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小椋 学 院長の独自取材記事

おぐら耳鼻咽喉科クリニック

(寝屋川市/寝屋川市駅)

最終更新日:2021/03/09

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京阪本線・寝屋川市駅からバス通りを西へ約6分。商店街からも近い場所にある「おぐら耳鼻咽喉科クリニック」は、2013年に「さい耳鼻咽喉科クリニック」から代替わりしたクリニックだ。小椋学院長が後を継ぎ、スタッフとともに地域の患者の健康を守っている。関西医科大学附属病院などで長年勤務医として活躍してきた院長は、その経験と人脈を生かして大規模病院と連携しながら日々診療にあたる。「がんなどを早期発見することで早期治療に取りかかれる橋渡しをするのが開業医の役割」と、地域の患者の声に耳を傾ける院長に詳しく話を聞いた。
(取材日2018年5月10日/再取材日2019年2月21日)

時間をかけた丁寧な診察がモットー

こちらのクリニックで診察を始められたのは、いつ、どういう経緯からですか?

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開業は2013年ですが、2019年2月に現在の場所である「寝屋川大利メディカルガーデンズ」に移転しました。旧クリニックとはわずか1分以内という近距離ですが、移転のきっかけは、出身校である関西医科大学の医師で協力し合い、「一緒に診療をしていかないか?」というお話をいただいたからでした。それぞれの診療科が個別に診療するよりも、内科、小児科、眼科など、他科の先生と連携体制をとることで他院への紹介がスムーズになり、合理的な診療が可能になります。また、当メディカルモールで診療している医師は、僕が厚い信頼を寄せている素晴らしい先生ばかりなので、僕自身の診療に対するモチベーションと安心感につながっています。患者さん一人ひとりのニーズに応えながら、他科の先生方と力を合わせ、地域に貢献できる医療を提供していきたいと考えています。移転に伴って、順番予約システムを導入し、待ち時間の目安がわかるようにしました。

スタッフの方たちの存在も大きいようですね。

関西医科大学附属枚方病院(現・関西医科大学附属病院)で勤務医をしながら、手伝いに来ていた「さい耳鼻咽喉科クリニック」を引き継ぎ、開業したのは2013年。それから5年以上が過ぎた今も、崔先生の頃からのスタッフは1人も辞めていません。20年以上勤めておられる方もいて、本当にいろんなことを教えてもらっています。特に、患者さんへの接し方ですね。受付のスタッフと患者さんとが、まるで友人のように親しい感じで話す様子に、手伝いに来た当初はとても驚きました。大学病院では必要なことしか話さない、機械的な診療でしたからね。ごく自然に患者さんと会話を交わし、気持ちの通じ合う診療を行うことを、僕はスタッフから学ばせてもらいました。

診察時に心がけておられるのはどんなことですか?

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あいさつ・礼儀作法を大切にしながら、患者さんを診察する時の距離も、気持ち的な距離も近く接するように心がけています。気になる症状を全部話してもらい、僕からも考えられる病名、必要な検査、治療法などを説明し、患者さんに納得、安心して帰ってもらいたい。だから診察には時間がかかってしまいます。常にさまざまな病気の可能性を考え、意地でも隠れている病気を見つけようと思っていますよ(笑)。僕は診察の時に必ず首を触るのですが、それでお母さんが気づいていなくてもお子さんの発熱がわかることもあるし、難聴で来られた方の甲状腺腫瘍が見つかったこともあります。

大学の付属病院での経験を生かし、幅広い症例に対応

耳鼻咽喉科を選んだ理由を教えてください。

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子どもの頃から耳鼻咽喉科の病気にかかることが多く、よく耳鼻科通いをしていました。だから「お医者さん」といえば耳鼻科のドクターというイメージがありました。大学に入って勉強していく中で、やはり耳鼻科の研修がとても面白かったんです。まだまだ未開の地でこれから広がっていく感じがして。脳の下から鎖骨の上までがすべて耳鼻咽喉科の領域で、その中の舌や喉、鼻、甲状腺どこにでもがんはできてしまい、主に耳鼻科で手術などの治療をします。耳鼻科の開業医といえば鼻の吸引や吸入、というイメージがあるかもしれませんが、実際はそうではありません。鼻や耳、喉の奥など他科の先生が見えないところの病変や首の腫れなどの診断することも大事な役割です。もともといろいろな方向に興味がいってしまう性格ですし、今でも症状から病名がわかりづらい患者さんが来るとわくわくします。日々勉強して診断できる病気の症状の知識を増やす機会になりますから。

影響を受けたドクターはいらっしゃいますか?

