佐々木 義浩 院長の独自取材記事
佐々木医院
(神戸市須磨区/名谷駅)
最終更新日:2026/01/16
バス停・東白川台停留所から徒歩約1分の閑静な住宅地の一角にある「佐々木医院」は、1988年に開業して以来、35年以上にわたって地域の健康を支えている。院長を務めるのは、先代から同院を引き継いだ佐々木義浩先生。循環器内科が専門で、神戸大学医学部付属病院、北播磨総合医療センターなどで、カテーテル治療をはじめとする先進的な診療に携わってきた。継承後も循環器疾患に対する専門的な知識を生かしながら、地域に密着した医療機関として幅広い内科疾患に対応している。「“町のお医者さん”として地域の方々に信頼していただけるクリニックをめざしています」と、話す佐々木院長に、同院の診療ポリシーや得意とする循環器疾患の診療などについて話を聞いた。
(取材日2026年1月5日)
病院でのチーム医療から地域に根差した医療へ
こちらは歴史のあるクリニックですね。

1988年に父が開業したクリニックです。父はもともと外科が専門で、外科を診療科目として挙げていました。とはいえ、地域のクリニックなので、患者さんはさまざまなことで相談に来られ、内科的な診療も提供していました。私が医師をめざしたのも、子どもの頃からそうした父の姿を見ていたからだと思います。父から「医師になってほしい」と言われたことは一度もないと思うのですが、中学生から高校生の頃には医師になりたいという意識があって、自然に医学の道に進みました。
外科ではなく循環器内科を専門に選ばれた理由をお聞かせください。
父は「必ずここを継いでほしい」とは言いませんでしたが、将来的に開業したり、後を継いだりするということになった場合は、内科のほうがより地域の方々と密接に関わった治療ができると聞かされていました。一方、私自身は、医学部時代には手術など外科的なこともやってみたいと考えていました。そこで、内科の中でもどちらかというと外科的な部分もあり、カテーテル治療などにも携われる循環器内科を選んだのです。
先生のご経歴を教えてください。

医学部を卒業後は、北播磨総合医療センターをはじめ、兵庫や大阪の大学病院や基幹病院の循環器内科で経験を積みました。勤務医としての経験は15年くらいです。特に若い時に経験したことはその後の診療のベースになっており、そうした意味ではやはり北播磨総合医療センターにいた頃、多くを学び、貴重な経験ができたと思います。循環器内科なので、心疾患の患者さんが多く来院され、カテーテル治療も数多く担当していました。
こちらで地域医療に携わるようになったきっかけを教えてください。
私が勤務医の時代に、父が転倒して骨折したことがあり、年齢を重ねて体力も落ちてきたんだなと実感しました。当時は、チーム医療で先進的な診療に携わっており、充実していましたし、正直なところ病院を辞める気はなかったのですが、放っておくわけにもいかなくて……。どうすべきかと考えた末に、父が完全にリタイアする前から当院の診療に関わっておいたほうが良いと判断して、2021年から2人体制での診療を開始したのです。そのタイミングで院内をリニューアルして、超音波検査装置などを入れ、ちょうど新型コロナウイルスの流行下だったこともあり、大型の空気清浄器なども導入しました。その後、私が院長を引き継いだのは、2023年の9月です。
患者の負担に配慮した診療を提供したい
現在の患者層や診療時に心がけていることを教えてください。

