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肝臓の数値に異常が出たら
早めに診てもらいたい肝臓疾患

しんもん内科クリニック

(八尾市/八尾駅)

最終更新日:2025/01/16

しんもん内科クリニック 肝臓の数値に異常が出たら 早めに診てもらいたい肝臓疾患 しんもん内科クリニック 肝臓の数値に異常が出たら 早めに診てもらいたい肝臓疾患

沈黙の臓器と言われる「肝臓」。アルコールの過剰摂取によりダメージを受けることで知られるが、最近では非アルコール性の脂肪肝なども増えているという。しかし現実には、肝臓の異常値を指摘されても、自覚症状がないため積極的な受診につながらず、症状が進行してから慌てて駆け込む人が後を絶たない。八尾市にある「しんもん内科クリニック」の村田美樹院長は「肝臓にダメージを与えるのはお酒だけでなく、ウイルスや生活習慣が原因になることも。正しい知識のもと、生活習慣の改善や治療に取り組む人がもっと増えてほしい」と警鐘を鳴らす。そこで今回は、内科、消化器病、肝臓病を専門とする医師としてさまざまな肝臓疾患の治療に取り組んできた村田院長に、肝臓疾患における早期発見早期治療の重要性について、詳しく話を聞かせてもらった。

(取材日2023年8月18日)

異常値が出たら早期に受診し、適切な治療と生活習慣の改善を

Q肝臓の病気にはどのようなものがありますか?
A
しんもん内科クリニック 肝臓疾患は早期発見早期治療が重要

▲肝臓疾患は早期発見早期治療が重要

肝臓の主な病気は急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝臓がんなどが挙げられます。肝臓の病気というと、アルコール性のものをイメージする方が多いのですが、ウイルス感染や生活習慣など原因はさまざまです。例えば、世界的にはまだ患者が多いB型肝炎や、肝臓がんの最大の原因といわれるC型肝炎は、ウイルスによって引き起こされる病気です。これらのウイルスは、通常の生活をともにすることで感染する恐れはないものの、血液や体液を介して感染するため、性交渉や注射針の使い回しなどで感染します。また、母子感染の可能性もあります。肝臓病は生涯悩まされる可能性もある病気ですので、正しい知識のもと予防や治療を行うことが大切です。

Q治療をせず放置すると、どのようなリスクがあるのでしょうか?
A
しんもん内科クリニック 早期受診の重要性を語る村田先生

▲早期受診の重要性を語る村田先生

肝炎は、肝細胞がダメージを受けている状態。初期に適切な対応をすれば短期間で落ち着くこともあります。しかし、肝炎が続くと慢性化し、肝硬変、肝臓がんなどの深刻な症状へとどんどん進行していきます。肝硬変は、肝臓が硬く小さくなり、正常に働かなくなる肝臓の病気の末期症状。さまざまな合併症の原因になるだけでなく、最悪の場合は死に至ることも。皆さんに覚えていてほしいのは、肝臓が「沈黙の臓器」と呼ばれるほどに自覚症状が出にくい臓器だということ。倦怠感や黄疸、むくみや腹水を認めるようになる頃には、病気はかなり進行しています。命を守るためにも、自覚症状がないうちに受診し、適切な治療を受けることが大切です。

Q最近、お酒を飲まない人の脂肪肝が問題になっていますね。
A
しんもん内科クリニック お酒を飲まない人も一度検査を

▲お酒を飲まない人も一度検査を

脂肪肝とは、肝臓に中性脂肪が蓄積された状態のことです。アルコールの過剰摂取が肝臓に良くないことは多くの方が知っているかと思いますが、脂肪肝の原因にはアルコールの他に食べ過ぎや運動不足といった生活習慣によるものもあり、肥満や糖尿病の人は特に注意が必要です。「脂肪」とつくものの、痩せている人にも脂肪肝がみられることもあります。脂肪肝も放置していると、脂肪性肝炎、肝硬変、肝がんへと進行する可能性があります。検診や人間ドックなどで異常を指摘された場合には、お酒を飲まない人であっても一度受診して自分の状態を確認し、適切な治療や状態に合わせた生活習慣の改善をすることが大切です。

Q肝疾患を発見するには、どのような検査をするのでしょうか?
A
しんもん内科クリニック 腹部超音波検査でより良い検査を

▲腹部超音波検査でより良い検査を

まずは肝機能を調べるための血液検査を行います。一般的な血液検査はAST、ALT、γ-GTPの3つを調べますが、さらに2項目追加してより詳しく肝臓の状態を見ていきます。また肝炎が疑われる場合には、肝炎ウイルスに感染していないかどうか抗原検査や抗体検査で調べます。さらに腹部超音波検査を行い、肝臓病の進行具合や脂肪肝の程度を確認し、評価します。当院の超音波装置は、通常の腹部超音波検査に加え、肝臓の硬さを測定することができます。血液検査では異常がなくても、超音波検査で脂肪肝をはじめ腫瘍や結石が判明することもあります。検査は肝臓を専門とする私が担当しており、検査しながら一緒に画像を確認し、説明もします。

Q予防のために日常生活でできることを教えてください。
A
しんもん内科クリニック かかりつけ医として頼れるクリニック

▲かかりつけ医として頼れるクリニック

普通のことですが、バランスの良い食事、適度な運動、節度ある飲酒を意識することですね。とはいえ、すべてを正しく改善するのには大きなパワーが必要になることも。頑張りすぎるとなかなか続きません。まずは現状に合わせて医師と相談し、できる範囲で改善していくことが大切だと思います。例えばゆっくりよく噛んで食べる、間食を半分まで減らしてみる、一駅分歩く、遅い時間には食べないなど、少しずつで構いません。同時に、家族や友人に協力を求めることも大切です。身近な人が病気に対して正しい理解をしてくれていれば、大きな力になります。一人で悩まず、放置せず、医師をはじめ周りの人とともに健康をめざすことが大切です。

ドクターからのメッセージ

村田 美樹院長

肝臓の病気は自覚症状が出にくいため受診が遅れる傾向にあります。実際、検診などで異常値を指摘されたことがあっても、受診していない人は多いのではないでしょうか? 「今は特に症状がないから」「めんどくさいから」「なんとなく怖いから」など、受診しない理由はいろいろとあると思います。しかし肝臓の病気は気づかないうちに進行し、体をどんどん蝕んでいきます。もしも異常値を指摘され放置している方がいれば、ぜひ一度受診して詳しい検査を受けていただきたい。その1回の検査が命を救うことにつながるかもしれません。当院は皆さまのかかりつけ医として、丁寧な検査と治療を行います。ぜひ一度気軽に相談していただければと思います。

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