大学病院からの出向で愛媛県の四国がんセンターに勤務していたことがあるのですが、そこに西川邦男先生という非常に手術が上手な先生がおられました。放射線や抗がん剤だけに頼らずに大きくがんを切除して治療する方法を実践されていました。例えば上顎のがんを切除した後、取り除いた部分におなかの肉を切り取って移植し、血管をつないで血流を維持する……というような手術もされていました。耳鼻科でもここまでできるのか、と憧れましたね。手術だけでなく術後の管理にも厳しい。手術の後は3時間ごとに患者さんの様子を見に行かれる姿勢にも影響を受けました。

その影響から、大学病院ではがんの治療に尽力されていたのですね。

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大学の付属病院や中核病院に長年勤務し、長時間の手術をしたり、頭頸部がんのチームを組んだり、がんと向き合ってきました。やりがいはありましたが、がんに対して「憎しみ」の感情を持つようになりました。大学病院では手術の枠が決まっていて、早くがんを取ってしまったほうがいい患者さんに、なかなか順番が回ってこない。せっかく治っても再発してしまうこともある。抗がん剤の有効的な使い方を腫瘍内科の先生に教えていただいたり、切除できないところへの特殊な放射線治療など、連携して手を尽くしましたが、それでもがんに勝てないこともありました。患者さんへの思い入れが強くなるほど、残念な気持ちが大きくてつらかったです。症状が進んでしまっていて大きな手術が必要なケースで、初期のうちに何とかできなかったのだろうかと悔しくなったり。そんな中で、開業医の立場で早期発見をめざしたいと考えるようになりました。

患者に寄り添い、不安を一つ一つ取り除く

どんな症状の患者さんが多く来られていますか?

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ご高齢の方や、仕事帰りの会社員の方が多いです。症状は幅広くて、一般的な耳・鼻の症状のほか、めまいや睡眠時無呼吸症候群、甲状腺腫瘍などもありますね。ここにはエコー検査の設備もあり、心配なときには耳下腺や顎下腺、首のリンパ節、甲状腺を超音波で診ています。特に甲状腺に腫瘍がある患者さんは多くて、いったんは大学病院を紹介して精密検査を受けてもらうのですが、手術が必要なほどではない場合には、こちらで様子を見ていくようにしています。大学病院では経過観察の患者さんが非常に多く、勤務医の先生や患者さんの負担などを少しでも改善するため、できるだけこちらで診たいと思っています。めまいの方も多く軽度な症状でも検査をすると、「良性発作性頭位めまい症」が多いこともわかりました。僕自身がめまいで入院したことがあり、患者さんの大変さがよくわかります。

先生もめまいでご苦労なさったのですか?

10年ほど前のある日、起きたら天井が回っていました。僕の場合は「前庭神経炎」という体の右側のバランス機能がなくなってしまうめまいでした。一生完治はしないから、リハビリテーションで症状を抑えつつうまく付き合っていくしかありません。めまいは原因も種類も多様で、患者さんには“病院に行っても原因不明で薬を出されるだけ”というお話もよく聞きます。困っている患者さんに、自分の経験をもとに、めまいの診断はもとより、日常生活での注意点、治るまでの期間、めまいのリハビリ法などアドバイスをしています。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

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耳鼻咽喉科以外のことでも相談に乗れるような、地域の方に頼りにされるクリニックでありたいです。例えば、手術を受ける患者さんが大きな病院で聞きにくいことを、ここで聞いてもらって不安を解消できればいい。僕は麻酔科での研修経験もあるので、麻酔のリスクも伝えつつ、安心して手術を受けられるように話ができます。そうやって信頼関係を築けた患者さんから、クチコミで新しい患者さんが来てくれれば十分です。名づけて「隠れ家的耳鼻科」(笑)。高齢の患者さんがゆっくり話せて、こちらもその話をじっくり聞ける余裕を持っていられる規模でやっていきたいと思っています。

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