翌日から普段の生活に戻ることも期待できる
白内障の日帰り手術
澤眼科医院
(茨木市/総持寺駅)
最終更新日:2025/02/10
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眼内の水晶体が濁り、視力が低下する白内障。誰にでも起こり得る病気として認知されてはいるが、現在主流となってきている日帰り手術には抵抗感がある人も少なくないという。しかし「澤眼科医院」の澤雄大院長は、「かつて入院が必要だった頃よりも、白内障日帰り手術はさまざまな面でハードルが低くなっています」と話す。白内障とはどのような病気で、どのような流れで治療を行うのか。日本眼科学会眼科専門医である澤院長に聞いた。
(取材日2025年1月29日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q白内障とはどのような病気なのでしょう?
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A
カメラのレンズにあたる役割を担う眼内の水晶体が白く濁り、視機能に障害が起きる病気です。主な原因は老化で、年を取れば白髪やしわが現れるのと同様に、誰もがなる可能性があります。一般的に60代後半以降から症状が出てきますが、実際はもっと前に発症し、無自覚のまま進行していたというケースも少なくありません。先天性疾患やアトピー性皮膚炎、糖尿病、ぶどう膜炎などの病気や、目の外傷、薬の副作用が関係する白内障もあり、30〜40代で発症することもあります。
- Qどのような症状があり、どんな治療法があるのですか?
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A
目のかすみやまぶしさを感じたり、物が2重、3重に見えたりするほか、矯正視力の低下や近視の進行などの症状が現れ、多くは緩やかに進行します。治療は初期であれば点眼加療を行いますが、残念ながら薬で期待できるのは進行を抑制することのみです。生活に支障があれば濁った水晶体を人工の眼内レンズに置き換える手術を検討します。近年は医療技術の進歩により、短時間で苦痛が少なく、安全性に配慮した日帰り手術が可能になりました。
- Q白内障手術を日帰りで行うメリットを教えてください。
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A
体への負担が少なく生活に影響が出にくいため、さまざまな事情で入院が難しい方にも受けやすい手術と言えます。手術当日は感染予防のため眼帯着用が必須となりますが、翌日には普段どおり生活でき、術後早期から日常復帰が望めるのが特徴です。入院費用が抑えられることもメリットの一つでしょう。ただし、1人暮らしのご高齢の方や、手術をしないほうの目の視力に不安がある方については、転倒などのリスクも考えられます。その場合は入院しての手術をお勧めすることもあります。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1精密検査で眼内レンズを選定
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手術で挿入する眼内レンズを選定するため、視力や眼圧、網膜や角膜の状態、眼球の長さなどを調べる検査を受ける。疑問があればこのときに質問し、不安を解消しておく。多焦点眼内レンズを希望する場合、同院では前眼部OCT(光干渉断層撮影)で角膜不正乱視まで精密に調べ決定する。
- 2血圧・体調確認と術前準備
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手術当日の朝は、糖尿病の薬以外は普段どおりに服用が可能だ。朝食は3時間前、水分補給は2時間前までに済ませ、昼食は手術後に食べよう。手術の90分前に来院して血圧計測や体調確認を受け、散瞳薬と抗菌薬を点眼したら準備完了。使い捨ての術衣が提供される。
- 3白内障手術を受ける
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点眼麻酔、目の周囲と結膜嚢内の消毒が実施された後、濁った水晶体が取り除かれ眼内レンズが挿入される。一般的な手術時間は10分程度。同院では術中も都度、洗眼殺菌剤で消毒するなど細心の注意を払っている。麻酔により痛みの心配はほとんどない。
- 4術後はすぐに帰宅可能。目を保護し安静に
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手術が終われば即帰宅してよい。体調が優れない、また不安がある場合は回復室で休憩を。感染予防のため、翌日まで眼帯を必ず着用し、目に触れず、負担がかかるようなことをしないよう注意が必要だ。当日の入浴は控え、首より上はぬらさないように気をつけよう。
- 5翌日診察を受け経過観察へ
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手術翌日、翌々日、1週間後など医師の指示に従って通院し、経過確認と検査を受ける。手術直後は感染症に特に注意し、処方された目薬を忘れないこと。洗顔・洗髪・入浴も医師の許可が出た後でなければ行ってはいけない。術後の合併症予防のため、3ヵ月間は点眼が必要となる。
自由診療費用の目安
自由診療とは多焦点眼内レンズ/16万5000円〜

