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浜本 順博 院長の独自取材記事

浜本クリニック

(尼崎市/尼崎駅)

最終更新日:2019/10/18

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JR尼崎駅から車で5分ほどの住宅街にある「浜本クリニック」は、開業50年を超える歴史あるクリニック。2代目の浜本順博(のりひろ)院長は消化器内科を専門とし、胃や大腸の内視鏡検査に注力している。電気メスを使わず合併症リスクが低いとされるコールドポリペクトミーを採用し、25年以上にわたり培ってきた技術で苦痛の少ない大腸内視鏡検査を提供。大腸がんのリスクを下げるため、すべてのポリープを切除するのがポリシーという。年間数多くの胃・大腸内視鏡検査を行いながら、父の代から続く“使命”でもある地域医療を両立している浜本院長に話を聞いた。
(取材日2019年9月13日)

内視鏡診療と地域医療を両立するクリニックとして

50年以上もの歴史あるクリニックだと伺いました。

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当クリニックは先代の父が1962年に開業し、地域のかかりつけ医としての役割を果たしてきました。母方の親族もほとんどが医師という家系でしたので、自然と私もそれ以外の道は考えませんでしたね。大学卒業後は消化器内科に進み、特に大腸の内視鏡検査と治療を中心に大学病院などで研鑽を積んだのち、2004年に当クリニックの副院長として入職、そして2010年に院長に就任し、2014年には医療法人化しました。現在、父の代からの地域医療を継続しながら、私の専門分野である内視鏡診療を合わせたクリニックとして日々診療にあたっています。

クリニックの特色を教えてください。

交通の便が良いわけではない下町の住宅街で内視鏡診療に注力していることです。いわゆる「内視鏡クリニック」は、ほとんどのケースで駅前に開業しています。その主な理由の一つとして、内視鏡は鎮静剤などを使いますので、患者さんご自身が車を運転しての来院ができないことから、アクセスの良いところでないと成り立たないということが挙げられます。始めた当初は、どの駅からも徒歩では難しい当クリニックでの内視鏡診療は大きなチャレンジでした。スタートして5~6年は大変でしたが、現在はたくさんの方に認知され、電車とバスを乗り継いで来てくださる患者さんも多くいらっしゃいます。

消化器内科、特に大腸内視鏡を専門とした理由はなんだったのですか。

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最終的に開業する意思があったこと、胃透視の診断や内視鏡の開発を題材としたノンフィクション書籍に影響を受けたことなどがきっかけで消化器内科に入局しました。当時、大腸への内視鏡の挿入自体が黎明期であり、まだその手法が確立されていない頃だったので、上手な先生ばかりとはいかなかった時代です。大腸内視鏡は特に技術が必要ですから、その困難な課題に興味を持ったのもきっかけでした。スムーズに上達するものでもありませんでしたが、だからこそやりがいもありましたね。東京で研鑽を積む機会を得て、そこでさまざまな人との出会いもあり、どんどん内視鏡の道にのめり込んでいったんです。

長年培った技術を用いた大腸内視鏡診療を提供

特に大腸内視鏡検査は「痛い」などの負のイメージがありますが、実際はどうでしょうか。

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検査には2つのハードルがあって、検査前に腸内を空にする下剤に対する抵抗感、そして内視鏡自体に「痛みがあるのではないか」というイメージです。しかし実際は、思われているほど怖い検査ではありません。近年は鎮痛剤や鎮静剤を使用するクリニックが大半だと思いますが、いずれも過剰に使用すると呼吸の抑制や血圧の低下などのリスクを伴います。大腸内視鏡検査は技術によるところが非常に大きいので、当院では必要最小限の鎮静剤と、25年以上培ってきた技術で、苦痛の少ない検査をご提供しています。不安を訴える患者さんには、「怖い検査ではない」ということを自信を持ってお伝えしています。当クリニックの患者さんで「二度と検査を受けたくない」という方はほぼおられず、多くの方はリピーターとなってその後も定期検査にお越しいただいています。

