全国のドクター9,353人の想いを取材
クリニック・病院 160,995件の情報を掲載(2020年12月02日現在)

  1. TOP
  2. 兵庫県
  3. 西宮市
  4. 甲陽園駅
  5. 医療法人社団 堀田眼科
  6. 堀田 能婦子 院長

堀田 能婦子 院長の独自取材記事

堀田眼科

(西宮市/甲陽園駅)

最終更新日:2020/03/31

77522 %e5%a0%80%e7%94%b0%e7%9c%bc%e7%a7%91

阪急甲陽線の甲陽園駅から徒歩約2分。自然に恵まれた住宅地の一角に、長きにわたり地域医療に貢献してきた「医療法人社団 堀田眼科」はある。「患者さんに寄り添い、親しまれるクリニックに」と堀田能婦子(のぶこ)院長が1993年に開業。坂の多いこの地域の住民が通いやすいよう、クリニックの1階には駐車場を設け、2階のクリニックへ移動するための車いすも入れるエレベーターを設置する。不安な心を包み込むように、しっかりと患者の話に耳を傾ける堀田院長は、温かく患者を迎えるスタッフとともに、患者が相談しやすい雰囲気をつくり出している。そんな包容力を持つ堀田院長に、診療のモットーや医師をめざした理由などについて聞いた。
(取材日2019年9月11日)

「なんでも相談できる」ような地域のかかりつけ医に

この地に開業した理由を教えてください。

1

結婚を機に西宮に移り住み、勤務医時代は仕事と育児、家事などに奔走していました。育児をしながらでしたから、時間になったら帰らなくてはいけないなど、求められることに100%応えきれないもどかしさを感じるようになり、「開業したほうが、仕事の隙間時間を利用して子どもたちのこともできるかな」と。それで自宅からほど近いこの甲陽園に開業したんです。今から26年前、1993年にクリニックを開業。その後、当時の建物が老朽化してきたので、通り向かいのこの場所へ2019年に新築移転しました。

当初から眼科医師をめざしていたのですか?

もともと私は滋賀の生まれで、研修医としてのスタートは、実は眼科ではなく、実家に近い京都第二赤十字病院の救急救命センターでした。外科系を選択していたので、救急の後は麻酔科に行き、最後に眼科に入りました。当時は小児外科に興味を持っていたのですが、将来の出産育児との両立を考えると深夜休日の出勤や当直が難しくなるだろうと考えていたんです。家庭も大切にしたいという思いがあったので悩んでいました。その時に眼科医師である義母の勧めもあり、最終的に眼科を選んだんです。眼科は外科と内科両方の要素を持ち、人の一生のすべてに対応できるとも考えました。今は眼科を選んで良かったと思っています。眼科医師としては、滋賀医科大学附属病院と湖北総合病院を経て、住友病院・西宮市立中央病院などで研鑽を積みました。

患者さんの層や診療内容について教えてください。

2

この地域の患者さんがほとんどで、乳児から106歳の方まで幅広い年齢層の方がいらっしゃいます。古くから住んでいる方が多い地域なので、ご年配の患者さんが多いですね。坂の多い街ですから、高齢になってなかなか通院できないという方もいらっしゃいますので、昼休みや午後診の後など、依頼があれば時間の都合のつく限り往診も行っています。診療内容は一般的な眼科領域の治療から小手術まで、眼科のかかりつけ医としてさまざまな疾患を診ています。目標は、オールラウンドプレーヤーのエキスパート。そのほか眼科領域以外の症状で相談に来られる方も結構いらっしゃいますよ。その場合は、患者さんにとって一番必要と思われる専門家や病院をご紹介しています。それが地域のクリニックの仕事だと思っています。「医療の窓口」として、「とりあえず相談に行ってみよう」と、なんでも相談に来られる場でありたいですね。

診療において心がけていることはなんですか?

患者さんにリラックスしていただき、患者さんが言いたいこと、聞きたいこと、すべてを話していただけるように「親しみ」と「寄り添い」をいつも意識しています。診察を終えた時に、患者さんの緊張がほぐれ笑顔になってもらえるように努めています。また、患者さんとは、時には病気に関係ないことも含めていろいろな話をして、患者さんの背景を知り、病気を推し量りながらアドバイスをするようにしています。そのため診察時間が少し長くなってしまうんです。患者さんの待ち時間が長くなると申し訳ないので、今は予約優先で診療を行っています。

目の疾患も早期発見・早期治療が大切だと知ってほしい

目の疾患について特に患者さんにお伝えしたいことはありますか?

