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道下 久正 院長の独自取材記事

道下クリニック

(神戸市須磨区/板宿駅)

最終更新日:2024/08/06

道下久正院長 道下クリニック main

下町情緒が残る板宿商店街本通りを抜けて右にある「道下クリニック」。院長を務めるのは、この街が地元だという道下久正先生。「何でも診るのがかかりつけ医」として、内科から循環器疾患、整形外科疾患、皮膚疾患、リハビリテーションまで幅広く診療。訪問診療にも注力し、この地に開業して30年近く、地域の人々の健康や不安に親身な姿勢で寄り添ってきた。「患者さん一人ひとりが違うのは当然ですが、人は日によっても違うもの。その日、その時に合わせた治療を行うことが本当の意味でのホスピタリティーです」と話す道下院長。常に病気ではなく人を診ることを大切にしているのだと感じた。今回は地域への思いや診療時の心がけ、今後の展望についてなど、たっぷり話を聞いた。

(取材日2024年7月10日)

地域に医療で貢献したいと、医師の道へ

ご開業された経緯をお聞かせください。

道下久正院長 道下クリニック1

きっかけは阪神・淡路大震災です。私自身は何とか無事でしたが、実家は全壊、駅周辺の家屋も大半が崩れていました。見慣れた街の光景がガラッと変わってしまい、本当にショックを受けたのを覚えています。それを見て、「地域で助け合っていかなくては」「早くクリニックを開業しなくては」と思ったんです。そもそも私が医師になったのは、地域に貢献していきたいという思いから。当時は大学院を修了してまだ数年で、まだまだ若かったですが、迷いはなかったですね。それから1年後、今のこの場所に「道下クリニック」を開業したんです。

クリニックの診療内容について教えてください。

内科を中心として、循環器疾患、整形外科、リハビリテーション科、皮膚科と幅広く診療しています。院内には、リハビリルームがあり、そこでけん引装置やウォーターベッドなどでの物理療法に加えて、マッサージなどのリラクゼーションも提供しています。地域の人々のさまざまなニーズに応え、包括的に診療し、あらゆる病気に対する不安を少しでも軽減できるクリニックをめざしています。地域では当院をかかりつけ医にされている方もいらっしゃり、「何か様子が変だな」という時には当院を受診されます。それだけに、最初の医療機関で判断が遅かったり、見落としがあったりすれば、その後の予後にも大きく関わります。そのため、エックス線検査、超音波検査、心電図検査、脈拍測定、血液検査、尿検査、睡眠時無呼吸症候群検査など数多くの検査に対応すべく機器をそろえ、検査体制の充実にも力を注いでいます。

どのような患者さんがお越しになりますか?

道下久正院長 道下クリニック2

小さなお子さんからご高齢の方まで、幅広い年齢層の方がお越しになります。風邪やインフルエンザなど一般内科診療の他、各種予防接種、健康診断なども行っています。近くには小学校もありますので、捻挫や脱臼、ちょっとした切り傷などにも対応しています。患者さんの中心はご高齢の方ですから、糖尿病や高血圧症といった生活習慣病で通院されている方もたくさんいらっしゃいます。またご高齢の方々は、肩や腰、膝などの慢性的な痛みもお持ちのことが多いのです。そのため、関節腔内注射、腱鞘内注射、ブロック注射、仙骨硬膜外ブロック、骨粗しょう症治療などにも力を入れています。整形外科というと手術のイメージが強い診療科ですが、手術にまでは至らないけど痛みやしびれはある、できるだけ手術はしたくないという患者さんも多くいらっしゃいます。当院ではそういった患者さんの要望や状況に対応して、それぞれに合った治療を提供するよう心がけています。

地域のかかりつけ医として、マルチな診療をめざす

院長のご専門についても、お聞かせください。

道下久正院長 道下クリニック3

内科です。中でも循環器疾患について深く学んできました。ですので、当院では心臓疾患の術後ケアなども実施しています。ですが、医師の道に進んだ当初から、専門性にだけ目を向けてはいませんでした。あくまで私がめざすのは「体のことで困ったことがあれば何でも相談できる、地域の診療所」。地域のかかりつけ医として、マルチに診療したいと思ってきましたし、ご高齢の方の訴えに、肩凝りや腰痛などのお悩みが多いことはわかっていましたので、整形外科疾患や皮膚科の診療科に関しても、総合病院やクリニックに自ら進んで行って学んでいました。特に神戸は高齢者も、坂道も多い地域です。「じゃあ、それは他のクリニックで診てもらってください」なんて言えません。整形外科疾患も皮膚科疾患も長年の経験をもと、適切な診療を行います。そこで当院での治療が難しい場合には、適切な医療機関を迅速にご紹介するようにしています。