何歳以上、どれくらいの頻度で検査を受けるべきでしょうか。

40歳を超えたら必ず、そして定期的に受けていただきたいですね。大腸の進行がんが見つかる方は、ほとんどのケースで一度も大腸内視鏡検査を受けたことがない方。一方で定期的に検査を受けている方はポリープが見つかった時点で切除しており、早期発見と早期治療により多くの方が健康を取り戻されていると感じます。頻度としては、ポリープを切除された方は最低でも3年に1回は大腸内視鏡検査を受けていただくことが理想かなと考えています。また、家族や親族で大腸がんに罹患した方が2人以上いるようなケースは遺伝的なリスクが考えられますので、30代でも積極的に内視鏡検査を受けていただきたいです。

内視鏡診療で工夫されていることはありますか。

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近年、欧米を中心に「どんな小さなポリープでもすべて切除しないと大腸がんの抑制にはならない」といわれており、国内でもこの考え方が浸透してきています。現在も5ミリ未満のポリープは経過観察としている医療機関は存在しますが、当院では2cmまでのポリープは見つけた時点ですべて切除するのを原則としており、それ以上の病変は適切な施設をご紹介します。また、全国的に主流になりつつある「コールドポリペクトミー」を、まだその技術がメジャーではなかった6年前から取り組んでおり、1cmまでのポリープはこの方法で切除しています。これは術後に出血を引き起こすリスクのある電気メスを使わないポリープの切除法で、合併症のリスクを低減するほか、腫瘍の切除も短時間で行えるのがメリットです。さらに当院では2階に個室の前処置室を設け、内視鏡に精通する看護師らを含めたベテランスタッフがきめ細かにサポートさせていただく点も特徴です。

これからも内視鏡は“専門”、地域医療は“使命”

一般内科の患者さんへの対応はいかがですか。

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時間の許す限り、患者さんのお話を聞くことから始まると考えています。特に高齢の方でしたら、患者さんご本人の生活スタイルを把握するためにも、家族構成や現在一緒に住まわれている方の有無、お子さんが同居していないのであればどこに住んでいるのかなど、早めにお聞きするようにしています。また、例えば高血圧症の患者さんには自動血圧測定機を購入いただき、お渡しした血圧手帳を記入するように指導させていただいています。月1回の来院時に持って来ていただくのですが、多くの患者さんはしっかりと記入してきてくださいますね。几帳面な字で細かく記していたり、血圧が測定できなかった理由が旅行であったりと、血圧手帳一つで患者さんの性格や生活が見えてきます。そうした取り組みは患者さん自身の意識を高めることにも役立っていると感じています。

今後、考えているお取り組みなどはありますか。

一つの課題として、地域的に在宅医療が不可欠になってきています。父の代から受け継いでいる患者さんもたくさんおられますし、近隣のマンションでも独り暮らしの高齢者が相当数いらっしゃいます。現在は人手や時間の問題もあり、必要なときは在宅医療を行っている医師にご協力を得ているのですが、今後はそこにも力を入れていかなければいけないと考えています。当院では内視鏡診療に注力していますが、この地域の本来のニーズは一般内科です。それを両立していることが当院の特殊性でもあり、そして使命でもあると考えています。内視鏡診療と一般内科診療のどちらの患者さんも犠牲にならない、ちょうどいいバランスが取れていると思うで、こちらもこのまま継続していきたいですね。

読者へのメッセージをお願いいたします。

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大腸の内視鏡検査は、多くの方が想像されているよりもずっと苦痛の少ない検査だと思います。適切な鎮静剤の量を守れば体に負担のかからないものですし、不安があれば事前にお電話で問い合わせをいただいても構いません。まずは一歩前へ踏み出すことが大切だと思います。また40歳を過ぎると、高血圧や糖尿病の投薬治療を開始する方、そこまでいかなくとも食事指導などが必要な方がたくさんおられます。多くの方は年1回の定期検診を受けていらっしゃると思いますので、まずは検査データを持って気軽にご来院いただきたいですね。当クリニックでは患者さんのご希望はもちろんですが、「こういう治療を受けるべきです」とはっきりとお伝えすることも大事なことだと考えています。患者さんにとって話しやすい対等な関係であると同時に、専門家としてより良い治療に誘導できるよう努めていきます。

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