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山下 正紀 院長の独自取材記事

山下レディースクリニック

(神戸市中央区/三ノ宮駅)

最終更新日:2022/08/29

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30年以上にわたり不妊治療に従事してきた「山下レディースクリニック」院長の山下正紀(まさのり)先生。不妊治療のスペシャリストとして、1997年の開院以来、わが子を願う数多くの夫婦の夢に寄り添ってきた。夫婦一組ひと組に合った治療を提案し、「同じ船に乗っている気持ちで取り組むこと」をモットーに、患者との信頼関係を大切にする山下院長。不妊治療の現状や同院の特色、山下院長自身のプライベートなどについて話を聞いた。

(取材日2018年12月20日)

めざすのはその夫婦に合った「十人十療」の不妊治療

先生が生殖医療に携わるようになったきっかけを教えてください。

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私は1980年に奈良県立医科大学を卒業後、京都大学産婦人科に入局しました。入局してから数年後に日本で初の体外受精が行われ、その頃がちょうど生殖医療の黎明期だったんです。たまたまその時代に直面したということもありますが、学んでいた京都大学でもその分野に力を入れていましたし、さまざまな指導やバックアップを得ることができました。そして体外受精の基礎から学ぶべく、先進国であるオーストラリアに行ったこともその大きなきっかけとなりました。

産婦人科の魅力はどこにありますか?

われわれ医師というのは、人の生死、生きるか死ぬかといった人生の局面に関わるような仕事をしています。その中でも、私は「命をつないでいく」ことに関わらせていただいています。それにはやりがいも責任もあり、そして期待もありますね。また医学というのは、極めて不確定なことが大半です。高度生殖医療技術はどんどん進化していますが、まだまだ神様にしかわからない部分があります。すべてが見通せ、コントロールできるわけではないので、医師として全力を尽くしてもどうにもできないことも時にはあります。まさに神秘的な領域であることを痛感します。

先生の診療スタンスを教えてください。

患者さんとともに歩んでいくことを大切にしています。そのご夫婦の考え、バックグラウンド、経緯、お子さまを迎えることについてどう考えているのか、それに対して何をされてきたか、どういったことを希望するかといった諸々のことをしっかりと伺った上で、診察した状況と照らし合わせて、この先の方針について複数の選択肢を提案していきます。そしてご夫婦の考えを最大限尊重し、納得していただく説明を心がけています。また、診療は私一人で首尾一貫して担当しています。機動力という意味では弱いかもしれませんが、これはある意味当院の強みですね。いつ行っても私がいて、そして私が対応するという信頼感を患者さんには感じていただけるのではないかと考えています。

診療で特に大切にしていることは何ですか?

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お子さまを迎えることは、人生の中の大きなイベントですので、その方向性についてのアドバイスは申し上げますが、選択はご夫婦で決断していただきます。その際に私がいつも口にするのは、「同じ船に乗っていますよ」ということです。ご夫婦がハッピーであれば私も同じようにうれしいですし、また万が一うまくいかないトラブルに見舞われたときは、私も一緒にその困難を乗り越えていきましょうという気持ちでいます。やはり不安を抱える患者さんには、医療者側がそういうスタンスだということを伝えることこそが、信頼につながると思います。言葉にするとちょっとキザ、大げさな言い方かもしれませんが、その思いは診療を通してしっかりと伝えていきたいですね。

夫婦が100%納得できるような体制を整える

患者さんの傾向は昔と変化していますか?

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当院で体外受精を受けられる方の平均年齢は、数年前で約40歳でした。しかし現在は、もう少し全体的に上がっているのではないかと思います。また以前は、「年齢が上がるにつれて妊娠は難しくなる」という卵子の老化についてお伝えすると、知らずに驚かれる方も多かったのですが、その知識は相当普及しているようです。とはいえ、結婚されてからお子さまを望むまでに時間がかかるご夫婦は多い印象ですね。また、通院中のほとんどの方は仕事をお持ちで、専業主婦の方は少なくなっています。職場でのポジションなどもありますし、治療とのバランスを取ることが難しくて先延ばしになってしまうなどのご事情もあるのでしょう。そのため当院では、勤務後に通っていただけるよう平日は夜20時まで診療時間を設けています。

患者さんが納得いく治療をするために工夫されていることはありますか?

