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澤 雄大 院長、澤 明子 副院長の独自取材記事

澤眼科医院

(茨木市/総持寺駅)

最終更新日:2020/04/01

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阪急京都線・総持寺駅の京都方面行きのホームの中ほどで電車を降りると目の前に院名が掲げられたビルが見える。「澤眼科医院」はまさに駅前。1979年に先代院長の澤孝一先生が開業し、現在は次男の澤雄大(ゆうた)院長と澤明子副院長が夫婦で診察を続けている。二人三脚で継承を始めてから、それまで実施していなかった白内障などの日帰り手術も始めた。眼瞼下垂などを治療するまぶたの手術への対応も拡充しており、フォローの幅を広げている。「患者さんの声にもっと耳を傾けて症状の背景にある生活環境への目配りも大切にしたい」と話す澤院長と明子副院長に地域医療に寄せる思いや今後の展望などを聞いた。
(取材日2017年11月24日)

とにかく患者の声を聞くのが大切

眼科医院を夫婦で継がれるまでの経緯を教えてください。

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【澤院長】私は4人兄弟の末っ子で次男です。兄姉は医師ではありません。私自身が医学部への進学を決めたのは高校3年の時で、それまでは獣医学部を行くことも考えていました。母方の祖母が患いまして、私に「医者になって治してもらいたい」と言ったのです。それがひとつのきっかけでした。医師になった時には、もう亡くなっていたので診察することはできなかったのですが、2014年12月に先代院長の父が深刻な病気だとわかりました。その後のことも考えて引き継ぎも必要だったのですが、当時は民間病院で勤務をしていて急に辞められません。比較的人員に余裕のある大学病院に在籍していた妻が引き継ぎのために当院で働くことになりました。その半年後には父は亡くなり、2016年から私が院長となり夫婦で診察をすることになりました。

副院長は薬剤師の資格もお持ちだとか。

【明子副院長】小さい頃に耳鼻科で中耳炎を治してもらってうれしかった記憶があり、医師という仕事に憧れがありました。ただ、大学進学で医学部に進むということはそのまま医師になるということ。当時の自分には正直そこまでの覚悟がなかったのだと思います。医療系ということで、大阪大学の薬学部に進学しました。薬学部は、薬を開発するための知識、技術を学び、研究をする場所です。そこで学ぶうちに、自分が研究よりも臨床に興味があることに気づきました。薬剤師資格を取得し、研究職ではなく病院で働いていると、やはり医師になりたかったという気持ちがはっきりして、大阪市立大学医学部に入学しました。院長とは同級生で、5年生の病院実習の際に同じグループで共に勉強し、卒業してから結婚しました。

普段の診察で心がけていることは?

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【澤院長】患者さんのお話や訴えを丁寧に聞くようにしています。そして、決しておごることなく、常に患者さん目線で、症状に対して最適な治療方針をたてるようにしています。私たちが以前にいた大学病院や大規模病院では難しい症例を診るのが仕事でしたが、当院のような診療所は地域に寄り添うことが大切です。
【明子副院長】大学病院で勤務していた時よりも、一人の患者さんから、お話を聞く時間は長くなっています。目のことだけではなく、体調全般のことや生活のことまで広範囲です。眼科に関係のない話題の方が多い方もいらっしゃいますが、症状の背景にある環境や事情がわかるので、そこから不調の原因に行き当たることもあります。

手術室も備え、難しい眼瞼の手術にも対応

2016年7月から日帰り手術も開始されたのですね。

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【澤院長】院長室と倉庫を手術室に改装しました。これまで大学病院などで行ってきた医療を、ここでもできるだけ地域の皆さんのために提供して経験を生かしたいのです。白内障手術や糖尿病網膜症などのレーザー治療のほか、まぶたのできもの、逆さまつげ、眼瞼下垂などの手術を行っています。眼瞼手術に関しては、私たちの大学の先輩で、重度の眼瞼下垂や悪性の腫瘍といった難しい症例の手術を全国で手がけている山形の井出眼科病院医局長の三戸秀哲(みと・ひでのり)先生にも来ていただき、人工硬膜を使った眼瞼の吊り上げ手術などにも対応しています。私たちも勉強させていただいており、眼瞼の手術のことで本当に困ったら、ぜひ一度ご相談ください。

継承されて、診療所も変化しているということですか?

【明子副院長】先代院長は35年ほど前に当院を開業して、かかりつけ眼科として昔からの診療スタイルで地域の皆さんの目を守ってきました。一方、ここ10年で、手術治療がスタンダードになっている状況もあって、その現状に合わせると以前とは違ってきます。もちろん以前のスタイルが悪いとは言えませんし、そちらのほうを好む患者さんもいらっしゃいます。でも私たちとしては今のスタンダードを以前からの患者さんにも慣れていただいてギャップを埋めていく必要があると思っています。それは簡単なことではなくて時間もかかると思います。白内障の場合「手術をすればよく見えるようになります」とは言いますが、深刻な場合は別にして、患者さんの気持ちや希望を優先し、こちらから勧めることもしません。

患者さんとのコミュニケーションを深めることが大切ですね。

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【澤院長】大きな病院では患者さんからの不満として耳に入ってくるのは、待ち時間や診療内容が中心ですが、ここは違います。普段気にも留めていなかったことを指摘されて、あらためて「患者さんはこんなことを感じていたんだ」とわかることがあります。例えば、院内の電気コードが邪魔だとか、椅子の傾き、ゴミ箱のふたが開いているといったことで「確かにそうだな」と思うことばかりです。
【明子副院長】介護の必要な家族のお世話をしている患者さんもいて、診察の時に、普段の苦労を話されることがあります。通院も負担になりますから、こちらもお薬のタイミングを工夫するなど、できるだけ受診しやすくなるように気を付けます。もちろん目の症状の改善が優先ですが、通院が途切れるリスクも減って治療にも良い結果が出ていると感じます。

地域の診療所として進化するために

患者さんの年齢層は?

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【明子副院長】先代院長時代から通われている方も多く、高齢の方の割合が高いです。小学校の健康診断で視力の低下を指摘された地元の子どもたちも来院します。2人で診察するようになってからは、治療に通われるお子さんの親御さんのつながりで、児童の患者さんが増えています。

2016年8月に改装工事が完了したのですね。1年以上が過ぎて将来の展望などはありますか?

【澤院長】待ち時間をもっと短縮しないといけないと思っています。患者さんが一番嫌がるのは長い待ち時間だというのが、ここで診療して痛感しました。大きな病院とは違って、じかにそれが伝わってくることが多いのです。副院長と2人で治療にあたっていますが、現在は診察室が1つなので普段は交代で対応し、一診制で運営しています。来年の2018年には、スペースを確保して二診制にする予定です。それから思っていた以上に訪問診療の需要があることもわかりました。現在は、どうしても通院できない2人の患者さんに往診しているだけですが、施設への訪問診療の要請もきているので話を詰めています。

今後の展望や目標を聞かせてください。

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【澤院長】患者さんに結果をダイレクトに喜んでいただけるので、もっと手術の件数を増やせるように設備の拡充もしていきたいです。
【明子副院長】それと関係しますが、例えば白内障で来院されている患者さんの場合、以前とは違って術前・術後とも途切れなく継続して診察できるようになったので、対応する症例を広げて患者さんの利便性を高めたいです。入院が必要な場合は別ですが、大きな医療機関ですと3ヵ月に1回しかフォローができないといったケースもあります。1ヵ月か2週間ごとに受診するほうが良い患者さんへの対応をする大病院の補完も地域診療所の大事な役割ですから、さらに充実させていきたいです。

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