訪問診療にも対応されているそうですね。

訪問診療は開業当初から行ってきました。地域のかかりつけ医となるならば、訪問診療をして当然と思っていたのです。ですが、当時は「訪問診療」という言葉もあまり浸透していなかった時代。開業当初に希望される方はほとんどいらっしゃいませんでしたね。現在は、通院することが難しくなった患者さん、ご自宅での療養・治療をご希望される方を中心に、訪問診療を提供しています。私が訪問診療で大切にしているのは、患者さんご本人の希望とご家族の方の希望、両方に耳を傾けることです。積極的な治療を望む方もいれば、自然に任せたいという方もいらっしゃいます。ご家庭ごとの状況に応じて、相談しながら診療方針を決めていく。それぞれを尊重することが大切だと思っています。

患者さんと接する時に意識していることは何ですか?

道下久正院長 道下クリニック4

患者さんには、いつでも優しく丁寧に接することを心がけています。また、クリニックに来るだけでも患者さんは緊張しているもの。気になっている症状があったのにうまく伝えられなかったといったことがあってはいけません。本音で話しやすくなるように、会話の仕方やクリニックの環境にも気を配っています。例えば、限られた診察時間の中で、少しでもしっかりとコミュニケーションが取れるように、当院ではシュライバーや診療放射線技師を配置しています。シュライバーとは医師に代わってカルテの入力をするスタッフのことで、診療放射線技師はエックス線を撮影する人です。おかげで、自然と診断のダブルチェックにもなりますし、診療に専念でき、患者さんの目を見てお話しできる時間が増えました。

ホスピタリティーを追求し、これからも頼られる存在に

こちらのクリニックのスタッフさんについても教えてください。

道下久正院長 道下クリニック5

当院のスタッフは、看護師、柔道整復師、鍼灸師、診療放射線技師、シュライバー、受付事務など総勢で30人ほど。長年勤めていてくれるスタッフが多くて、勤続10年以上がほとんどです。患者さんとも気心が知れていて、院内はいつも明るく朗らかな雰囲気です。スタッフには、「ホスピタリティーを追求してほしい」と伝えています。いつもの患者さんも、今日と1週間前とではコンディションが違うもの。当院のスタッフは今日の患者さんに必要な処置を考えて、その時のより良い対応をしようと努めてくれていますね。私に相談しにくいことも、ぜひスタッフに聞いてみてください。どのスタッフも、できる限り応えてくれると思いますよ。

今後の展望はありますか?

これから先も地域の方々の健康を見守り、われわれにできる限りのホスピタリティーを追求していきたいと考えています。そしてこの地域の方々に、「あそこに行けば安心だね」と言われるような理想的なかかりつけ医になっていきたいと思っています。ですが、それは私一人の力ではできません。患者さんを本当の意味で包括的に診ていくには、スタッフや地域の先生方の力、病院との連携が必要不可欠です。病診連携や診診連携にもさらに力を入れて、私が愛してやまない板宿地域をさらに安心な町にしていきたいですね。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

道下久正院長 道下クリニック6

30年近く同じ場所でクリニックをやっていますと、小さな頃から通ってくれている患者さんがいつの間にか大人になられて、「うちの子を診療してください」と連れて来られることがあります。そういったことがあると、「ああ。やっとこの地域に根づいてきたのだな」とうれしく思いますね。「こんなこと聞いていいのかな?」「大したことはないけど気になる」といった、ちょっとしたお悩みも、どうぞ気軽に相談へお越しください。何もなく健康であればそれが一番ですし、万が一の時も誠心誠意治療させていただきます。また専門外の時には他の医療機関を速やかにご紹介します。かかりつけ医はあらゆる病気を相談できる「医療の窓口」でもあります。いつでも頼りにしていただければと思います。

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