長嶋 光幸 院長の独自取材記事
長嶋整形外科
(大東市/住道駅)
最終更新日:2025/12/24
阪奈道路沿い、住道駅と鴻池新田駅から各徒歩20分の場所に「長嶋整形外科」がある。吹き抜けの明るい待合室が印象的な3階建ての同院で、2025年1月に院長に就任したのが長嶋光幸先生だ。奈良県立医科大学卒業後、市立東大阪医療センターや大学院で手外科を専門に研鑽を積み、手外科領域の専門知識を持つ。30年以上地域医療を支えてきた父の後を継いだ長嶋院長は、痛みの原因を丁寧に説明した上で症状に沿って治療を進めることを心がける。連携病院での手術から術後フォローまで一貫して対応する手外科診療と、エコーを活用した精密な画像診断が特徴。フレンドリーに雑談も交えながら、専門用語を使わずわかりやすく説明する姿勢で、地域のかかりつけ医として新たな風を吹き込む長嶋院長に、診療への思いを聞いた。
(取材日2025年11月21日)
手外科の専門家として父の医院を継承し、新しい風を
まずは30年以上の歴史があるクリニックを継承された経緯を教えてください。

父が「ちょっと体力的にもつらくなってきた」と言い始めたのを聞いて、2019年から週1回手伝い始めました。その後、父が病気で体調を崩したこともあり、2025年1月に完全に引き継ぐかたちで院長に就任しました。当院は30年以上前に別の場所で開業し、25年前に現在の阪奈道路沿いに移転して診療を続けてきました。父の代から通ってくださる患者さんも多く、地域に根差した医療を長年提供してきたクリニックです。
先生は手外科がご専門だそうですが、なぜこの分野を専門に選ばれたのでしょうか?
2012年に奈良県立医科大学を卒業後、市立東大阪医療センターに勤務した時に手外科の分野に出会い、マイクロ血管の縫合や、手の細かい靱帯を扱う繊細な治療に魅力を感じて専門にしようと決めました。小さい頃からプラモデルを作るような細かい作業が好きだったんです。その後、大学院で4年間手外科疾患について研究し、手外科に関する専門知識や技術を身につけました。研究を経験したことで、日本の文献だけでなく海外の文献を調べるスキルが身につき、日々の診療で困難なことに直面しても、すぐに調べて解決できるようになったことも財産だと思っています。大学院修了後は大阪暁明館病院での勤務を経て、現在に至ります。整形外科全般はもちろん、特に手の疾患である母指CM関節症や手根管症候群、ばね指、指の人工関節などの手術・治療経験を重ねてきました。
お父さまから受け継いだことと、変えたことについて教えてください。

父は専門の整形外科に限らず、オールマイティーに内科的な疾患も含めて診療していましたので、私も診られる範囲で引き継ぎつつ、整形外科全般に注力し専門性を生かしていけたらと思っています。漫然と同じ治療を続けるのではなく、症状に合わせて新しい治療法を積極的に導入するよう心がけています。特に父の時代にはなかったエコーを使った画像診断は、エックス線検査ではわからない骨折や靱帯損傷の評価に活用しています。高齢者のさまざまな痛み、近隣の工場勤務者の労災、地元のドッジボールチームの小学生のスポーツ外傷など、幅広く来院していただいており、引き続き地域に貢献していきたいと思っています。
原因を追究し、理論立てて説明する診療を心がける
手外科の専門家として、どのような診療に力を入れていますか?

母指CM関節症、手根管症候群、ばね指など手の疾患を専門的に診療しています。連携している大阪暁明館病院で私自身が手術を行い、術後はこちらのクリニックで経過観察するという一貫した治療が可能です。エコーとエックス線撮影装置を駆使して、靱帯損傷や骨折を適切に評価し、痛みの原因を見つけることに力を入れています。手は靱帯や骨が細かいので、意外と異常が見逃されていることがあるんですよ。また、整形外科の一般的な疾患に加えて、労災や交通事故後の痛みの治療、他院で人工関節手術をした後のリハビリテーションにも対応しています。さらに隔週で土曜と月曜に、医学研究所北野病院から脊椎専門の医師と膝・肩専門の医師をお呼びして診療を行っています。仁泉会病院など近隣の医療機関と連携し、MRIやCT検査にも迅速に対応できる体制も整えています。
診療で特に大切にされていることは何でしょうか?
患者さんには、痛みを取ってほしい方と、「なんでこうなったんだろう?」と症状の原因が知りたい方の2つのタイプがいらっしゃると認識しています。原因が知りたい方には理論立てて詳しく説明するよう心がけ、原因を伝えた上で「この薬を使ってみましょう」といったように治療の提案をしています。原因がわからないときは、わからないことをはっきり伝える誠実さも大切。ご自身の状態を知ってもらい、次に何ができるかを一緒に考えていきます。患者さんとはフレンドリーに会話したいと考えていて、時間が許す限り雑談も交えながら話しやすい雰囲気をつくっています。話しているうちに、「実はほかにこんなことも気になっていて……」と相談をされる方もいらっしゃるんですよ。少しでも不安を解消できるよう、お役に立てたらうれしいです。説明は模型と画像を使ってわかりやすく、専門用語を使用しないなど工夫をしています。
骨粗しょう症の治療にも注力されているそうですね。

父の代から骨粗しょう症の患者さんが多く、院長就任後は特に力を入れている分野の一つです。最近は、骨形成タイプの新しい薬を積極的に使用しています。骨粗しょう症は自覚症状がないため、検査の重要性と治療の必要性を丁寧に説明していますね。患者さんの状態に応じて適した薬の特徴を説明し、「じゃあ一回頑張ってみます」と納得してもらった上で、1年間など期間を定めて治療を行います。父の時代から来てくださっている患者さんには無理に薬の変更を勧めず、個々の希望を尊重する方針です。将来的には院内で骨粗しょう症の検査と治療が完結できる体制を整えたいと考えています。
充実したリハビリ体制とさらなる医療サービスの向上を
リハビリ体制や、クリニックのスタッフ体制について教えてください。

リハビリでは、可動域訓練や筋力訓練を実施しています。他院での人工関節手術後のリハビリや外傷後のリハビリにも対応が可能です。また、リハビリだけで終わらせず、定期的に診察も行い、今の状態がどうなのかを把握しながら症状の変化も確認していきます。リハビリを行うにあたっては、患者さんに「ここに来て良かった」と思ってもらえるような、きめ細かなケアを心がけていますね。また、当院には父の代から柔道整復師が3人在籍。ほかにも看護師3人、受付スタッフ3人と全員が経験豊富なベテランスタッフで構成されており、私としても安心して任せられる体制が整っています。
今後の展望についてお聞かせください。
院内にある3階の手術室を活用し、ばね指などの簡単な手術をクリニック内で行っていきたいと考えています。現在、大阪暁明館病院で行っている手術の一部を院内で完結することで、患者さんの負担を軽減したいのです。骨粗しょう症については、大腿骨での骨密度測定など、検査と治療を院内で完結できる体制をめざしています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

痛みなど不調の原因が知りたい方には、なるべくわかりやすく理論立てて説明することを心がけていますので、気軽にご来院ください。私が整形外科を専門に選んだのは、しっかり治療することで元の日常生活に戻れることが期待できることにやりがいを感じたからです。少しでも快適な日々を過ごせるよう、お手伝いをさせてください。手外科の専門家として専門的な治療を提供しながら、地域のかかりつけ医として整形外科全般の相談に応じます。父から受け継いだこの地域医療のバトンを、新しい治療法も取り入れながら、しっかりとつなげていきたいと思っています。

