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中神 祐介 院長の独自取材記事

中神クリニック

(神戸市西区/西神中央駅)

最終更新日:2021/10/12

中神祐介院長 中神クリニック main

神戸市西区の閑静な住宅街に、白と青のコントラストが印象的なシルエットでたたずむ「中神クリニック」。父である先代院長の急逝により2012年に中神祐介(なかがみ・ゆうすけ)先生が継承、整形外科・リウマチ科・リハビリテーション科として再出発し、30年以上にわたって地域住民の健康を支え続けている。時代の移り変わりとともに高齢者が増加する地域性に合わせ、これまで以上に需要が高まる訪問診療や骨粗しょう症予防にも注力。3児の父であり朗らかで謙虚な人柄を持つ中神院長に「開業する心づもりはなかった」という2代目就任にまつわる経緯や心境、診療への思い、加えて幅広い地域貢献への取り組みまでをじっくり聞いた。

(取材日2019年11月5日)

長きにわたり幅広い医療で地域をサポート

お父さまからクリニックを引き継がれたそうですね。

中神祐介院長 中神クリニック1

当院は父が約30年前に外科・胃腸内科として開院したのが始まりです。私は当院を引き継ぐ前は、東京の大学病院で整形外科医師として勤務していました。しかし父の体調が急変し、継ぐというよりは目の前にいらっしゃる患者さんを放っておけず、何の準備もなく帰ってきたというのが実状です。父を看病し最期を見届ける中で「やるしかないな」と決心を固めていきました。父の頃からずっと通ってくださっている多くの患者さんはさまざまな訴えをお持ちで、専門の整形外科だけを見ていればいいというわけにはいかないので、時には風邪などの症状もできる範囲で診察しています。中には「ずっとお世話になってきたので最期まで診てほしい」とおっしゃる方もいらして、在宅でお看取りまでさせていただくこともあります。専門性を突き詰める勤務医と、さまざまな症状を見ている今、両方の経験が幅広い診療につながっていると思いますね。

大幅なリニューアルをされたと伺いました。

父は外科・胃腸内科の有床診療所としてやっていましたので、整形外科の自分がやると決めたのならば中途半端にするのではなく、新規開業のつもりで一からやろうという思いで建物もすべて建て直しました。整形外科に変わったというアピールも兼ねたリニューアルです。もう一方では父の急逝で不安になっていらした多くの患者さんを、なんとか支えたいと考えていました。勤務医時代はそこまでの実感はなかったのですが、地域のクリニックと患者さんとの結びつきの強さを改めて感じることが多かったですね。ですので、建て替えの間は他の病院に勤務することも考えましたが、そういう方々がいらっしゃるなら開けておかなければと、できることは限られましたがプレハブで1年間診療を続けました。

整形外科を専門に選ばれたのはどうしてですか?

中神祐介院長 中神クリニック2

私が医師をめざした1990年代は、今ほど健康に対する意識が高まっていませんでした。長生きをしても、どこかが痛かったり歩きづらかったりという方も多く見られたように思います。救急などの命と直結する分野で医師をめざす人も多いのですが、私は生死と直接関わらずとも、長寿時代に向けて足腰が丈夫なまま長生きするために重要なのは、これからは整形外科じゃないかと思ったんです。寿命が延びて介護の必要性も高まるとなれば、その期間をできる限り少なくして健やかな毎日を支えるのが私たちの役割だと感じています。そこには最期まで自分で立つ、歩く、食べることが可能な時代にしていかなければという強い思いがありますね。

寄り添い絆を結ぶ診療をめざして

訪問診療に力を入れていらっしゃるそうですね。

中神祐介院長 中神クリニック3

クリニックの患者さんの半分は高齢者の方々、もう半分が子どもさんと働き世代です。腰痛やヘルニア、スポーツ障害などの症状に加え、骨粗しょう症治療にも力を入れていますのでその目的で来られる方もいらっしゃいますね。訪問診療は父の代から行っていて、地域の高齢化もあり積極的に取り組んでいます。これまでどおりの通院が難しくなった患者さんのところにはこちらから伺う、というスタンスです。訪問診療は一人の力では対応しきれない部分も多く、近隣の内科や外科の医師とチームを組んで専門外のことも気軽に相談できるような関係を築いています。地域で見守り安心して在宅で診療を受けていただけるよう心がけており、患者さんの喜ぶ顔を拝見するとやっていて良かったなと思います。