当院では、4種類のカウンセリングをご用意しています。1つは看護師によるカウンセリングで、いわゆる不妊治療のコーディネーターのような役割を果たします。それから培養士による「卵相談」、心理的不安やストレスのため治療にじっくり取り組めない、といった方のための臨床心理士による精神的なケアを行うカウンセリング、さらに不妊専門カウンセリングと、各エキスパートが患者さんのニーズに合わせてご相談に乗ることができますので、医師の私からの話だけでは不十分になってしまう部分をカバーしていきたいと思っています。患者さんが100%納得されることで、治療の結果もより良いものが期待できると考えますし、そのための体制を整えることは私たちの責任でもあるからです。

印象に残った患者さんのエピソードはありますか?

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何十年も前に治療された方が、先日当院を訪ねて来てくださいました。彼女は、当時私の言った言葉を鮮明に覚えていて、何十年たった今でも大事にしていると言ってくださったんです。治療当時、採卵で麻酔からぼんやり覚めていた際、それまで付き添っていたご主人が、用事ができたのか「目が覚めたら妻をタクシーで帰してください」とおっしゃったらしいんです。その時私は「何を言っているの、奥さんを置いて帰るなんて!」と叱った、と。それを強烈に覚えていらして。もちろんそれなりに考えながら言葉を発していますが、医師として日々行っていることがその方の心に刻まれ、記憶に残り、人生に少なからず影響を与えているのか、と思うととても感慨深かったですね。

治療への最初の一歩を無理なく踏み出してほしい

先生のご自慢に感じていらっしゃることがあれば教えてください。

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唯一の私の自慢は、開業して26年が過ぎますが、セミナーや夏休みなどでの休診はあるものの、病気で休んだことは一度もないことです。先ほども申し上げましたが、私一人で診療にあたっておりますので、体調管理には特に気をつけていますね。毎朝ジムに通って体を動かして、そこで心身を鍛えることが日課です。仕事の前に心身を整えることで、気持ちもリフレッシュしますし、切り替えができます。運動を30分ほど、サウナに入ってシャワーを浴びて出る、というルーティンで無理はしません。自分が倒れたらどうにもなりませんから、この習慣は20年以上続けています。

オフの日はどのように過ごされていますか?

ゴルフをします。得意ではないですが、プレー中はわくわくしますし、気持ちの切り替えや集中ができます。異業種の方とのつながりもできますし、視野が広がりますよね。ゴルフを通じていろんな方々と知り合うチャンスがありますし、リフレッシュができるので楽しんでいます。ゴルフの日は朝も早くから目が覚めますよ。今はどうしたら上達するのか、というのが悩みです(笑)。

最後に、読者の皆さんにメッセージをお願いします。

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お子さまを望む女性やご夫婦の年齢が上がってきているのが現状です。高度生殖医療の技術がどんどん進歩し、当初の技術では難しかった方々の希望をかなえることも期待できるようになってきました。しかし、年齢の壁を越えられないということは、さまざまなデータが物語っています。卵子の質が衰える、そのことに関する治療法はまだ確立されておりませんので、お子さまを望まれる方は少しでも早いタイミングでご相談にいらしていただきたいと思います。また当院では、来院された方すべてに高度生殖医療を勧めることはしません。時間に余裕がある方には、タイミング指導などの心や体、金銭面での負担の少ない方法を優先し、できるだけ自然に近い形で妊娠できるよう、順を追ってステップを踏むことを大事にしています。実際、当院の患者さんの半数は、タイミング指導や人工授精という一般不妊治療の方ですよ。ですから、まずはお気軽にご来院ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

体外受精/4万円、人工授精/2万円
※行政の助成や別途検査費用などについてはホームページをご覧ください。

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