佐堀 彰彦 院長の独自取材記事
さほり眼科
(東大阪市/若江岩田駅)
最終更新日:2026/08/05
近鉄奈良線・若江岩田駅の北口を出て徒歩8分。昔ながらの住宅街に立つマンションの1階に「さほり眼科」がある。佐堀彰彦院長は約30年にわたって「地域の目のホームドクター」として診療を続け、大阪府眼科医会の会長も務めるベテランだ。近視、遠視、乱視といった屈折異常を中心として、患者の年代によっても異なるさまざまな症状に対応している。豊富な経験をもとに、患者が気づいていない変化や隠れた疾患も見逃さないのがモットー。また自分自身「待つのが大嫌い」と、少しでも早く会計までできるように努めている。親しみやすい明るい口調で患者と向き合う佐堀院長に、日々の診療内容や、目の健康づくりへの思いなどを聞いた。
(取材日2026年6月30日)
心がけているのは、不安を取り除く診療
この地で30年以上、診療を続けておられるのですね。

開業が1991年、法人化が1994年ですので、そうなりますね。もともと僕は兵庫の西宮育ちで、神戸大学を出てから大学病院や神戸の総合病院に勤務していたのですが、妻が若江岩田の出身なんです。そして妻の父は、もう引退してしまいましたが、以前は地元の開業医でした。自分もこの辺りで開業してはどうかと義父に勧められ、今の場所を見つけました。30歳ぐらいで開業したので、早いほうですね。それから35年、コロナ禍も乗り越えてここまできました。開業当時から通ってくださっている患者さんも少なくありません。小さな子どもだった患者さんが、今ではすっかりお母さんになっていたりします。
診療内容について変わったことはありますか。
大きな変化はありません。眼科の根幹である屈折異常、いわゆる近視、遠視、乱視をはじめとして、さまざまな症状を診ています。眼科は、患者さんの年代によって抱える症状が大きく異なります。乳幼児に多いのは目やに。3歳前後からは視力の問題が起こり、弱視の発見にも力を入れます。弱視は早期に介入することで回復が見込めることが多いので、しっかり見つけてあげたいと思っています。学童期になると、仮性近視の治療や眼鏡処方が増え、青年期にはコンタクトレンズを使う人が多くなります。中高年層では疲労やストレスからくる症状や網膜疾患、老眼、緑内障に気をつけたいですね。さらに高齢者では、白内障や加齢黄斑変性症が増えてきます。それぞれの年代に応じた、適切な診療を提供していくことが当院の変わらぬ使命です。
患者さんと接する上で大切にされていることは?

常に心がけているのは、不安を取ってあげたいということ。皆さん、見えづらさや痛みを抱えて「どうなるんだろう」と思いながらいらっしゃいます。症状や治療の選択肢についてきちんと説明をして、納得していただく。大ごとでなければ「心配ないですよ」「大丈夫ですよ」と声をかける。そして、安心して帰ってもらうことを一番大切にしています。あとは役割分担と連携ですね。当院は手術を行っていないのですが、僕は長年、大阪府眼科医会の会長や河内医師会の会長を務めていますので、「この疾患の手術ならこの病院が対応できる」といった情報を持っています。患者さんの希望にも合わせた、迅速かつ適切な病診連携・診診連携を大切にしています。
新たな検査機器を取り入れて隠れた異常まで発見
スムーズな診療のための工夫があれば教えてください。

診療そのものはもちろんしっかり行いますが、それ以外の時間をできるだけ短縮できるように努めています。僕自身、待つことが嫌いなので、患者さんをできるだけ早く帰してあげたい。そのために、僕は一人の患者さんへの対応が終わったら、その場で診察代まで計算します。金額を手書きで会計に回して、入力は後からするほうが、患者さんをお待たせしないからです。かなり特殊な方法だと思いますけどね。院内もコンパクトで、診察室から待合室や受付、検査室の様子までうかがえるので、全体を把握しやすく、その時々の状況を見ながら効率的に動くようにしています。
目の健康について、伝えたいことはありますか?
若い人たちのカラーコンタクトレンズの使い方が気がかりです。もう何年も前から、インターネットや量販店で、カラーコンタクトレンズが処方箋なしで買えるようになっています。製品によっては質が悪く、酸素の透過率が低いなど目に優しくないものも販売されています。さらに、適切な使い方の指導を受けていないことで、コンタクトレンズをつけたまま寝るなど、間違った使い方をしてしまう人もいます。そうなると目が慢性的な酸素不足になって、充血や炎症を引き起こすんです。質の良い製品を、時間を守って使い、3ヵ月に1回程度は眼科を受診して、異常がないか検査を受けてほしいですね。
中高年の人が気をつけたいことはいかがでしょうか。

中高年になると緑内障のリスクが上がってきます。緑内障で厄介なのは、初期段階では無症状であること。そして、眼圧が正常範囲内でも進行してしまうこと。自覚症状が出る前に見つけることが大切なのです。当院では、別の疾患で来られた方でも、40歳を過ぎておられたり、少しでも疑いを感じることがあれば緑内障の検査をします。数年前、光干渉断層計(OCT)という検査機器を新しいものに入れ替えました。眼底の断面をCTやMRIのように詳しく見ることができ、解像度の高さや解析技術もかなり進んでいます。緑内障は、眼圧が下がれば進行抑制が見込めますので、恐れずに検査を受けてもらえればと思います。
自身も健康に気遣いつつ、徐々に次世代にバトンを
クリニックの今後についてはどのようにお考えですか。

まだまだ気力も体力も十分ですが、継承について考えることもあります。子どもが4人おりまして、全員が医療関係者になったんですよ。特に一番上の長女は眼科の医師で、以前は病院勤務でしたが、今は子育て中です。復帰するなら、当院で一緒に始めるのもいいんじゃないかと話はしています。そうして少しずつバトンを渡していければと思っています。とはいえ、僕のアナログ会計に合わせるのは難しいと思いますけどね(笑)。自分のやりやすいように、次第に変えていってくれればいいかなと。
ご自身の健康づくりやリフレッシュはどのようにされていますか?
数年前よりも10キロほど痩せたんですよ。忙しくて食事が減った時期もありましたし、妻のおかげもありますね。妻が「せいろ蒸し」料理にハマったので、野菜も魚もおいしく食べられて、しっかり栄養を取りながらカロリーを抑えることができました。週1回のテニスも続けていますし、すっきりした体型を1年ぐらいキープしています。気分転換としては映画鑑賞です。次女も好きなので、よく一緒に映画館に行って、いつも3本ぐらい立て続けに観ています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

何か気になることがあれば、気軽に当院にお越しください。目に限らずですが、どんな疾患も早期発見、早期治療が重要です。特に近視は「万病の元」のような側面があり、眼球が伸びて網膜や視神経が傷みやすくなることで、網膜剥離や緑内障といったさらなる疾患を引き起こす可能性が高まります。子どものうちに予防、治療を始めたいものです。また、40歳以降の方は緑内障をはじめとした目のトラブルが起こりやすいため、「何もなくても」検診を受けてください。隠れた進行もしっかり診させていただきますので、一緒に目の健康を守っていきましょう。

