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山本 慎一 理事長の独自取材記事

山本内科

(明石市/西新町駅)

最終更新日:2024/04/10

山本慎一理事長 山本内科 main

循環器内科、消化器内科、呼吸器内科をメインに幅広い病気に対応する「山本内科」は、西新町駅から徒歩3分の場所にある。明るく広々とした待合室には、患者がリラックスして過ごせるよう、マッサージチェアも置かれている。理事長を努める山本慎一先生は日本循環器学会循環器専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医の資格を持つ経験豊富なドクターだ。内視鏡検査や心臓カテーテル治療の分野で長年にわたり研鑽。同院ではその豊富な経験と先進機器を駆使して、幅広く総合的な診療を提供して患者をサポートする。「勤務医時代の経験を通じて、患者さんに対して自分ができることはすべてして差し上げようと考えるようになったんです」と優しく語る山本理事長に、開業の経緯やこれまでの経歴、総合的な診療を行う思いなど詳しく聞いた。

(取材日2024年3月28日)

豊富な経験を生かして、専門的な診療を幅広く提供する

2002年に開業されたと伺いました。まずは開業からこれまでの経緯をお聞かせください。

山本慎一理事長 山本内科1

現在駐車場になっている場所にあった「谷澤医院」を引き継いで開業しました。谷澤先生にはお子さんがいなかったため、明石市立市民病院の院長を務めていた私の父を通じて、医院継承の話を頂いたんです。「勤務医と開業医は違うのでノウハウを教えます」と言っていただき、まずは2年間谷澤先生のもとで学ばせてもらうことに。引き継ぎが予定よりスムーズに進んだこともあり、半年前倒しし、2002年に院名を「山本内科」に変更し、理事長兼院長に就任させていただきました。その後しばらくは谷澤先生も診療してくださって。診療を続けるにつれ、以前の建物が手狭になってきたため、2009年にビルを建て移転しました。現在は週1回、消化器内科を專門とする森敬弘先生に来ていただいています。

先生のご経歴についても教えていただけますか?

近畿大学医学部を卒業後、京都府立医科大学第二内科に入局しました。当時は今ほど専門化が進んでおらず、第一内科でも第二内科でも、循環器疾患、消化器疾患、呼吸器疾患を診療していましたね。その後関連病院に出向し、京都第二赤十字病院で胃内視鏡検査など消化器内科の分野で研鑽。また朝日大学歯学部附属村上記念病院(現・朝日大学病院)で、心臓カテーテルなど循環器内科の分野でも経験を積みました。京都府立医科大学大学院で心臓の研究に携わった後、国立療養所青野原病院(現・兵庫あおの病院)にも勤務。勤務医時代を通して、循環器内科にも消化器内科にも携わっていたこともあり、日本循環器学会循環器専門医、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医の両方の資格を持っています。

そうした経験があるからこそ、幅広く総合的な診療が可能なのですね。

山本慎一理事長 山本内科2

当院では循環器内科、消化器内科、呼吸器内科をメインに、さまざまな病気や症状に対応しています。ご高齢の患者さんが多く、いろんな症状を訴えていらっしゃるんです。時には皮膚の症状で相談されることもありますね。警察官や学校の先生、市の職員といった公務員の患者さんの割合が多く、加古川など遠方からおみえになる患者さんもいらっしゃいます。小野や加西から通院されている患者さんもいましたが、年齢を重ねて通院するのが大変ということで、ご自宅近くの医院に紹介させていただきました。お子さんに関しては、赤ちゃんの対応は難しいですが、3歳以上であれば診療可能です。明石市には小児科の医院が少ないため、お子さんも受け入れるようにしていて、子どものワクチン接種も行っています。

定期的な検査で、病気の早期発見・早期治療をめざす

先生が総合的な診療を心がけている理由を教えていただけますか?