この辺りも高齢化が進んでおり、ご高齢の患者さんの割合が高く、高血圧症や高脂血症、糖尿病など、生活習慣病についてのご相談が多いですね。診療時の心がけとしては、「患者さんのために考え、行動する。患者さんにとっての時間的・経済的な効率を考える」を理念に掲げており、経済的な負担についても考えるようにしています。医療を提供する側の視点で見れば、さまざまな検査を積極的にお勧めしたいところですが、費用負担を考えて、本当に必要な検査を受けていただくのが基本です。お薬もジェネリックをお勧めするなど、できるだけリーズナブルになるように心がけています。父が院内処方で対応していたこともあり、常用されている方が多い生活習慣病の薬などについては、患者さんの負担軽減のためにも院内処方を継続しています。
生活習慣病の診療はどのように進められていますか?
3ヵ月毎、あるいは患者さんによっては半年毎など、定期通院のスパンが比較的長いのが特徴です。もちろん、診療を開始した当初は、お薬とのマッチングなどを確認するために、比較的短期間で状態を確認します。しかし、継続的に服用していただくお薬が決定し、症状が安定している患者さんの場合は、あまり短い周期での受診をお願いする必要はないと思っています。検査についても、定期的に基本的な血液検査を行ったり、以前の状態と比較するためにエックス線検査を行ったりすることはありますが、必要性があまり高くない検査については、無理にお勧めすることはありません。また、生活習慣病では患者さんの生活改善も重要なポイントですが、まだあまり踏み込めていないのが現状なので、今後の課題と考えています。
循環器疾患で受診される方も多いのですか?

病院でカテーテル治療や心臓血管外科の手術を受けられた患者さんに対して、退院後のフォローを提供しています。例えば、当院で定期的に状態を診させていただきながら、年に1回大学病院での定期検診を受けていただくという形ですね。中には、カテーテル治療後に状態が安定しており、当院で継続的なフォローを提供しながら、必要となった際に病院に紹介するというケースもあります。もちろん、病院への通院はまだ必要ないものの、不整脈や狭心症などがある方の診療にも力を入れており、トレッドミルを使って運動負荷をかけた状態での心電図測定などにも対応しています。
地域のクリニックとして親身に患者に対応
生活習慣病や循環器疾患以外で注力されている診療はありますか?

自身の専門領域ではないのですが、喘息について現在勉強しているところです。息苦しいなど、循環器疾患が疑われる症状で受診された方を診てみると、喘息だったというケースが意外に多く、きちんと学んで、よりしっかりと対応していきたいと考えており、呼吸機能の検査装置も導入しています。また、睡眠時無呼吸症候群(SAS)についても、患者さんにその危険性をお伝えするとともに、簡易型の装置を使った検査や、必要な方にはCPAP(シーパップ)を使った診療も提供していきたいですね。SASは生活習慣病と密接なつながりがあり、睡眠時に酸欠状態が続くことで、心臓に大きな負担がかかってしまう病気でもありますから。
休日はどのように過ごされていますか?
私はこう見えて、実は大学時代にラグビーでフォワードを務めていたんです。高校時代はハンドボールをやっていたのですが、違う種目をやってみたいと思ったのがきっかけです。がっしりとしたラグビー体型では決してないのですが、そもそも学生が少ないのでスカウトされたのです(笑)。現在はプレーすることはなくなりましたが、試合観戦は好きで、地元・神戸のチームを応援しています。
今後の展望を教えてください。

2階のスペースを利用して、心臓疾患のある方の体力回復や社会復帰、再発予防をめざす心臓リハビリに取り組みたいと考えています。運動療法が中心となるため、リハビリのスタッフも入れたいですね。地域柄ニーズは高いと思うのですが、実際に患者さんが通院していただけるかなど不透明な部分もあって、順調に計画が進んでいるわけではありませんが、実現したいですね。
読者や地域の方にメッセージをお願いします。
循環器を専門としておりますので、循環器疾患の患者さんや循環器疾患が疑われる方については、自信を持って対応させていただきます。また、「当院で対応できる検査や処置はすべて提供する」を理念に掲げており、私が対応できる疾患やお悩みにも真摯に対応いたします。さまざまな検査のための設備を整え、健康診断にも対応しておりますので、疾患の早期発見・治療や健康寿命の延伸のためにもご活用ください。“町のお医者さん”として、気になること、不安なことは、どうぞ遠慮なくご相談いただければと思います。

