池田 大輔 院長、山本 容子 先生の独自取材記事
池田医院
(磯城郡川西町/結崎駅)
最終更新日:2025/01/30

奈良県磯城郡川西町、島の山古墳に程近い場所にある「池田医院」は、1984年の開業以来、内科のクリニックとして診療を続けてきた。同院は、2021年5月、池田大輔院長に継承されたのを機に、内科、消化器内科、小児科に加え、皮膚科、腎臓内科が新たに加わり、リニューアルした。地域のかかりつけクリニックでありながら、それぞれ専門分野を持つ複数の医師が診察を担当するのが、同院の大きな特徴である。今回の取材は、内科・消化器内科担当の池田院長と、その姉で皮膚科担当の山本容子先生に話を聞いた。互いにフォローする息の合った受け答えからも仲の良さをうかがうことができ、その言葉からは、生まれ育った土地で力を合わせ、父と同じかかりつけ医として地域医療に貢献したいという熱い想いが伝わってきた。
(取材日2024年7月11日)
複数の医師が専門性を生かした医療を提供
クリニックの特徴を教えてください。

【池田院長】それぞれ専門分野が異なる複数の医師がいることです。私の専門分野は消化器内科なので、内科全般や、胃カメラ・大腸カメラを担当します。内科では、風邪や胃腸の症状、生活習慣病の他、各種予防接種や健康診断に対応しています。姉の山本容子先生は皮膚科を担当し、妻の池田夏子先生が腎臓内科を担当します。それぞれの専門性を生かした診療を提供するのはもちろん、互いに連携した診療も可能です。例えば、内科を受診した患者さんが尿検査や血液検査の結果、腎臓に問題がありそうだったら、そのまま腎臓内科の医師が診察することができますし、肌のお悩みがあれば、すぐに皮膚科の診察につなげることも可能です。
どのような患者が多く受診しますか。
【池田院長】引き継ぐ前はご高齢の患者さんがメインかと思っていましたが、意外と風邪などで受診するお子さんも多く、0歳から100歳くらいまで、幅広い年齢層の患者さんが来院します。皮膚科も診察するようになって、若い患者さんが増えたのも大きいのではないでしょうか。町内の以前からの患者さんに加え、初めて受診される方や町外から来られる方もいますよ。
【山本先生】アトピー性皮膚炎のお子さんや、皮膚のかゆみに悩む方、じんましんの患者さんなどが多いですね。当院に皮膚科ができて良かったというお声を耳にすると、こちらもうれしくなります。ニキビ、イボ、円形脱毛症など、さまざまな症状に対応していますので、悩んでおられる方は、ご相談ください。
それぞれの専門分野を選んだ理由をお聞かせください。

【池田院長】内視鏡を用いた検査や治療に魅力を感じて、消化器内科を選びました。内視鏡の技術を高めるには、何より経験です。勤務医時代は、大阪市立大学附属病院や基幹病院の消化器内科で、検査や診察、手術の経験を積み、腕を磨きました。その経験が、地域のかかりつけ医として大切な役割である病気の診断や早期発見に役立っています。
【山本先生】実は、最初は呼吸器内科が専門でした。8年間、近畿大学医学部附属病院の呼吸器内科で診療に携わりましたが、自分自身が子どもの頃から悩まされてきたアトピー性皮膚炎の治療に関わりたくなり、近畿大学奈良病院の皮膚科に移ったんです。呼吸器内科にも喘息などアレルギー性疾患もあり、リンクする部分も多く、両方の診療科での知識や経験が現在の診療にも生かされていると思います。
相談役として患者の気持ちに寄り添う診療を
診察の際に心がけていることを教えてください。

