長・発達に関する悩みや学校生活での困り事なども含めてご相談いただけます。また、地域でできる大切な医療の一つとして予防接種にも力を入れています。子宮頸がんワクチンをはじめ、小児から高齢者まで必要なワクチン接種を積極的に勧め、病気になってから治療するだけでなく、病気を予防し健康を守ることも地域医療の重要な役割だと考えています。
なぜ小児科を専門にしようと思われたのでしょう?

小児科を選んだのは、子どもたちの成長に寄り添い、元気になっていく姿を見守れることに大きなやりがいを感じたからです。診療を重ねる中で、病気だけでなく、学校生活や家庭環境、人間関係など、心の問題が身体の不調として現れるお子さんも少なくないことを実感しました。子どもたちを取り巻く課題は年々複雑になっていますが、そうした時代だからこそ、小児科医が心と身体の両面から支えることが大切だと考えています。当院は「近藤内科」という名前ですが、私自身は小児科に特に力を入れており、診断をつけることだけにとらわれず、お子さんが健やかに成長できる環境づくりをお手伝いしていきたいと思っています。
子どもの心に寄り添い、健やかな成長を願う
クリニックの理念は何ですか?

当院がめざしているのは、「地域の皆さまに信頼されるかかりつけ医」です。病気を診るだけではなく、その方がどのような生活を送り、ご家族とどのように過ごされているのかまで含めて理解しながら診療を行うことを大切にしています。長く地域で診療を続けていると、ご本人だけでなくご家族をはじめとした人間関係も自然と見えてくるようになり、「お孫さんは元気ですか」「ご家族の体調はいかがですか」といった会話が生まれることも少なくありません。そうした日常的なコミュニケーションの積み重ねが、安心して受診していただける関係づくりにつながると思っています。
お子さんとのコミュニケーションにおいて心がけていることはありますか?
お子さんを診察するときは、まず安心してもらうことを一番大切にしています。特にお子さんは緊張していることも多いので、いきなり診察に入るのではなく、穏やかな声かけをしながら少しずつ距離を縮めるようにしています。また、子どもは自分のつらさをうまく言葉にできないこともありますから、ご本人だけでなく保護者の方のお話もしっかり伺い、悩みや困り事を丁寧に拾い上げるよう心がけています。実際に、お母さんやお父さんが抱く小さな違和感が、病気や心身の不調のサインであることも少なくありません。
先生は小児の心の問題を特に注意深く診ているのですね。

はい。近年は発熱や腹痛、頭痛といった身体症状の背景に、学校生活や家庭環境、人間関係などによるストレスが関係しているケースも増えていると感じています。起立性調節障害や不登校、神経発達症に伴う悩みなど、子どもたちが抱える問題は多様化しており、単に症状だけを診るのでは十分ではありません。診断名をつけることを目的にせず、お子さんが今どんなことで困っているのかを一緒に考え、どうすれば生活しやすくなるかを支援することが大切です。子どもたちの心身に寄り添い、健やかな成長を支えていくことが、小児科医としての重要な役割だと考えています。
些細なことでもまずは受診して心身の状態を確認
「こんな時は早めに受診してほしい」といったサインはありますか?

お子さんの場合は、「いつもと何か違う」と保護者の方が感じた時が、一つの大切なサインだと思っています。発熱や咳といったわかりやすい症状だけでなく、食欲がない、元気がない、朝起きられない、おなかが痛いと言うようになったなど、小さな変化の中に病気や心身の不調が隠れていることも少なくありません。特に近年は、学校生活でのストレスや不安が身体症状として現れるお子さんも増えていますので、「こんなことで受診してもいいのかな」と遠慮せず、まずは相談していただければと思います。また、高齢の方でも、普段とは違う強い頭痛や手足の動かしにくさ、話しづらさなど、いつもと異なる症状を感じたときは、早めに医療機関を受診していただきたいです。診察を通して状態を確認し、必要に応じて適切な医療機関へつなぐことも、地域のかかりつけ医としての大切な役割だと考えています。
小児診療に力を入れている先生は、学校ともこまやかに連携を取られているのでしょうか?
はい。子どもたちの健やかな成長を支えるためには、医療だけでなく学校や地域との連携も欠かせないと考えています。現在は校医として小学校やこども園の健診にも携わっていますが、今後はそれだけでなく、学校の先生方とも情報共有を行いながら、一緒に子どもたちを見守る体制をつくっていきたいと思っています。例えば、不登校や神経発達症などで悩んでいるお子さんがいた場合、ご家庭だけで抱え込むのではなく、学校とも連携しながら、その子にとってより良い環境を整えるお手伝いができればと考えています。学校現場にはさまざまな工夫や支援の取り組みがありますし、医療側も情報を共有することで、より適切なサポートにつなげることができます。地域全体で子どもたちの成長を支えていく、そんな関係づくりを大切にしていきたいですね。
最後に、今後の展望を教えてください。

これからも地域に根差したかかりつけ医として、内科診療をしっかり続けながら、私自身が専門としてきた小児科にもさらに力を入れていきたいと考えています。特に、発熱や感染症だけでなく、心身の不調や学校生活に関する悩みなど、どこに相談すれば良いかわからず困っているお子さんやご家族にとって、最初に頼れる窓口になれたらうれしいですね。さらに、予防接種をはじめとした予防医療にも積極的に取り組み、病気になってから治療するだけでなく、健康を守るための早期介入にも力を注いでいきたいと思っています。また、先ほどもお話ししたとおり、今後は学校や地域の関係機関との連携もさらに深め、子どもたちが安心して学校生活を送り、健やかに成長していける環境づくりにも貢献していきたいです。