クリニックを超えた訪問医療のシステムづくりについて、もう少し教えてください。

訪問診療は自分の診療の質を上げることも大切ですが、それと同じくらい重要なのが地域ぐるみのシステムづくりです。高齢者が増えニーズが高まる今、地域で地域の医師たちと地域の患者さんを診療するサポート体制が必要とされています。すでにクリニックでは行っていますが、自分たちだけでなく訪問診療をやりたい医師が安心して始められるチームやコミュニティーになるような、地域の医療を良くするためのシステムをつくっていきたいと考えています。クリニックでの診療はもちろん、今後はこのような地域貢献にも努めたいですね。大変ではありますが、広い視野を持つことにやりがいを感じています。

他にも、突然の交通事故に戸惑う患者さんに向けて情報発信されていると伺いました。

中神祐介院長 中神クリニック4

交通事故はとても特殊な出来事です。その状況や立場、けがの状態もケースバイケースです。万一の事態に備え、ホームページ内に「交通事故に遭われた方へ」という項目を設け、急な事態ではどのような対処をすれば良いかについて、大まかな流れを説明しています。被害者という立場、長期間にわたる応対、後遺症診断など、交通事故に遭われた患者さんに対しては通常の患者さんとは違う説明が必要です。クリニックではしっかりと話を伺い、けがの状態を慎重に診断し、治療やリハビリテーションを行います。残念ながら後遺症が残ってしまった場合には、後遺症診断書などの発行もいたしますのでご安心ください。もしもの際はホームページに目を通した上で来院くだされば、よりスムーズに理解を深めていただけると思います。

患者の声に耳を傾ける地域のホームドクターとして

日々の診療ではどのようなことを大切にされているのでしょうか?

中神祐介院長 中神クリニック5

聞いてもらうだけですっきりするという方もいらっしゃるくらい、患者さんの話をじっくり伺うということにこだわって診療しています。整形外科以外の主訴についても限界はありますがきちんと聞いて差し上げ、紹介も含めて良い方向に導けるよう心がけています。もう一つは、子どもさんから高齢者までの幅広い世代の患者さんが、極力当院で完結できるような医療の提供です。そのために、より踏み込んだ検査を可能にすることをめざしMRIを導入。オープンタイプですので閉塞感が苦手な方や子どもさん、高齢の方にも対応できます。これによって痛みのある患者さんが検査のために我慢して別の病院に行く、といった負担を減らすことにつながりました。また力を入れている骨粗しょう症の診療ではDXA法による骨密度測定器を取り入れるなど、設備の充実も重視しています。

これからの展望やチャレンジしたいことをお聞かせください。

継承から5年を区切りとして掲げていた展望が、設備や人員などのハード面でようやく思い描いていたかたちに整ってきました。これからはソフト面で、医療提供のクオリティーを幅広く、1回1回の診療も見直しながら高めていきたいですね。医療は日々進化していて、リウマチや骨粗しょう症の分野ではどんどん新しい考え方や薬が出ていますので、それらにもしっかりと対応できるよう学びを続けていきます。治療においては常々注射や手術以外でできることを考えているのですが、今後は患者さんの選択技を増やせるように努め、多様なニーズに応えられるクリニックをめざしたいと思っています。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

中神祐介院長 中神クリニック6

ご自身の症状に「ああでもない、こうでもない」「どうしよう、どこに行けばいいのかな」と悩まれている方は多いと思います。そのような際は、気軽に話しに来ていただきたいですね。話しやすいと言っていただくことも多い当院では、患者さんの話をしっかりと聞くことをモットーにしています。実際に整形外科という敷居を越えて、いろいろな話をしに来てくださる患者さんがたくさんいらっしゃいます。悩みがあれば、とにかく一度いらしてください。そこから笑顔と健康への道が開けるように治療をしていきましょう。

自由診療費用の目安

自由診療とは

交通事故の後遺症診断書文書料/8640円(税込み)

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