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辻 良一 院長の独自取材記事

辻医院

(箕面市/牧落駅)

最終更新日:2019/10/10

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阪急箕面線牧落駅から線路沿いに歩くこと約5分。住宅街の街並みに溶け込むようにあるのが「辻医院」だ。院長を務める辻良一先生は大阪医科大学を卒業後、同校の循環器を専門とする第三内科に入局。医師になると決めた際から胸に抱いていたのは、地元で地域医療を行うこと。その自らの志に従い、1996年に生まれ育った牧落に戻って自らの院を開院させた。常に患者に寄り添うスタンスを崩さず、「患者さんの笑顔を見ることが、何にも変えがたい喜び」と語る辻院長に、自身がめざす医療などを聞いた。
(取材日2019年4月3日)

循環器内科を中心に、在宅医療と24時間医療を行う

こちらでの、主な診療内容などを教えてください。

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ここを開院してからは、20数年になりますね。診療内容は循環器内科を中心とした、内科全般です。それと合わせて力を入れているのは、在宅医療と24時間医療。その3点を主軸にしています。最近の特徴としては循環器系の疾患の患者さんがよく来られることですね。重症化されていて、入院間際というような状態の方も多い。箕面市は、循環器内科に特化したクリニックが少ないんです。他院で気づかないことが、ここで見つかることもあります。当院は循環器内科として特化して、その観点から診ますので、そういう疾患が見つかることもよくありますね。

24時間の対応も、されているのですね。

私の携帯電話の番号を患者さんに教えていて、24時間つながるようにしています。病気は医院の診療時間とは関係なく24時間、いつどうなるかわからない。当院は循環器に特化してやっていまして、循環器系の病気は夜や朝方に発作が起こることが多いんです。それをカバーできるようにと、24時間対応できる体制をとっています。循環器の場合はその瞬間、時間との勝負。発作を起こしたら、すぐに対応できるのが理想です。これは開院してから20数年間、ずっとやってきました。私は特別なことではなく、当たり前のことだと思っているんです。患者さんが時間外に電話することを遠慮される場合もありますが、それはなるべくないようにと呼びかけています。患者さんのほうから、もっと気楽に電話をしていただきたいんです。

訪問診療は、どのような思いで取り組まれていますか?

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定期的にお伺いしている患者さんに共通しているのは皆さん、一人暮らしであること。ただでさえ一人で不安なのに、体が自由にならない。大きな不安を抱えていらっしゃると思うんです。通院できない方のもとに定期的に訪問していて、何かあれば駆けつけています。患者さんとはいつでも電話がつながるようにしていますし、訪問しない日でも、2日に1回は電話をするようにしています。在宅医療の難しいところは、検査ができないことなんです。頼れるのは聴診器と、患者さんとのお話。ですから日ごろからのコミュニケーションは、とても大事ですね。それに、些細な変化に気づく力も必要です。お宅に伺うと表情が明るくなられる方も多いですし、その笑顔に逆にこちらが元気をいただきます。それが、私の栄養剤。続けられる限りは、続けていきたいです。

テーマとするのは、患者の生活の質を上げること

医療従事者として、どのようなことを自身のテーマとされていますか?

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その1つは、「Quality of Life=患者さんの生活の質」。患者さんの生活をより良くしていくことを、大きなテーマにしています。病気を抱えていたとしても、質の良い生活を送れるようにサポートする。そうでないと、医療の意味がないと思っています。薬漬けにしたり、血圧の数値を良くすることが、医療ではないんです。今まで自宅から出られなかった人が、今年は花見に出かけられるようになった。そうしてあげることが、私の理想なんです。病気を治すことだけが、医師の仕事ではない。患者さんの低下していた生活の質を治さないといけないんです。それを常に、念頭に置いています。