3

眼科というのは直径3cmに満たない小さな眼球だけの病気だけを取り扱っていると思っていらっしゃる方が多いのですが、目は体につながる臓器でもあるんですね。例えば糖尿病性網膜症など、ほかに原因がある病気の所見が目に出てくる場合もあります。そういった意味で目は小さな臓器ですが、広く奥深い臓器でもあります。ですから、特に40歳以上の方には、定期検査を受けていただくことをお勧めしたいですね。緑内障も、まったく症状がなくても検査をしてみたらかなり病気が進んだ状態であったということもありますので。何事も「早期発見・早期治療」が最善の治療だと思います。そういう意識を持っていただければうれしいです。

日々診療をする中で、子どもの目について気になることはありますか?

開業当時から2つの小学校の学校医をしていますが、長年子どもたちの目を見ていて気になるのは、昔に比べて近眼が低年齢化の傾向にあることです。それはやはり野山や公園など遠くを見て外遊びをするよりも、家の中で遊ぶ子が多くなっているからだと思います。今は特にスマートフォンやタブレットなどでゲーム遊びをすることも多いでしょうから。すると手元を集中して見続けることになります。これは、近視に傾く一因だといわれていますし、小さな画面を一生懸命目を寄せて見続けるので、内(うち)に寄った目が元に戻らない内斜視につながる可能性も指摘されています。私が子どもの頃は自然の中で、田んぼの近くで、暗くなるまで走り回っていました。童謡の夕焼け小焼けのまさにそれでしたね(笑) 今の子どもたちにも、ゲームもいいけどやはり外で遊んでほしいなと思います。住んでいる環境と防犯の面で、今は難しい部分もあるとは思いますが。

ストレスが目に影響を及ぼす場合もあるのでしょうか?

4

目は心の鏡という言葉があります。実際に心因性視力障害で、眼球から視中枢に至るまで問題が見られないのに、視力が出ない子どもたちがいるんです。精神的なことやストレスが原因で視力が出ないと考えられるケースですね。そういう患者さんが来られた時には、なんとか見えるようになるよう、まずじっくりご本人のお話を聞くことから始めます。もともと心理的な分野に興味があったのもあり、心療眼科の研究会に出向くことも多く、これからの自分のテーマとしてもっと研究していきたいと考えています。

これからも地域に寄り添うクリニックに

そもそも医師になろうと思った理由はなんだったのですか?

20190925 5

父が滋賀で開業していたのですが、子どもから大人まで診察し、虫垂炎の手術も行い、お産も手がけるなど、内科・小児科・外科・産科を扱う「よろず医者」のような存在だったんです。町に1軒しかない診療所だったので、空いた時間には往診にも出かけていました。そういうシーンを見て育ったので、父の影響が大きかったと思います。あと、小学生の頃に友達になにげなく「大きくなったらお兄さんはお医者さん、のぶちゃんは看護婦さんになるのよね」と言われて、子ども心に違和感を覚えたんです。何でもお兄ちゃんと同じことがしたい女の子でした。そして中学生の時に「私はこんな人になりたい」というテーマの作文で、「医者になりたい」と書いて。その作文がコンクールで賞をとって。そうなると、書いてしまったことで自分で自分の背中を結果的に押すかたちになり、「医者にならないと!」って(笑)。そうしたいくつかのきっかけがあって、今の私があるんです。

先生ご自身は健康維持のためにしていることはありますか?

昔はテニスや水泳をしていたんですが、今は子どもたちも独立しましたから、ペットの犬を連れてもっぱらのんびりと山歩きを楽しんでいます。この辺りは北山や甲山や観音山など、いろいろなコースがあるんですよ。ハイカーの方もよく上がっていらっしゃいます。自然の中を歩くのが、一番リラックスできる時間かもしれないですね。

最後に、今後の展望についてお聞かせください。

6

子どもが2人おりまして、1人は眼科医師になり、もう1人は視能訓練士という眼科に関連する国家資格を持っているんです。なので、いずれ子どもたちの力を借りて、クリニックでの診療をより充実させていけたらと考えています。スタッフも皆心から優しく、人間性も素晴らしい、私の自慢です。これからもみんなで患者さんに寄り添い、いつまでも地域の方のお役に立てるような存在でありたいなと思います。

Access