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常深 聡一郎 院長の独自取材記事

つねみ医院

(神戸市西区/木幡駅)

最終更新日:2020/08/04

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神戸電鉄粟生線の木幡駅のホームから見える「つねみ医院」。緑あふれる風景の中にある同院は、1980年に開業。2013年、2代目として常深聡一郎院長が父から継承した。周辺に病院が少なく、時には専門外の診療も要求される毎日。常深院長は、これまでの一般内科診療や、骨折・切り傷などのケガの治療にも対応しながら、住民の高齢化に伴い、今後ニーズが高まるであろう訪問診療にも積極的に取り組んでいる。専門の消化器疾患については、内視鏡検査を導入し、早期の段階での発見・治療をめざす。地域の医療ニーズを的確に予測し、今後を見据えた医療を展開すべく、施設の改修工事をスタートし、2020年に完成。常深院長に、これまでの経緯や今後の意気込みについて話を聞いた。
(取材日2019年10月9日/更新日2020年7月21日)

幅広い診療で地域住民の健康を支える2代目院長

2013年に院長を継承されたということですが、現在の診療内容を教えてください。

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父が院長の頃は、整形外科診療が中心でしたが、現在は、9割近くの患者さんが風邪や、糖尿病、高血圧などの生活習慣病といった内科系の疾患で来院されています。現在当院では、訪問診療や胃や大腸の内視鏡検査にも注力しています。外科も標榜しており、農作業で手を切ったというような外傷や、骨折・捻挫などの治療にも対応しています。専門的な治療を受けてもらう時は、大規模病院だけでなく、その治療ができる他の開業医とも連携しています。どの科で診てもらうのかわからない時や、ちょっとした体の相談でも、ぜひ当院に来てほしいですね。地域の皆さまにかかりつけとしてご利用いただければと思います。

先生は、勤務医時代は、消化器外科が専門だったそうですね。

はい。主に消化器の外科手術を行っていました。当院では手術はできませんが、その経験を生かして、胃がんや大腸がんなどの消化器系疾患が、重篤になる前の早期段階で発見できるよう、私が着任してから内視鏡検査を始めました。検査の日時は、患者さんのご都合に合わせて受診していただけるように相談も受けつけています。検査を受ける患者さん専用の休憩スペースやトイレも設置しています。ソファーは、「とても座り心地が良い」と患者さんからは好評なんですよ。

胃や大腸の内視鏡検査を受けに来る人は多いのでしょうか?

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正直に言うと多いとはいえません。本来、内視鏡検査は、胃の場合は毎年、大腸は便検査も併用しながら3年に1回のペースで受けるのが理想的だと考えますが、実際は、クリニックは体調が悪くなってから来る場所と考える人もいるのか、まだ定期的に検査を受ける人は少ない状況です。ですが、体調が悪化してからでは、患者さんの治療の負担も重くなりがちです。一方早期発見できれば、治療の負担が軽く済むことも多いですし、治療の選択肢も広がります。内視鏡検査は鎮静剤を使いながら行い、患者さんの苦痛軽減にも配慮しています。まだ受けたことがない方は、ぜひ、当院で検査を受けていただきたいですね。

今までに印象に残った患者さんは?

早期がんを治療後、胃の内視鏡検査を定期的に受けている患者さんがいました。そんな中、当院でわずか数ミリのがんの再発を発見したのです。後に手術を依頼した紹介先の病院から、「小さい病変なのに、よく見つけられましたね」と言っていただけたのがうれしかったですね。85歳の方でしたが、検査の重要性を再認識した出来事でした。

消化器外科の医師から地域医療への道へ

医師になってから貴院を継承するまでの経緯をお聞かせください。

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大学を卒業した後、大学の一般消化器外科に入局して、2年間研修医として勤務した後、消化器外科医師として複数の病院を回りました。最初に赴任した病院では、失敗も多く、先輩医師からもたいへん厳しい指導を受けました。当時は「辞めたいな」と思うこともありましたが、今から思えば良い経験でしたね。 消化器外科の手術を多く手がけた後、大学院に籍を置いて、臨床も手伝いながら胃がんに関する研究で学位を取りました。その頃には、日本消化器外科学会消化器外科専門医の資格も取得していましたが、その後すぐに父の後を継ぐことが決まってしまいました。

急に、お父さまの医院を継承することになったんですね。

それまで、手術ばかりしてきたのに、父の病院では手術ができない。そこで、別の病院で内視鏡検査を学びつつ、専門の消化器外科のフォローをしながら、消化器内科の外来に携わりました。その後、三木市にある病院に2年勤務した後、2013年4月から、父の病院に正式に勤務し始めました。

現在も、お父さまが一緒に診療をされていますね。

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整形外科は父親、一般的な内科と消化器系の疾患、訪問診療は私と、診療を分担しています。両方の症状を持つ患者さんについては、2人で診療を行っています。整形外科では、器具を使って痛みを和らげるための物理療法を主に行っています。寝たきりにならないよう、今の体力を維持する目的で、2020年から、理学療法士などの専門スタッフを配置したリハビリテーションを開設しました。

同院を継承するにあたり、先代院長から受け継いでいこうと思ったことは何ですか?

「患者第一」 の診療です。当たり前のことですが、実際には難しく、人間ですので時には自分のことを優先してしまうこともあります。ですが、父に関しては、そんな行動を見たことはほとんどありません。医師の仕事は、サービス業みたいなものだと思っています。患者さんから、「あそこに行くと、すぐに怒られる」というような診察はせず、「つねみ医院に来て良かったな」と思っていただけるよう、私だけでなく、スタッフにも、笑顔で患者さんを迎えて、しっかりと声かけをするようにとお願いしています。

長く住める街を理想に医療サービスで貢献したい

訪問診療については、複数の医師との連携が必要だと思いますが、どのように進めていますか?

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当院は在宅療養支援診療所でもあり、訪問診療は、私と他院の3人の医師で協力しながらやっています。患者さんのお宅には看護師と訪問していますが、私一人で訪問することもあります。年々体力的につらくなると思うので、今後は、医師が連携して、互いの患者を交代で診療するシステムの強化が必要だと考えています。医師個人にかかる負担を減らし、その分しっかりと患者さんを診られる体制がベストだと考えています。その動きをサポートすべく、医師会の活動としても尽力しています。

継承されてから7年がたちましたが、振り返ってみて思うことは?

着任当初は、自分のすべきことがわからなかったのですが、地域の人たちの生活が見えてくるにつれて、単に自分の専門知識に基づいた医療だけを提供するのではなく、患者さんにとって、何でも相談できて、きちんとした答えも出せる医師になりたいと思うようになりました。この地域では、生活の不便さから、高齢になって引っ越す人たちもいます。私の役割は、そうならないように、当院で診療を受ける、または、当院からさまざまな医療機関へと患者さんをつなぎながら医療サービスを受けていただくことで、患者さんがこの地にずっと住み続けられるようにすることだと思っています。

読者に向けてメッセージをお願いします。

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現在、病気の多くを、脳卒中や心筋梗塞といった生活習慣病に関連する疾患と、がんが占めます。生活習慣病は、しっかりと治療をすること、そしてがんは、悪化する前に発見し、できるだけ早期のうちに治療してほしいと考えています。そのためには、定期的に受診し、検査を受けることが大切です。自分の健康管理を人任せにせず、関心を持つこと。そのために当院を積極的に利用してほしいと思います。

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