そうするためには、患者の普段の生活、暮らしぶりも知らないといけませんね。

患者さんの生活背景や家族構成、どういう人と仲が良いのか。そういうバックグランドは問診の際に必ず確認して、すべてカルテに記載しています。病状だけでなく、家族や取り巻く環境はすごく大事。病気を治すのは当然ですが、ご自身のバックグランドに悩みがあれば取り払っていく。それが、われわれ開業医の仕事です。最近は特に、一人暮らしのご老人が多いんです。日々の生活の中で、すごい不安感があるでしょう。でも何かあったときに、1本の電話で24時間通じる医療機関があることで、安心感を持っていただけると思うんです。私は病気だけではなく、その人とその人の生活を含めて、いつでも寄り添う姿勢でいます。困ったときに私を思い出してくだされば、私はとても幸せです。

先生は、どのような医療をめざして独立されたのですか?

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私はこの牧落生まれで、初めから地域医療を志して医師になったんです。地域医療を志したのには、叔父の影響がありました。叔父は患者さんを怖がらせるのではなく、安心させる医療をしていました。それと病気を患者さんに押しつけるのではなく全部、自分が引き受ける。患者さんが自分で悩まないようにと配慮をし、病気は自分に任せておけという、頼もしい人だったんです。私はそんな叔父の背中を見て、育ちました。尊敬していましたし、憧れでもありましたね。私は叔父のその姿勢を、受け継いでいます。

信頼できるスタッフも含めての辻医院

ほかに影響を受けた医師の方はいるのでしょうか?

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大学病院で、直属の上司だった弘田雄三先生です。弘田先生には「患者さんが困ったときに、真っ先に顔を思い浮かべられる医者。それが、いい医者だ」と教えていただきました。私の理想は、そういう医者になること。それをはじめ、弘田先生から受けた影響は、ものすごく大きいです。あるとき叔父が、明け方の5時に心筋梗塞になったことがありました。私が呼ばれて診察しているときに、顔が浮かんだのが弘田先生。すぐに電話しました。そうしたら朝の6時に大学病院に出てきてくれて、ふたりでカテーテル手術をしたことが、深く思い出に残っています。自分が困ったときに誰の顔が浮かんだかといえば、私は弘田先生だったんです。今でも弘田先生だったらどうするかを、念頭に置いて行動しています。それに弘田先生は「数字や画像を直すのではない。治すべきは患者さんである」という、強い信念をもたれた医師でした。その姿勢からも、大きな影響を受けましたね。

弘田先生からは、ほかにどんな影響を受けましたか。

自分の肉親を診る思いで、患者さんを診るということも教えていただきました。先生ご自身も、常にそういう姿勢でベッドサイドを回られていたんです。当時は弘田先生の回診にいつもついていっていたのですが、先生は私たちに「こうしなさい、ああしなさい」という指導はされないんです。常に患者さんと円滑にコミュニケーションを図ることを、私たちに勉強させてくれていました。診断の8割は、患者さんとの会話でつながる。そういう姿勢だったので、コミュニケーションはとても大事にされていましたね。患者さんが心を開いて話してくれていないのに診断や診療を進めると、ミスを犯しかねません。患者さんとのコミュニケーションの大切さを、あの頃に学ばせていただきました。弘田先生は残念ながら早くに亡くなられてしまったのですが、叔父とともに尊敬する医師の一人。私は2人の背中を、今もずっと追っているんです。

この院を通じて、どのような医療を展開したいと考えていますか。

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この院は私のものでもなければ、スタッフのものでもなく、患者さんのためのものです。患者さんに最大限に利用していただいて、地域貢献ができればと考えています。そうするためには、私一人ではできない。スタッフらと一緒にやらないとできません。みんなすごくよく協力してくれますし、患者さんといっしょに笑って、泣いている。そんな人たちが集まってくれているんです。また、地域の介護福祉士やケアマネジャーなど地域で介護を支える方がいるからこそ循環器内科と24時間医療、在宅医療という、当院の3つの柱が成り立つ。当院は一般的な内科の領域はもちろん、専門的な循環器疾患なども対応しています。症状によっては、連携している専門の医療機関をご紹介します。動悸やめまいなどの症状をはじめ、どんなことでも気になることがありましたら、お気軽に相談にお越しください。

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