山本慎一理事長 山本内科3

定期的に通院していたのに病状が進行して、気づいた時には手遅れになっていたとしたら、残念なことですよね。私自身、勤務医時代に患者さんを診察していて「調子が良さそうだ」と思っていたら、ある日別の先生から、その方ががんを患っていることを指摘されたことがありました。その出来事がきっかけで、「患者さんに対して自分ができることはすべてして差し上げよう」と考えるようになったんです。ですから当院では必要に応じて、来院される患者さんに対して胃内視鏡検査をお勧めしています。胃内視鏡検査、腹部・頸部超音波検査は年に1回、エックス線検査は半年に1回、継続的に受けていただきたいですね。もちろん、患者さんのご意向を尊重するよう心がけています。

定期的に検査を受けることが大切なのですね。

胃内視鏡検査に関しては、1年に1回と1年半に1回とではがんの重症化リスクが変わってくるといわれています。胃の壁は内側から、粘膜、粘膜下層、固有筋層、漿膜下層、漿膜の5層構造になっています。最も内側の粘膜のがんであれば、内視鏡で切除することが望めます。しかし、さらに深くまでがんが進行すると、手術を行うことはできても転移する可能性があります。半年違うだけで重症化リスクが変わることもあるんです。胃がんの場合、症状が出てからではかなり進んでいる可能性もあります。しかし、毎年内視鏡検査を受けていれば、早期に発見し、手術せずに内視鏡で処置できるかもしれません。また内視鏡検査に限らず、毎年決まった月に検査を受けることも大切ですね。

毎年決まった月に検査することを推奨しているのはなぜですか?

山本慎一理事長 山本内科4

会社の健康診断は基本的に毎年決まった月に行いますよね。同様に、内視鏡検査やがん検診なども毎年決まった月に行うことが大切です。以前、胸部エックス線検査でがんが見つかった患者さんがいたのですが、「去年の検診では異常がありませんでした」と言われて。実際に検査データを取り寄せても、異常はありません。ただその時が12月で、患者さんが前の年に検診を受けたのは1月だったんです。丸2年間隔が空いていますよね。毎年決まった月に検査を行うことには意味があるんです。「誕生月に健診を受けましょう」と勧めるのも、皆さんが毎年決まった月に忘れずに健診を受けられるようにするため。毎年決まった月に検査を受けることを心がけていただきたいですね。

地域のかかりつけ医として何でも気軽に相談してほしい

総合的な診療のため、院内設備も整えていらっしゃるのですね。

山本慎一理事長 山本内科5

先進の胃内視鏡検査装置、大腸内視鏡検査装置、超音波診断装置、血圧脈波測定装置、呼吸機能検査装置などを備えており、週3回、臨床検査技師も勤務しています。また院内には、点滴室、エックス線検査室、内視鏡検査室、超音波検査室、動脈硬化検査室などもあります。点滴室では、フラットになる電動チェアでテレビを見ながら点滴を受けていただけますし、内視鏡検査室の隣にはリカバリー室も備えています。電動ベッドが設置された超音波検査室では、心臓、頸部、腹部、甲状腺、下肢静脈の検査を行うことが可能です。さらに婦人科疾患、甲状腺疾患、泌尿器疾患の検査にも対応しています。その他、点滴や検査が終わったことを知らせる呼び出しボタンも設置。女性用トイレにはベビーベッドも備えています。

地域医療に対する思いもお聞かせいただけますか?

明石市立市民病院への父の赴任に伴い、私も1歳で明石に来ましたので、ここ明石が私の地元です。地域貢献のためにも、明石市医師会の活動にも参加していますね。地域医療を支える面で、医師会は大きな役割を担っています。特定健診や各種がん検診、予防接種など、医師会が委託を受けて実施しているのですが、集団検診やがん検診のエックス線検査の解析なども、医師会会員で分担して行っています。また近年、小学生・中学生・高校生の心電図検査が義務化されましたが、その解析も行っているんです。診療の傍らこうした医師会活動に携わるのは大変ですが、私はまだましなほう。医師会会長や理事は夜間や土日も忙しく活動していて、頭が下がる思いですね。

最後に読者に向けたメッセージをお願いします。

山本慎一理事長 山本内科6

患者さんの訴えにできる限りお応えするよう努めています。発熱のある患者さんも受け入れていますし、爪水虫について相談されることもあるため、爪水虫の治療薬も備えています。また西洋薬が苦手で、漢方薬を希望される患者さんも多く、漢方薬の処方にも対応しています。まずはご来院いただいて、可能な限り対処し、その上でどこに行けばいいかを示すのが、地域のかかりつけ医の役割だと思うのです。当院は循環器内科、消化器内科、呼吸器内科をメインに、さまざまな病気や症状に対応しています。お子さんの診療はもちろん、往診や訪問診療も行っていますので、気になることがありましたら、何でもお気軽にご相談ください。

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