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田中 心和 院長の独自取材記事

田中内科クリニック

(神戸市中央区/大倉山駅)

最終更新日:2021/01/27

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神戸市営地下鉄山手線の大倉山駅から徒歩3分の場所にある「田中内科クリニック」。もともとは父親が営んでいた「田中内科循環器科」を、息子である田中心和院長が2020年6月に継承開院した。クリニックはシンプルで一際白い建物で清潔感のある外観。内観は、ホワイト・ベージュ系でまとめられており、全体的にすっきりしていて落ち着ける雰囲気。現在は父親とともに内科・内視鏡内科・消化器内科・循環器内科を標榜している。中でも田中院長が力を入れているのは内視鏡検査である。胃カメラ・大腸カメラともに対応し、大学病院で内視鏡診療を専門とする中で培った経験を生かした診療を強みとしている。専門性を生かしたかかりつけ医をめざす田中院長に、診療に対する思いや内視鏡検査の重要性について聞いた。
(取材日2020年12月10日)

専門性と地域医療を兼ね備えたクリニックへ

継承開院された経緯と、継承する上で大切にしようと思ったことをお聞かせください。

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私の父は30年近く循環器内科の医師として開業していたのですが、父と一緒に地域医療に貢献したいという思いがあり、私が継承する形になりました。私はこれまで大学病院で内視鏡を中心とした診療をし、専門分野の知識や経験は十分にありますが、地域の診療に関しては父から多くを学ぼうと思っています。クリニックのコンセプトとしては、父が今まで築いてきた地域の方のかかりつけ医としての地域医療を担いながら、私が専門としている内視鏡検査にも力を入れるという2本柱でやっていきたいと考えています。

専門性を生かした診療とは具体的にどのような診療になるのでしょうか?

一番得意としているのは内視鏡ですので、内視鏡検査やその治療が中心になると思います。がんで亡くなる方のうち、大腸がんを原因とする方がとても多いのですが、大腸がんは早期発見できれば内視鏡で切除することも可能です。ですが、亡くなる人は減っていないので、検査を受ける人が少ないということになります。今は内視鏡検査のレベルも上がってきていますし、機器も変わってきているので、皆さんが思っているよりも楽に検査を受けていただけるのではないでしょうか。下剤に関しても、飲みやすいものを選んでいます。また、不安が大きい方の場合、麻酔を用いて、うとうとと眠っていただいている間に検査を行うこともできます。患者さんに楽に検査を受けていただけるようさまざまな工夫をしていますので、50歳を過ぎたらまずは一度検査を受けていただき、大腸がんになりやすいのかなりにくいのかなど、チェックをしていただけたらと思います。

がんの中でも大腸がんに注意が必要なのですね。

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健康診断などの便潜血検査で、精密検査が必要と言われても、実際に医療機関を受診して内視鏡検査を受ける方は半数ほどといわれています。検査がつらい、というイメージが強いのでしょう。実は日本は他の国に比べて内視鏡検査技術が高いといわれていますが、受診率が低いのが課題です。がんの中でも亡くなる方が特に多い大腸がんですが、早期に検査を受けていただいて、早期に治療を始められれば、もっと救える方は増えるはずなんです。検査環境は整っていますし、思っている以上に楽に受けられると思いますよ、ということを、もっと皆さんに伝えていかなければいけないと感じています。

内視鏡内科医としての原点

ところで先生はなぜ消化器内科を志したのでしょうか?

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学生実習で消化器内科を回った時に内視鏡の魅力に気づき、消化器内科の道に進むことにしました。内視鏡は病変が見てわかりやすいのと、もともと手技のある科へ行きたいなと考えていたのもあります。選んでみて、自分に合っているなと思っています。大学卒業後は神戸に戻ってきて、臨床医として大学病院や関連病院で内科・消化器疾患の治療を行ってきました。

大学病院勤務時代に恩師との出会いがあったとか。

はい。特にお世話になったのは内視鏡治療のエキスパートとして知られる神戸大学医学部の豊永高史先生です。豊永先生のもとで早期消化器がんに対する内視鏡治療であるESDを学び、多くの経験を積ませていただきました。2014年には当時関西では初めてのPOEM、つまり経口内視鏡的筋層切開術という治療法を神戸大学に導入する目的で、昭和大学江東豊洲病院へ行き、井上晴洋先生のもとで勉強させていただきました。2人の先生方からは内視鏡技術だけでなく、怖がらずに新しいことにどんどんチャレンジしていいのだという心構えの部分も学びました。海外で内視鏡のデモンストレーションや講演を行うことができたのはとても印象に残っています。

POEMについて詳しく教えていただけますでしょうか?

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POEMというのは、食道アカラシアという食道から胃への通過がうまくいかずに食道に食べ物が残り続けてしまう疾患に対する、口から入れる内視鏡下で行う治療法です。今まで内視鏡というのは、表面に見えることの診断や治療に用いられていましたが、POEMは、体の表面に傷をつけずに体の内部から治療していく方法となります。これは今までの常識では考えられないものでしたね。

なるべく待ち時間をつくらず、患者の負担を軽減する

診療する上でどのようなことを心がけていますか?

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患者さんに説明するときは、ご自身の体のことをきちんと理解してもらいたいので、なるべく難しい言葉は使わないようにしています。スタッフには、診察や内視鏡検査のときなど患者さんの動きをちゃんと見ていて、何か変わったことがあったら教えてもらうようにしています。それから、医療にとって大切なのは迅速さだと思っていますので、緊急性の高い疾患の場合はすぐに検査して、できるだけ患者さんを待たせないようにしています。

大きな病院はとにかく時間がかかりますね。

規模の大きな病院ですと、検査一つするにしても待ち時間がとても長くなってしまい、なかなか検査が進まないこともあります。ですので、そういった部分を解消するような融通の利くクリニックでありたいと思っています。例えば大腸がんの手術を前提とする患者さんであれば、胃カメラやCTを撮る必要がありますが、そういうのはすべてクリニックで済ませておいて、あとは病院で手術するだけという状態にしておくこともできるかと思います。先日も、下血で来院した80代の患者さんがいらっしゃり、すぐに内視鏡検査をしたら腸が壊死していたため、近隣の病院で緊急手術をしていただいた、ということがありました。放置していたら命に関わる状態でしたので、緊急性の高い患者さんはすぐに検査をしてできるだけ早く対応したいと考えています。あまり患者さんを待たせないということが大事かなと思います。

継承されてから半年ほどたちましたが、現在はどのような患者さんが来院されているのでしょうか?

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父が今まで診ていた患者さんや、地域の患者さん、私が大学病院で診ていた患者さんが来てくれています。また、大学病院時代から診ている患者さんからの紹介で、少し離れたところから来てくれる患者さんもいます。大きな病院は敷居が高いので行きづらいけれど、クリニックであれば行きやすいということもあるようです。一般的なクリニックと比べたら通院圏は広いほうかもしれません。大学病院で診ていた患者さんですと、奈良県や淡路島から来てくれている方もいらっしゃいます。

今後の展望をお聞かせください。

内視鏡に抵抗感のある方にはなるべく楽に受けられるような方法をご提案していきますので、まずは一度ご相談ください。早期発見・早期治療が消化管ではとても大事。できるだけ患者さんの負担にならないような検査を行い、適切に診断し、わかりやすくご説明差し上げます。消化器内科が専門ではありますが、地域の方の「なんでも屋さん」としての役割も担っていきますので、お気軽に受診していただければと思います。

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