【池田院長】父に言われた「相談役になりなさい」という教えを守っています。医師は体の不調を診るものだけれど、診察や検査の前に、まずは「困っていることはないですか」と、患者さんのお悩みに耳を傾ける。そうして信頼関係を築き、相談しやすいと思っていただけるようになりたいですね。
【山本先生】アトピー性皮膚炎は、良くなったり悪くなったりを繰り返す疾患で、完治が難しいことが多いです。「せっかく良くなったのに、また悪くなった」と感じると、受診をやめてしまうことになりかねません。症状に応じてコントロールしながら長く付き合っていく病気だと、きちんとご理解いただけるように、自分もアトピー性皮膚炎の患者なので患者さんのお気持ちはわかりますから、寄り添いながら、正しい情報をお伝えすることに努めています。
印象に残っているエピソードなどはありますか。
【池田院長】以前、定期的に通院されていた60代くらいの患者さんの診断で、いつもと違った症状が出ており検査受診していただいたところ、たまたま胃がんを見つけられたケースがありました。定期的にその患者さんの変化などを診させていただけているからこそ気づけましたし、早期に発見できて本当によかったと思っています。その患者さんからも「先生にも診てもらえて命拾いできた」と感謝していただけて私もうれしくなりましたね。当院は地域のかかりつけ医として、病気を治療するのはもちろん、患者さんが最初に訪れる医療機関として、異常や病気を発見し、必要に応じて他の医療機関に紹介することが大切な役割です。早期発見や早期治療につなげることが医師としての大きなやりがいになっています。
山本先生は、どのような時にやりがいを感じますか。

【山本先生】やはり、患者さんの症状が改善に向かい、その喜びを共有できた時ですね。私も幼い頃にアトピー性皮膚炎の症状に悩んでいましたし家族も皮膚の病気であるため、患者さん本人や、そういったお子さんを持つ親御さんの気持ちもわかります。幼い頃から通院を続ける患者さんもいますので、患者さんが成長する姿は、自分の子どもを見ているような気持ちになります。
生まれ育った地元に医療で貢献したい
インターネット予約を始めたそうですね。

【山本先生】インターネット予約は、前日までは時間予約が可能で、なるべくお待たせせずにスムーズに受診できるように、15分間隔に設定しました。当日も順番予約が可能なので、予約の上、ご自分の順番の3人前くらいにいらしてください。予約なしで来院していただくこともできますが、待合室で長時間お待たせしないためにも、ネット予約をお勧めします。
【池田院長】内科診療だけでなく胃カメラや大腸カメラもネット予約を受けつけています。大腸カメラは事前の診察を受けていただいた上で前日、当日の準備もありますので、明日すぐに受けられるという検査ではありませんが、予約を1ヵ月先まで受けつけています。胃カメラに関しては、3日前までに予約いただければ、予約日に検査が可能です。
休日に楽しむ趣味はありますか。
【池田院長】サッカー観戦です。高校は野球強豪校だったんですが、断然サッカー派で、学生時代は自分でもプレーを楽しみ、大学の卒業旅行ではバルセロナでサッカー観戦をしましたよ。今では、子どももサッカー好きなので、親子で一緒に楽しめる趣味が持ててうれしいです。
【山本先生】長期の休みには、旅行に行くこともあります。旅行先では、子どもに教科書で学べないことを体感してほしいと思っています。池田院長家族と一緒に2家族でスキーに行くこともありますね。
最後に、今後の展望と読者の皆さんへのメッセージをお願いします。

【池田院長】長年、父が地域の皆さんを診察してきたクリニックを受け継ぎ、「何かあったら池田医院に行こう」と、気軽に頼っていただける存在でありたいと考えています。当院の医師は、それぞれ専門分野を持つスペシャリストですが、同時にジェネラリストとして、どんなお悩みでも幅広く対応します。基幹病院とも連携しながら、地域の皆さんの医療への入り口となって健康を支えていきたいです。そのためにも、もっと診察の精度を高めていくために精進したいですね。また、通院が困難な場合や住み慣れたご自宅で療養を希望される患者さんに対しては訪問診療を行い、お薬の処方などを行いますので、ご相談ください。
【山本先生】医療を通じて、生まれ育った町に恩返しができるように、皆さんに愛され、受け入れられるクリニックにしていけたらと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とは胃の内視鏡検査/4000円~、大腸内視鏡検査/6000円~